音楽ナタリー

しげる!香美!冬美!ももクロ「春の一大事」怒濤の2日目

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昨日4月14日に埼玉・西武ドームにて、ももいろクローバーZのワンマンライブ「ももいろクローバーZ 春の一大事 2013 西武ドーム大会~星を継ぐもも vol.2 Peach for the Stars~」が開催された。

約3万5000人収容の西武ドームを舞台に、2日間にわたって繰り広げられた今年の「春の一大事」。4月13日のvol.1はmihimaru GT、南こうせつとの豪華コラボレーションを含む約4時間半のステージが大きな話題を呼んだ。2日目のステージは、高城れにの豪快な咳払いで幕を開ける「黒い週末」からスタート。初日にも登場した武部聡志率いる生バンド「ダウンタウンももクロバンド」が力強い演奏でももクロのパフォーマンスをサポートした。3曲目の「上球物語 -Carpe diem-」では、同じく初日をにぎわせた恐竜エンタテインメントショー「WALKING WITH DINOSAURS」のティラノサウルスが再びステージに。前日同様、恐竜から逃げまどいながら歌うメンバーだったが、高城だけはなぜか恐竜になつかれている様子で、ほほえましいムードを作り上げていた。

冒頭から勢いのある楽曲を畳みかけたももクロ。前半のMCでは、玉井詩織が「いいか西武ドーム! 盛り上がってるかー! 今日は私たちとみんなひとつになって、この西武ドームを星のように、日本で一番輝く場所にしようぜー!」と観客を煽る。その後も「労働讃歌」では生バンド、玉置成実のカバー「Believe」ではハードな打ち込みサウンドと、曲に応じてバックの演奏スタイルを変えつつ、球場を突っ切る花道やそこからせり上がるクレーンといった大会場ならではの派手な仕掛けを活用したステージを展開していく。

前半11曲を歌い終えたところで、「私(高城)は馬に似てるけど、かなこ(百田夏菜子)は落花生のカラに似てる。あーりん(佐々木彩夏)は中華の桃のおまんじゅう」など、佐々木いわく「わざわざ西武ドームで話すことじゃない」ぐだぐだなトークを5人が繰り広げていると、場内に突然、聴き覚えのある美しいストリングスの音色が響きわたった。同時に1塁側スタンドの目の前に設置されたクレーンが上昇し、そこにはももクロのビッグイベント常連となった“南国ピーナッツ”こと松崎しげるの姿が。過去のライブでは、しげるが誰も知らないサプライズ発表を名曲「愛のメモリー」に乗せて行うのが定番となっていたが、今回は初めてストレートに「愛のメモリー」を最後まで熱唱。半信半疑のメンバーが詰め寄るも、しげるはあくまで「今日は発表はない!」と答える。「メッセージがないなら、もう1曲歌ってくださいよ」とリーダー百田がせがむと、しげるは「ももクロにぴったりの曲がある」と、チコ&ザ・ジプシーズとのコラボで発表したナンバー「愛のボラーレ」日本語バージョンをセレクト。ももクロと一緒にゴンドラに乗り込み、球場内を回りながら観客も巻き込んでの合唱を披露した。

中盤の折り返し地点では、初日に続きロックバイオリニストAYASA、元体操選手の池谷直樹らによるパフォーマンス集団「サムライ・ロック・オーケストラ」が、サーカスを思わせるアクロバットを交えながらももクロ楽曲をメドレーで披露。続いて2人目のスペシャルゲスト、広瀬香美の姿が巨大スクリーンに映し出されると、場内は大きな歓声に包まれた。広瀬が名曲「promise」を伸びやかなハイトーンボイスで歌い上げると、ももクロの5人も大興奮。サビ前の決めフレーズ「Get down」では3万5000人の観客も一緒になって「ゲッダン!!」と叫んだ。

「なんで来てくれたんですか……?」という百田の問いに「ももクロちゃんが好きだからです!」と答えた広瀬は、メンバーのリクエストを受けて大ヒットナンバー「ロマンスの神様」を5人と一緒に歌った。有安はあまりのうれしさに感極まって泣き出してしまう。ここで百田が思い切って「もしよかったら……私たちに曲を作ってください!」とクリスマスライブ「ももクリ」恒例の書き下ろし曲をお願いすると、広瀬は「一生懸命、心を込めて作ります」とこれを快諾。喜び合う5人を前に、自身も「楽しみ楽しみ楽しみー」とくるくる回りながらももクロとのウインターソングコラボを約束した。果たしてどのような楽曲が仕上がるのか、ファンは冬を楽しみに待とう。

今回のライブではさらにもう1人、後半戦にも異色のスペシャルゲストが。昨年末の「NHK紅白歌合戦」で同じステージに立った大先輩、坂本冬美だ。まさかの大物ゲスト3連発に観客は騒然。冬美は生バンドをバックに名曲「夜桜お七」でコブシの効いた艶やかな声をドーム内に響かせた。紅白出場に前後して別番組やイベントでも共演していたももクロは「冬美ちゃーん!」と駆け寄る。「友達みたいに呼んでくれてうれしい!」と和服姿にそぐわないフランクさでメンバーと接する冬美は「初めて西武ドームに来たんですけど、みんなの応援が『うわーっ』っと響いてすごいですね」と、地鳴りのようなファンの声援に驚いた様子。冬美はさらに、百田が大好きだという最新楽曲「花はただ咲く」をメンバー5人と一緒に歌い、続けてももクロの「走れ!」を歌いながらゴンドラで周遊した。「走れ!」の大サビで冬美がソロパートを担当すると、会場のボルテージは一気に急上昇。まだ寒さの残る埼玉の夜を熱く盛り上げた。

本編ラストは天使を思わせる新衣装で「空のカーテン」「あの空へ向かって」「コノウタ」と初日のレパートリーにはなかった3曲を歌いフィニッシュ。熱いコールに応えて行われたアンコールでは、ハードなEDM「Neo STARGATE」、ゴンドラでスタンド席を回りながらの「宙飛ぶ!お座敷列車」、壮大なバラード「灰とダイヤモンド」と、4月10日に発売されたばかりの2ndアルバム「5TH DIMENSION」からの楽曲が3曲披露された。そして2日間のステージを締めくくるのは、ライブ定番のキラーチューン「Chai Maxx」。生バンドの強力なプレイに煽られながら、メンバー5人も観客も最後の力を振り絞って歌い踊る。最後はこの日の出演者が揃ってステージに上がり、一斉に拳を突き上げた。

なお、この公演ではロッテアイス「爽」のイメージキャラクター「ももいろクローバー爽」による異例の“ARライブツアー”「爽快!ももクロ フタの上ツアー」の開催や、5月に千葉・幕張メッセで開催されるロックフェス「Ozzfest Japan 2013」への緊急出演決定、過去に発売されたDVD作品のBlu-ray化決定など、うれしいニュースが続々と報告された。またライブ終了後には百田、有安、高城の3人が、西武ドームの実況席からニッポン放送のレギュラー番組「ももいろクローバーZ ももクロくらぶxoxo」を生放送。番組内では公式本「ももいろクローバーZ ももクロくらぶxoxo 公式ブック『うーぶろん・ら・ぽるとー!』」が7月下旬に発売されることが告知された。

ももいろクローバーZ 終演時のコメント

高城れに

最初(ライブの内容について)聞いたときは「4時間も大丈夫かな」と思ってたんですけど、そんなことを思ってたのがバカだと思うぐらいすごいあっという間で。しかも「春の一大事」なのに「夏のバカ騒ぎ」みたいに頭のネジが全部抜けるぐらい楽しめたと思います。今回はテーマが「星を継ぐもも」ということで、先輩のスターの皆さんを観てもっともっと輝きたいと思ったし、モノノフさんたちの星になれたらいいなと思いました。これからも星を目指して一緒にがんばりましょう!

佐々木彩夏

「5TH DIMENSION」のツアーでずっと初めてのことに挑戦してきて、このツアーで学んだことを昨日と今日にどう生かせるかなと思ったんですけど、こうやって2日間やりきることができてすごい達成感だなって。武部さんが「モノノフのみんなが最高だ」って言ってくれたんだけど、モノノフのみんながほめられるのは、私たちがほめられることと同じことだと思うのね。だからみんなが仲がよかったりマナーがよかったりするのを、こうやっていろんなスターのみんなに観てもらえて、あーりんはすごくうれしいです。モノノフのみんなは私たちのスターなので、これからもスターでいてください。

玉井詩織

2日間、すっごい楽しかったです。ドーム内を回る演出が多かったんですけど、そのときに1人ひとりのファンの皆さんの笑顔が見えて、本当に幸せだなってまた再確認することができました。これからもこの笑顔が観たいから、私たちはどんどんどんどん成長して、もっともっとたくさんの人を笑顔にしていけるようなグループになれたらいいなと思うし、「星を継ぐもも」ということで、みんなのスターにもなりたい。星はみんなを照らすあかりでもあるから、私たちが輝きながら皆さんを照らし続けられたらいいなと思います。皆さん本当にこの2日間ありがとうございました!

有安杏果

私は元旦から、この日をまずは自分の中でひとつのゴールとしてやってきました。いろんな方に支えてもらって、メンバーやファンの方に心配かけちゃったりしたと思うんですけど、今日この日を迎えられたらちょっと自分に自信が持てるんじゃないかなと思って。今日この西武ドーム2日間を迎えられて、皆さんがこうやって笑顔で観てくれていることが、今日の私にとっていつもの「ももパワー」よりも自信になったなって思います。武部さんからは最初に「バンドでやる楽しさを今回のステージで味わってほしい」って言われたんですけど、リハーサルから楽しいって思えて、今日はこんなにも別れることがさびしくて……。私はもう泣かないよ! 音楽に深く関われたツアーと西武ドームだったので、本当に楽しかったです。

百田夏菜子

西武ドーム、こうやって落ち着いて観てみて、改めてすごく広いなって思います。本当に、広い。やー、この広い会場でライブができてるっていうのも本当にすごいって思うし、たくさんのスターの方が私たちのために忙しい中来てくださって、一緒にひとつのステージを作り上げてくれたことがすごくうれしいです。新しいことをやるのはすごく勇気がいるんですけど、何をしてもね、いつも喜んでくれる皆さんがいるから、私たちはまだまだ見たことのないことや、みんながびっくりするようなことをこれからもやっていきたいなって思ってます。最近よく「新しいことをしてもももクロは根っこは変わらない」って言ってるんですけど、モノノフさんも私たちがどんなに変なことをしても、変わらずいつも応援してくれてるのがすごくうれしいなって。こうやって大きな会場でやらせていただけてるのもすごくうれしいんですけど、何が一番うれしいって、本当に皆さんの笑顔が見られることが一番私たちはうれしいんです、本当に。だからこれからもみんなの笑顔を見るために、私たちはいろんなことにチャレンジして、一緒にいろんな夢を叶えていけたらいいなって思ってます。これからもよろしくお願いします。ありがとうございました。

「ももいろクローバーZ 春の一大事 2013 西武ドーム大会~星を継ぐもも vol.2 Peach for the Stars~」セットリスト

01. 黒い週末
02. 仮想ディストピア
03. 上球物語 -Carpe diem-
04. ピンキージョーンズ
05. PUSH
06. ゲッダーン!
07. 労働讃歌
08. Believe
09. BIRTH O BIRTH(Oは/付きが正式表記)
10. CONTRADICTION
11. D'の純情
12. 愛のメモリー / 松崎しげる
13. 愛のボラーレ / 松崎しげる with ももいろクローバーZ
14. BIONIC CHERRY
15. 月と銀紙飛行船
16. Wee-Tee-Wee-Tee
17. 行くぜっ!怪盗少女
18. promise / 広瀬香美
19. ロマンスの神様 / 広瀬香美 with ももいろクローバーZ
20. サラバ、愛しき悲しみたちよ
21. 5 The POWER
22. ワニとシャンプー
パフォーマンス:サムライ・ロック・オーケストラ
23. 夜桜お七 / 坂本冬美
24. 花はただ咲く / 坂本冬美 with ももいろクローバーZ
25. 走れ! / ももいろクローバーZ with 坂本冬美
26. 空のカーテン
27. あの空へ向かって
28. コノウタ
<アンコール>
29. Neo STARGATE
30. 宙飛ぶ!お座敷列車
31. 灰とダイヤモンド
32. Chai Maxx

「ダウンタウンももクロバンド」メンバー

武部聡志(Key / 音楽監督)/ 村石雅行(Dr)/ 朝倉真司(Perc)/ 浜崎賢太(B)/ 佐藤大剛(G)/ 西川進(G)/ 宗本康兵(Key)/ marron(Cho)/ 加藤いづみ(Cho)/ 榎本裕介(Tb)/ ルイス・バジェ(Tp)/ 竹上良成(Sax)/ TeddyLoid(DJ)

※特集記事へはこちらから!
ナタリー - [Power Push] ももいろクローバーZ「5TH DIMENSION」特集

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