チャット×NICO「キューン20」で“ニコットモンチー”結成

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Ki/oon Musicのレーベル設立20周年を記念し、東京・LIQUIDROOM ebisuにて20日間にわたって行われているライブイベント「キューン20 イヤーズ&デイズ」。この16日目公演が4月27日に開催され、チャットモンチーNICO Touches the Wallsの2組が会場を熱狂させた。

一夜限りの“ニコットモンチー”のステージを終えた直後の6人。(撮影:古渓一道)

一夜限りの“ニコットモンチー”のステージを終えた直後の6人。(撮影:古渓一道)

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電気グルーヴの名曲をカバーする“ニコットモンチー”。合間にチャットモンチーの「シャングリラ」のワンフレーズを挟み込み観客を沸かせる一幕も。(撮影:古渓一道)

電気グルーヴの名曲をカバーする“ニコットモンチー”。合間にチャットモンチーの「シャングリラ」のワンフレーズを挟み込み観客を沸かせる一幕も。(撮影:古渓一道)

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チャットモンチー(撮影:古渓一道)

チャットモンチー(撮影:古渓一道)

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NICO Touches the Walls(撮影:古渓一道)

NICO Touches the Walls(撮影:古渓一道)

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先攻のNICO Touches the Wallsは、光村龍哉(Vo, G)の「いけるか東京!」という煽りを口火にライブを開始し、「バイシクル」で会場の熱狂を徐々に加速させていく。光村は「次の曲は僕らとキューンが出会うきっかけになった曲です」と紹介し、ライブでは久々の披露となる「image training」でさわやかな空気を送り込み、さらにデビュー曲「夜の果て」では、リリース当時よりはるかに骨太かつ情感豊かになったアレンジでバンドの進化を見せつけた。

ライブ初披露となる「ラッパと娘」のカバーでは、坂倉心悟(B)と対馬祥太郎(Dr)の作るグルーヴに古村大介(G)の奏でる歪んだギター、不敵で妖しげな光村のボーカルが絡み合いドープな空間が生まれる。その激しさ全開の大胆なアンサンブルはオーディエンスを圧倒し、曲が終わったあとフロアが静まり返るほどだった。

「キューンからデビューしたのが5年前で、1/4を共にさせてもらってて」という光村の思い出話から始まったMCコーナー。光村はKi/oon Musicの中山道彦社長が自分と同じあだ名の“みっちゃん”であることを明かし、「僕は今、社長のことを道彦さんって呼ばせてもらってるんですけど、ちゃんとNICOがキューンをしょって立つバンドになったら“みっちゃん”って呼んでもいいと言われたので、その日を目指してがんばります!」と誓ってみせた。

そんな宣言を経て、ライブは5月16日にリリースされる新曲「夏の大三角形」から「THE BUNGY」になだれ込む。間奏では光村、古村、坂倉の3人が拮抗するアンサンブルで観客を楽しませた。最後に「手をたたけ」で会場に一体感をもたらすと、4人は「これからもKi/oon MusicとNICO Touches the Wallsをよろしくお願いします!」と挨拶し汗だくのままステージの袖に消えていった。

後攻のチャットモンチーのステージは、情感豊かなバラード「やさしさ」で幕開け。福岡晃子のキーボードに乗せて橋本絵莉子がエモーショナルな歌声を響かせる。2人は続いて、しっとりした空気を払拭するような躍動的な新曲を投下。橋本はマイクを手にステージを行き来したかと思えば、バチを持ってバスドラムを叩き、それに対して福岡も激しいドラミングと繊細なコーラスで応戦する。2人きりの編成ながらも、次々と役割を変えながらパフォーマンスする姿にオーディエンスは釘付けとなった。

そんな自由奔放なプレイと同様に、MCもマイペースに進める彼女たち。橋本は「NICOがキューンとの出会いとか言ってたから言っとこうかなー」とほんわりした口調でデビュー当時の思い出を告白。「当時エクステをしてて。東京と徳島を行き来してたんですけど、実家で寝てたらそのエクステが取れちゃって。それを見つけた母親が心配して『そんなにつらいの?』って言ってきた」と明かし観客の笑いを誘う。福岡は「初めてのMCがそれって……」とツッコミつつ、後輩のNICOの成長ぶりに「大人びてて、さっき楽屋で会ったとき芸能人かと思った」とコメントしていた。

「テルマエ・ロマン」「満月に吠えろ」の2曲で現在のチャットモンチーの攻撃的なモードを提示したあとは、福岡が「今日は『キューン20』なので懐かしい曲をやります」と1stアルバム「耳鳴り」から「さよならGood bye」を披露。歓声が沸く中、2人は懐かしいナンバーを新たなアレンジで熱演してみせる。その後も、息の合ったツインボーカルの掛け合いを聴かせつつ間奏でジャムセッションを繰り広げた「夢みたいだ」(オリジナルはMATES OF STATEの「Proofs」)、福岡の叩くトリッキーなドラムにあわせて、橋本がエキセントリックに歌い上げる「ハテナ」と新曲を惜しみなく観客に届ける。そしてラストナンバーは黄色いライトを浴びながらの「東京ハチミツオーケストラ」。観客の合唱が響き、ハッピーな空気で満たされたまま本編は終了した。

アンコールを求める拍手と声援に応え登場した橋本と福岡は、「キューン20 イヤーズ&デイズ」Tシャツ姿でそれぞれの立ち位置へ。さらに福岡の「なんか今日はマイクが多いですね……。今日のスペシャルアンコールはニコットモンチー!」という宣言を合図に、NICO Touches the Wallsがステージに集合。ひとしきり和やかなMCで盛り上がったのち、ステージ上のメンバーが「あれやるか」「あれか」と意味深発言で観客を煽る。そして始まったのはなんと電気グルーヴ「Shangri-La」のカバー。大胆なバンドアレンジを施した名曲にオーディエンスは、腕を突き上げ熱狂する。光村がリードボーカルをとるパートでは、橋本と福岡が艶のあるコーラスを添え、息の合ったコラボレーションで魅せる。こうして「キューン20 イヤーズ&デイズ」の16日目は、先輩アーティストへのリスペクトと愛情を感じさせる貴重なセッションで終幕した。

「キューン20 イヤーズ&デイズ」チャットモンチー / NICO Touches the Walls
2012年4月26日 LIQUIDROOM ebisu セットリスト

NICO Touches the Walls

01. バイシクル
02. image training
03. 夜の果て
04. バニーガールとダニーボーイ
05. ラッパと娘
06. 夏の大三角形
07. THE BUNGY
08. 手をたたけ

チャットモンチー

01. やさしさ
02. 未発表曲
03. 未発表曲
04. テルマエ・ロマン
05. 満月に吠えろ
06. さよならGood bye
07. 夢みたいだ
08. ハテナ
09. 東京ハチミツオーケストラ
<アンコール>
01. Shangri-La

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読者の反応

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渡辺彰浩 @AKI_W_

ニコットモンチーがキューンの先輩の曲という事で"Shangri-la"をやった事があるんだけど、その時絵莉子が「シャングリラ」の言い方をチャットモンチーの"シャングリラ"のイントネーションで全部通したのをなんとなく思い出した。
http://t.co/CBZIQS3y2D

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