2026年元日、愛知・名古屋発の7人組アイドルグループ・THE ENCOREの1stミニアルバム「何度でも聞かせて」がリリースされた。
THE ENCOREが掲げる活動のコンセプトは「響き合うたび、また君に会いたくなる。」。そのコンセプト通り、ライブを重ねるたびに“次の再会”が待ち遠しくなる空気を作り上げてきた。ロックナンバーでフロアの温度を一気に上げたかと思えば、恋模様を描いた楽曲では愛らしい表情を浮かべて観客を虜にする。振り幅の大きい楽曲とライブでの一体感が彼女たちの強みだ。今年3月に迎えるデビュー3周年を前に、名古屋から東京や大阪へと活動範囲を広めつつある。
音楽ナタリーではグループ初のフィジカル作品であるミニアルバムの発売に合わせ、メンバー7人にインタビュー。3年間の活動の手応えを聞きつつ、グループの現在地も掘り下げた。
取材・文 / 川崎龍也撮影 / 佐々木康太
THE ENCOREはどんなグループ?
──THE ENCOREが音楽ナタリーの特集に登場するのはこれが初めてです。まずはTHE ENCOREがどんなグループなのか教えてください。
天海てん 「響き合うたび、また君に会いたくなる。」というコンセプトを掲げ、「また観に行きたい」「また会いたい」と思ってもらえるようなパフォーマンスを大切にしながら、名古屋を拠点に7人で活動しています。中でも「いちばん星」という曲が特にわかりやすいんですけど、サビでお客さんと一緒に「アンコール!」と叫んだり、ライブを観てもらうだけでなく、みんなで一緒に楽しむ空気を作れることが、私たちの強みだと思います。
──THE ENCOREはエネルギッシュな楽曲が多いですよね。
羽乃りんの 楽曲はかなりジャンルレスで、デビュー当初から振り幅の大きさが強みです。最近は1カ月に2曲くらいのペースで新曲をお披露目していて、「どっきゅんモンスター」のような聴く人の背中を押す曲もあれば、「君に届くまで」のように、グループの歩みや未来を描いたエモい曲もあります。なので、ファンの方に「どの曲が一番好き?」と聞くと、本当に答えがバラバラで(笑)。いつライブに来ても、その日その日で違う曲を楽しめるのが、THE ENCOREの面白さだと思っています。
──1月1日には初のフィジカル作品である1stミニアルバム「何度でも聞かせて」がリリースされました。
野々咲実希 リリースイベントで各地を回る中で、ファンの方が楽しみにしてくださっているのをすごく感じました。ミニアルバムに収録されている5曲は、どれもTHE ENCOREを代表する楽曲ばかりなので、私たちの魅力を知ってもらえる1枚になっています。そこから「ほかの曲も聴いてみたいな」と思ってもらえたらうれしいですし、本音を言うと……全人類に聴いてもらいたいです!(笑)
──リリース日が1月1日と縁起がいいですね。
羽乃 確かに!
野々咲 めでたい!
藤木愛 2026年の1発目にTHE ENCOREの楽曲を聴いていただけたら最高だなって思います(笑)(※取材は2025年末に実施)。
──今はサブスクが主流ですが、皆さんの世代にとってCDをリリースするのはどういう感覚ですか?
浅倉みさき 初めてミニアルバムのパッケージを見て、手にしたときは感動しました。今の時代、CDを出せる機会ってなかなか多くはないと思うんですけど、店頭に並んで、誰でも手に取ってもらえるって言うのがすごくうれしくて。CDショップで買えるということ自体に、すごく魅力を感じています。サブスクってたくさん聴けるけど、「買った」という感覚は正直あまりなくて。ショップの袋に入れて持って帰れるCDは、やっぱりちょっと特別だなって思います。
藤木 好きなアーティストの作品って、パッケージで欲しくなりますよね。CDはジャケットも含めて、グッズみたいな感覚で集めたくなるものだと思っていて。私自身もオタク心があるのですごくわかります。だからこそTHE ENCOREの作品がちゃんとCDとして形になったことが、本当にうれしいです。
──コレクション的な要素もありますよね。
羽乃 ファンの皆さんも、グッズみたいな感覚で大切に飾ってくれるんじゃないかなと思っています。普段からグッズも集めてくださるので(笑)。あとは会社の方とかに、ぜひ半ば強制的に渡してほしいです(笑)。
ミニアルバム収録曲の聴きどころ
──ミニアルバムの各収録曲の聴きどころを順に教えてください。1曲目の「Wings!」は力強いロックナンバーで、冒頭から作品全体の温度を引き上げるエネルギッシュな楽曲だと感じました。
藤元うい 「Wings!」は初期から大切にしている曲の1つで、ワンマンライブでも対バンでも1曲目に披露することが多いんですよ。曲調はカッコいいんですけど、すごく前向きで明るい気持ちで歌っています。ライブのスタートにぴったりな楽曲だと思っています。
藤木 THE ENCOREの楽曲は今29曲あるんですけど、その中でも「Wings!」は幕開けのイメージが一番強い曲だと思っています。
羽乃 ステージでスタンバイした瞬間に、「あ、これ来るな」ってファンの方にすぐバレちゃうんです(笑)。
笹南はんな 後ろ向きのフォーメーションで曲がスタートするんですけど、その瞬間にファンの方たちが「あ、来た!」という感じで、「おおー!」って一気に沸くんです。
野々咲 歌詞には「キミの声がする それが全て」というフレーズをはじめ、「ファンの方がいるから前に進める」という私たちの気持ちがたくさん込められています。
──2曲目の「アサガオ」はミニアルバムの中でもバラード寄りで、こちらもメッセージ性が強い印象です。
笹南 失恋をイメージした恋の曲で、いつもの元気なTHE ENCOREとはちょっと違った雰囲気を感じてもらえると思います。
藤元 朝顔って夏の終わりに枯れていくじゃないですか。その姿に恋模様を重ねて、夏の終わりをイメージした失恋ソングになっています。
笹南 イントロがロックっぽくてカッコいい曲調なので、自然と気持ちを強く伝える歌い方になっていて。今までのTHE ENCOREとは、また一味違った表現を楽しんでもらえると思います。
羽乃 このミニアルバム唯一の恋愛曲なんです。
藤元 でも本来THE ENCOREは恋愛曲が多いグループなんですよ。
笹南 失恋や片思いをテーマにした曲も多くて、共感してもらえる楽曲が多いと思います。曲調はハッピーなのに、歌詞を読むと実は切ない……みたいな曲も多いですね。例えば「片想いダイアリー」はすごくかわいい曲調なんですけど、歌詞にはタイトル通り、ちゃんと切なさが詰まっています。
藤木 でも、どの曲も前向きな気持ちがちゃんと描かれていて、片思いの曲でもどこかポジティブさが残っているのがTHE ENCOREっぽいですね。
羽乃 そうだね。ライブで披露していて、私たち自身も元気をもらえるところがTHE ENCOREのいいところだと思っています。
──3曲目には、先ほど話に出ていた「いちばん星」が収録されています。
笹南 「いちばん星」はライブで一番盛り上がる曲です。THE ENCOREの楽曲の中でも「これはライブで観てほしいな」と特に感じる曲です。正直、最初はここまで人気が出るとは思っていなかったんですけど、「何度でも聞かせて」というセリフにファンの方が「アンコール!」と返してくれるようになってから、楽曲が一気に広がった感覚があって。昨年開催したリクエストアワー企画でも、「青春パラグラフ」の次に人気だったので、改めてライブで育ってきた曲だなと感じています。
天海 「何度でも聞かせて」というミニアルバムのタイトルは、「いちばん星」の歌詞から取っています。
浅倉 THE ENCOREのファンじゃない方からも、「いちばん星が好き」と言っていただけることが多いですね。
羽乃 歌詞にグループ名が入っているので、フェスなどでこの曲を披露すると、ステージから離れた場所にいる方にも「今、THE ENCOREがライブをやっているんだ」と気付いてもらいやすいんです。「いちばん星」が始まった途端に、お客さんが集まってくれることも多くて。デビュー間もない頃は、対バンライブでアウェイな空気を感じることもありましたが、今ではこの曲のおかげで、フロアが「うおお!」って沸くようになりました。
──THE ENCOREの代名詞的な曲でもあると。
羽乃 そうですね。いい意味でラフに披露できる曲でもあって、生誕イベントでは替え歌を歌ったり、いろんな歌い方ができるのも魅力ですね。
──この曲をきっかけにTHE ENCOREを知る人がこれからも増えそうですね。
羽乃 やっぱり、曲を通してグループ名を覚えてもらえるのはすごく大きいですね。
天海 「あの『アンコール!』っていう曲好き」と言っていただけることも多いので、それだけ耳に残りやすい曲なんだなと感じています。THE ENCOREにとって初めてのCDに欠かせない1曲だと思います。


