「スペナタ」#07 STARGLOW|デビューシングル「Star Wish」にきらめく、とがった5つの個性

音楽の魅力をテキストで伝える音楽ナタリーと、映像で伝えるスペースシャワーTVがタッグを組み、毎回1組のアーティストをフィーチャーする「スペナタ」。この企画では、さまざまなアーティストに合同で取材を行い、音楽ナタリーではインタビューページ、スペースシャワーTVでは特番という形で紹介している。

第7回に登場するのは、BMSG主催のオーディションプロジェクト「THE LAST PIECE」(ラスピ)から誕生し、1月21日にシングル「Star Wish」でついにデビューを果たしたダンス&ボーカルグループ・STARGLOW。デビューシングルのクリエイティブやMV撮影、「BMSGメンバーとコラボするなら?」というトピックについて、5人の等身大の言葉で語ってもらった。

取材・文 / 小松香里撮影 / YURIE PEPE

デビュー曲は「5人ともブチ上がりでした」

──デビュー曲「Star Wish」を初めて聴いたときはどんなシチュエーションだったんでしょう?

RUI プレデビュー曲「Moonchaser」(2025年9月リリース)のミュージックビデオ撮影のあとに、TAIKIが日髙(光啓。BMSG代表のSKY-HI)さんに「まさかここでデビュー曲聴かせてもらえないですよね?」というノリをやったら、その場で聴かせてもらえました。

TAIKI 僕たち、日髙さんに本当にやってもらいたいことがあるときは、この「まさかね」っていうノリを使うんです(笑)。

ADAM その手法を使って焼肉にも連れて行ってもらいました。

TAIKI 「まさか今日、焼肉に連れて行ってもらえないですよね?」って。

KANON 本当ずるいよな(笑)。そのノリはだいたいTAIKIから始まります。

左からKANON、TAIKI、ADAM。

左からKANON、TAIKI、ADAM。

左からRUI、GOICHI。

左からRUI、GOICHI。

──(笑)。曲を聴いてまずどう思いましたか?

RUI 5人ともブチ上がりました。イントロを聴いた瞬間、全員“Stand Up”で“Put your hands up”で、もう「ヤーマン!」(ラスタマンの挨拶)でした。

KANON 日本語使ってくれ(笑)。

RUI とにかくヤバくて。まだ歌詞はなかったんですが、メロディや曲調で“神曲”だということが伝わってきて、この曲を僕たちで歌えることがすごく楽しみになりました。

RUI

RUI

GOICHI どんなアーティストにとってもデビュー曲は基本的に人生で1つだし、自分たちがこの曲でデビューできることがすごく楽しみになりました。「Moonchaser」とも全然違う方向性で、こういう曲もできるグループなのがうれしいなと思いました。

ADAM 洋楽フレーバーのある曲なので、洋楽を聴いて育った僕の好みだなと思いました。

──歌唱やラップで意識したことは? KANONさんは歌い出しを担当されていますが。

KANON ラブソングなので相手を思っている様を想像して歌いました。デビュー曲の歌い出しという大役なのでしっかり気を引き締めて挑みました。

TAIKI 「Moonchaser」で僕はラップを担当していますが、今回はラップにプラスして裏声の歌唱パートがあります。しかも1音でリズムに当てなきゃいけない、僕の苦手なアプローチで。日髙さんがあえて「このパートをTAIKIにしよう」と言ってくれたことが成長するきっかけになりましたし、今ではすんなり歌えるようになりました。

TAIKI

TAIKI

RUI 僕は5番目という大役で。

KANON 5番目っていうか、サビでいいだろ(笑)。

RUI (笑)。サビを歌わせていただけてうれしいです。ライブでは緊張してしまうので、しっかり練習しようと思います。

GOICHI 僕は歌とラップはそこまで苦労しなかったんですが、振付がすごく難しかったです。「Moonchaser」の振りも難しかったけど、カッコよく見せるという面では「Star Wish」のほうが難しい。

KANON s**t kingzのkazukiさんが振付してくださったんですが、自分なりに体の角度を研究しないとカッコよく見せられないような振りですごく苦戦しました。

ADAM ニュアンスがすごく大事な振りなんですよね。勢いでは押し切れないし、音をしっかり聴いてないとカッコよく踊れない。がんばりました。

お互いマネしようと思ってもできない個性

──「Star Wish」の自分以外のメンバーの歌やラップで好きなところはありますか?

TAIKI 僕はKANONの「Star wish to wish to wish」とか「君以外はいらない」のパートのハモがめっちゃ好きです。

KANON ありがとう。僕はどのパートも好きなんですが、僕たちが裏声で歌ってるメロディをADAMはミックスボイスで歌っていて、ADAMにしか出せないニュアンスなのに浮くことなくちゃんと曲にハマってるのがすごく素敵だなと思います。

KANON

KANON

ADAM 逆にほかの4人の歌い方は僕にはできないですし、お互いマネしようと思ってもできないのがSTARGLOWのいいところなのかなと思います。レコーディングで刺激をもらいました。GOICHIの「夢みたい 夢じゃない」のパートの歌声を聴いて、ラッパーではあるけれど、ここまで音域の広い人はなかなかいないなと思いました。GOICHIの高音って全然苦しそうじゃないし、聴いててすごく気持ちがいいです。

GOICHI ありがとうございます。僕は最初のKANONの吐息多めで歌うところです(思いきり息を吐いて歌マネを始める)。

GOICHI

GOICHI

KANON もうちょっとはっきり歌ってると思うけど(笑)。

GOICHI “Kool”(Coolのスラング)に始まる感じがすごくカッコいいなと思ってます。

TAIKI GOICHIが“Kool”って言うときは間違いない。

「部活を思い出した」MV撮影エピソード

──MVは部屋、車上、草原とさまざまなロケーションで撮影されていました。特に印象的だったことは?

RUI 車に乗って「ウェイ!」ってはしゃいだことや、草原を5人で走ったシーンは脳裏に焼き付いてます。草原でTAIKIが靴を落としたよね。

TAIKI そうだ! 走ってる最中に靴が片方脱げちゃって。でも草がぼうぼうに生えてたから全然見つからなくて、そこにいた全員に探してもらいました。

ADAM 3時間ぐらい。

TAIKI 盛りすぎ(笑)。RUIが全力ダッシュするので「無理だよ、追いつけないよ」って思いながら走ってたら、いつの間にか脱げてました。

RUI 俺のせいにするなよ(笑)。

KANON カメラマンさんも追いつけないほど速かったから……。

GOICHI 「もうちょっとゆっくり走ってください」って言われました(笑)。

ADAM 10回ぐらい走ったからサッカー部のときの坂ダッシュを思い出した。MVの監督さんの「もう1回行きます!」っていう声が監督の声で再生されました(笑)。

ADAM

ADAM

GOICHI それがあるから今の自分がある!

KANON そういうこと!

──「Star Wish」はSTARGLOWが5つのとがったトゲ、すなわち個性を持ったグループであるということが改めて伝わる楽曲だと思います。この曲を通してSTARGLOWのどんな強みを感じましたか?

RUI 一発で誰の声かわかるグループでめっちゃいいなと自分たちでも思います。だからこその音楽ができてるなって。

TAIKI 「ラスピ」に参加しているときは5人グループになるとは思ってなかったんですが、いざこの5人になってみて、強みをすごく感じますね。ソロアーティストとしてもそれぞれの個性がしっかりある5人なので、グループになるとより個が際立つ気がしています。

ゴリゴリのラップ曲「My Job」で暴れたい

──2曲目の「My Job」はゴリゴリのラップ曲です。作詞はRUIさん、TAIKIさん、SKY-HIさんが担当されていますね。

RUI 「俺はこういう人間だ」と提示できたらいいなと思って、社長(SKY-HI)に相談して自分のパートのリリックを書かせてもらいました。

TAIKI 5人とも歌詞を書けるのはSTARGLOWの強みだと思うので、デビューシングルから作詞に携わるのは大事だと思ったんです。自分としてすごく納得できる、歌っていてとても楽しい曲になりました。

RUI 僕はアニメがめっちゃ好きなんですが、自分の前のヴァースに「アンパンマン」と「悟空」というワードがあったので「範馬刃牙」を入れました。

TAIKI いつか「グラップラー刃牙」か「ドラゴンボール」か「それいけ!アンパンマン」、どれかのテーマソングになったらいいよね。

RUI 日本のヒップホップカルチャーを盛り上げる意味でもね。

ADAM こんなゴリゴリの曲、「アンパンマン」で流れたら幼児がびっくりするわ(笑)。

STARGLOW

STARGLOW

──ラップにはどのような思いで臨みましたか?

ADAM 僕はラップをやるのは初めてで、レコーディングで日髙さんにディレクションしてもらう中で自分なりのベストの声を探しながら臨みました。アイコニックなパートにできたかなと思います。いずれラップ詞を自分で書いてみたいなと思いました。

GOICHI デモの段階からサビが全部自分の担当になっていて、初めてのことだったのでシンプルにすごくうれしかったです。リリックも自分の言いたいことと重なっていたので、よりがんばりました。ライブでやるのがすごく楽しみです。歌いながら暴れたいですね。

KANON 僕の1ヴァース目はこれまでやったことのないようなラップ寄りの歌唱で、日髙さんのディレクションも初めての指示ばかりで苦労しました。例えば、「子音を強く」とか「ここまで母音を伸ばして」とか細かくいろいろ指導していただいて。僕はR&Bの曲を優しくふんわり歌うのが得意なので、大きな挑戦でしたね。こういうアプローチをいつもなんてことはない顔でやってるGOICHIとTAIKIはすごいんだなと改めて感じました。