Pick Up!
Strawberry Lust SILK
中国発の注目シューゲーズバンドが紡ぐ没入感あふれるドリームポップ
文 / 森朋之
雪国、cephalo、梨炭酸──ここ数年、日本のインディーズシーンにおいて、シューゲイザーのテイストを色濃く感じさせるバンドが存在感を増している(羊文学のブレイクも影響していると思う)。それはもちろんこの国だけの現象ではなく、サンフランシスコ出身のシンガーソングライターWisp(ウィスプ)、今年の「rockin'on sonic」で初来日を果たしたアイルランドのJust Mustardなど、世界中にシューゲイザーの波は及んでいる。今年から来年にかけて、このリバイバルはさらに続いていきそうだ。
このムーブメントに興味を持つ方にぜひレコメンドしたいのが、Strawberry Lust。2022年に中国・広州で結成された5人組バンドだ。
ゴシックファッションのアイコンとして中国全土に知られるラオラ・ゲイン(Vo)、メインコンポーザーのファンファン(G)を中心とするこのバンドは、美しさ、悲しさ、不安、滑らかさを内包したメロディ、鋭利なノイズギターと浮遊感にあふれた音像が特徴。シューゲイズを軸にしつつ、ドリームポップ、ハイパーポップなどを取り入れた独創的なスタイルを確立している。
イタリアのアーティストハニーボイをフィーチャーした「SILK」は、Strawberry Lustの個性をさらに増幅させた楽曲に仕上がっている。一瞬にしてリスナーを包み込むエフェクティブな空間ギター、繊細に震えるようなメロディラインとゆったりと漂うウイスパーボイス。曲が進むにつれて深海に引き込まれるような感覚に陥る酩酊感も極めて魅力的だ。ニューウェイブ、ゴシック、アンビエントなどの要素を自在に取り込みながら、シューゲイズというスタイルを拡張していることも、この曲の成果だろう。
「You become the glow(あなたは淡い光を放つ)」そして「Dream, Death, Deep, Breathe.(夢、死、深、息)」とリフレインされる歌詞もこの曲の音像としっかりリンクしていて、没入感もたっぷり。俗世から離れ、サウンドの快楽の中に身を預けるこの感覚もまた、シューゲイズの本質と言えるだろう。
2月22日に下北沢THREEで行われるイベント「Strawberry Moon」に、ラオラ・ゲインがDJセットで参加することも決定。近い将来、ぜひバンドでの来日を期待したい。
Strawberry Lust & honeyboi「SILK」
- Strawberry Lust「SILK」
- 2025年11月16日(日)配信開始 / Vail Room Recordings
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作曲:Davide vittorio cirillo
作詞:Laora Gein、Davide vittorio cirillo
Strawberry Lust(ストロベリーラスト)
ゴシックファッションのアイコンとして中国で名を馳せたラオラ・ゲイン(Vo)、メインコンポーザーのファンファン(G)を中心に、2022年に中国・広州で結成された5人組シューゲイズ / ドリームポップバンド。シューゲイズ、ブラックメタル、K-POP、ハイパーポップなどさまざまなジャンルを飲み込んだ浮遊感と陶酔感があるサウンド、甘くなめらかでありながら不安を搔き立てる悲しみを帯びたボーカルが特徴。2025年にイタリアのアーティストhoneyboiとコラボレーションしたEP「SILK」を発表。ラオラ・ゲインは2026年2月22日に東京・下北沢THREEで行われるイベント「Strawberry Moon」でDJパフォーマンスを行う。
