8月3日、
本格復帰を飾るニューシングル「喜怒哀楽 plus 愛」の発売日に行う出産後初のライブということで、会場は熱心なカエラファンで埋め尽くされ、開演前から熱気が立ち込める。やがて場内が暗転。バンドが1曲目「喜怒哀楽 plus 愛」のイントロをかき鳴らす中、主役のカエラは軽やかに走りながらステージ袖から躍り出てきた。
序盤は「TREE CLIMBERS」「deep beep」と3曲続けてエッジの効いたロックチューンを連投。カエラが曲を歌い出し、ステージを左右へ動くたびに、フロアでは大歓声が上がり激しいモッシュが起きる。
そして「こんばんは木村カエラです! みなさん『Welcome Home Tour 2011』へようこそ! そして、そして、ただいま♡」という第一声から、最初のMCへ突入。カエラは「おかえりー!!」という声を浴びながら「やばいね、興奮するね! この日を本当に待ってました。ライブハウスでライブできてうれしいな。ライブってどうやるんだっけ? とか思ってたけど、出たら意外とイケるね!」と笑顔でファンに語りかけた。
そんなMCを挟んで、次のパートでもアップテンポなロックチューンが続く。変則的なリズムで観客を踊らせた「はやる気持ち的My World」、場内の一体感を高めた人気曲「STARs」、ピンクの照明が印象的なカエラ流ラブソング「マスタッシュ」を届け、代表曲のひとつ「リルラ リルハ」もファンの顔を見ながら丁寧に歌い上げた。
ライブ中盤では、「ワニと小鳥」「You」などのメロウチューンも披露。「Samantha」では歌詞の内容をキュートにジェスチャーしたり、「Phone」の後奏では中村圭作(Key)の横に立ってループフレーズを連弾するという場面もあった。
そして村上4106(B)、會田茂一(G)、柏倉隆史(Dr)がステージから一旦はけ、バンドは渡邊忍(G)と中村圭作によるアコースティックセットに。キーボードとアコギの伴奏で「Butterfly」が披露され、間奏部分ではオーディエンスによる「♪ラララ」の大合唱が場内いっぱいに響いた。さらに「みんなタオル持ってる?」というカエラの問いかけで始まったのは「Circle」。1人ひとりのタオル回しが無数の“Circle”となってフロアを埋め尽くし、エコーの効いた音響も相まって幻想的なムードを生み出した。
「じゃ、暴れよ」とカエラが言い放って始まった終盤戦は、ライブで盛り上がる鉄板ナンバーのオンパレード。「You bet!!!」「Yellow」と畳みかけ、「BEAT」ではカエラ自身もギターを演奏しながら「ヨコハマー!!」と絶叫。合計3本のギターで強靭なロックサウンドを鳴らしたこの曲の後は、「BANZAI」「Magic Music」といったポップナンバーで観客と一緒に“高く高くジャンプし”、本編を締めくくった。
アンコールは、これまでのアッパーな盛り上がりから一転し「Ring a Ding Dong」でスタート。開演から2時間近く激しいステージをこなしているにもかかわらず、カエラは曲に乗せて軽やかにステップを踏む。そして、次の曲はアーティスト活動初期の代表的ナンバー「You know you love me ?」。ブレイク前の思い出深い1曲をひさびさにライブハウスで披露し、フロアを熱狂の渦に巻き込んだ。
最後の1曲を残して、カエラはこの日の復帰ライブを振り返り「できる限り曲をやろうと思ったらどんどん増えてって、そんなにできるかなと思ったけどあっという間だったね」としみじみ。「今日はみんな来てくれてありがとう。最高の復帰ライブです。これからがんばるからね。泣いちゃいそうだ、なんか」と声を詰まらせる彼女に、ファンの温かい声援が飛ぶ。そして、ラストに選ばれた曲は「happiness!!!」。日々のシンプルな幸せを歌ったこの曲で場内は一体となり、歌い終えたカエラは「ありがとうございました!」と笑顔でステージを後にした。
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音楽ナタリー @natalie_mu
カエラ「最高の復帰ライブです」1年4カ月ぶり熱狂ワンマン http://natalie.mu/music/news/54312