さくら学院卒業生・山出愛子、初ワンマンで観客の“温かい耳”に澄んだ歌声届ける

山出愛子が昨日7月29日に東京・gee-ge.でワンマンライブ「Aiko Yamaide LIVE Diary Vol.0 0729」を行った。

今年3月にさくら学院を卒業し、シンガーソングライターとして活動中の山出。彼女がワンマンライブを行うのは今回が初めてとなる。この日、山出は満員となった会場の後方から登場。彼女がピアノの前に座って「大切な君へ」でライブをスタートさせると、観客は彼女の澄んだ歌声と演奏にじっと耳を傾けた。次に山出が歌ったのはアンジェラ・アキ「手紙 ～拝啓 十五の君へ～」。この曲は彼女が10歳の頃の“2分の1成人式”で両親への感謝の気持ちを込めて伴奏した思い出の曲なのだという。3曲目からは助っ人として太田貴之がアコースティックギターで参加。山出の緊張した様子に笑いが起こると、彼女は「相変わらずでしょう？」と愛らしく微笑んでみせる。山出は自身が作詞作曲を手がけた「ふたりことば」で太田と息の合ったアンサンブルを聴かせたあと、川嶋あい「明日への扉」を情感豊かに歌い上げた。

ここで山出は英語の発音に苦戦したことを話しつつ、「“温かい耳”で聴いてください」と前置きしてからCarpenters「Yesterday Once More」のカバーを披露。8月22日発売の1stシングル「スマイル」に収録されているこの曲をしっかりと歌い終えた彼女に観客は大きな拍手を送った。続けて山出は平井堅「ノンフィクション」、あいみょん「君はロックを聴かない」を懸命に歌って観客の心を揺さぶっていく。演奏後のMCでは、それぞれの楽曲を選んだ理由を説明。「ノンフィクション」については、LINE LIVEで歌ったときに褒められたことがうれしくて「調子に乗ってしまった」のだと話し、観客を笑わせた。また「君はロックを聴かない」の原曲を歌っているあいみょんについて、「独立した世界観を持っているのがすごく素敵」と話し、「私もカッコいい女の人になれるようにがんばりたい」と目標を語った。そして本編ラストに選ばれたのは、さくら学院の卒業式で未完成バージョンを披露した「ひらり ひらり」。卒業後に完成させたこの曲をしっかりと演奏した山出は、「山出愛子でした！」と元気に挨拶してステージをあとにした。

鳴り止まない拍手の中、再び登場した山出は1stシングルをプロデュースした上地等（BEGIN）を2人目のゲストとして呼び込む。今年の2月に初めて山出と会ったという上地は「なんとお美しくなられて……」と彼女を褒め称えて観客から拍手を浴びた。上地も加えて3人で演奏されたアンコールの1曲目は山出が敬愛する松田聖子のナンバー「秘密の花園」。山出はカラオケの十八番でもあるというこの曲を、堂々と歌い上げてファンを楽しませた。ここで山出は自身の学校生活について、「私が落ち着きすぎてるのか、周りがうるさいのかわからないんだけど、ちょっとだけ合わない部分があって」と告白。同じ気持ちを抱えた人が同年代にいると思うと話しつつ、「自分は自分の気持ちを持って過ごせばいいんだよと思ってこの曲を書きました」と語ると、太田のアコースティックギター、上地のアコーディオン、観客の手拍子に乗せて、1stシングルの表題曲「スマイル」を届けた。最後の挨拶で山出は「ここで言うことじゃないと思うんですけど」と笑いつつ、髪を短くしたことを報告。「（新しい髪型の山出を見たのは）皆さんが初めて」と観客を喜ばせて、初のワンマンライブを締めくくった。

なお山出は8月19日に東京・gee-ge.で2回目のワンマンライブ「Aiko Yamaide LIVE Diary Vol.1 0819」を開催する。