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Aqours「永久hours」ジャケ写

Aqours 永久hours

“18人”で走り続けてきた10年の先にある未来

文 / 中川麻梨花

6月21日、22日に埼玉・ベルーナドームでフィナーレライブを行うAqours。ステージに立ち続けることで9人の存在を証明してきた彼女たちが9人での最後のワンマンライブを終えたとき、Aqoursはどうなるのか? フィナーレライブのテーマソング「永久hours」は、その問いに答えを出す楽曲だ。

作詞に畑亜貴、作曲にKanata OkajimaとHayato YamamotoというAqours楽曲のゴールデントリオを迎えて制作された「永久hours」は、Aqoursが生まれた静岡・沼津の海を彷彿とさせる波音で幕を開ける。「one, two, sunshine!!」というAqoursの元気いっぱいの掛け声を合図に、軽やかなモータウンビートが弾むように鳴り響き、聴き手の心を明るく照らし出す。デビューシングル「君のこころは輝いてるかい?」から一貫して“夢”を追い求めて歌い続けてきたAqoursが、この曲のサビで歌うのは、「ユメは終わんないよ(君も僕も)ユメ見たままで(輝こう)」というメッセージ。ここで夢は決して終わらない。「楽しいキモチを ずっとずっと大事に これからも一緒にいたい」と私たちに向かって変わらない笑顔で手を伸ばす。

特筆すべきは、Dメロの高海千歌によるソロパートだ。あふれる感情に蓋をすることなく、「君との時間が愛しい...愛しいっ 抱きしめてはなさないよ」と呼びかける千歌のむき出しの歌声には、Aqoursがこれまで積み上げてきた時間の重さと尊さ、関わってきたすべての人々への愛情、そして「永遠であり続けたい」という切なる願いが満ちている。

2度目となる実写PVは沼津で撮影された。9人はゆかりのある場所を訪れ、地元の人々と楽しげに触れ合う。その姿からはAqoursがいかに沼津という場所を愛してきたのか、そしていかに沼津の人々から愛されてきたのかを感じられるだろう。Aqoursはこれからも大切な場所、沼津で永遠に夢を見続ける。「永久hours」は、そんな思いの証明となる楽曲だ。

Aqours「永遠hours」

Aqours「永久hours」
2024年12月18日(水)配信開始 / Lantis
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作詞:畑亜貴
作曲:Kanata Okajima、Hayato Yamamoto
編曲:Hayato Yamamoto

Aqours(アクア)

「ラブライブ!サンシャイン!!」で誕生した9人組スクールアイドルグループ。高海千歌役の伊波杏樹、桜内梨子役の逢田梨香子、松浦果南役の諏訪ななか、黒澤ダイヤ役の小宮有紗、渡辺曜役の斉藤朱夏、津島善子役の小林愛香、国木田花丸役の高槻かなこ、小原鞠莉役の鈴木愛奈、黒澤ルビィ役の降幡愛で構成されている。2015年10月に1stシングル「君のこころは輝いてるかい?」でCDデビュー。2017年3月に「第11回声優アワード」で歌唱賞を受賞した。2018年11月に東京・東京ドームで2DAYSライブを開催。同年12月には「第69回NHK紅白歌合戦」に初出演した。2019年3月より「ラブライブ!シリーズ」初のアジアツアーを開催。6月に埼玉・メットライフドーム(現ベルーナドーム)でライブを行い、同年8月の「Animelo Summer Live 2019 -STORY-」では初のトリを務めた。デビュー5周年を迎えた2020年に5都市を舞台にドームツアーを行う予定だったが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で中止となり、10月と12月にオンラインライブを実施。2022年6月に2度目の東京ドーム公演を開催した。2025年6月に埼玉・ベルーナドームで9人での最後のワンマンライブ「ラブライブ!サンシャイン!! Aqours Finale LoveLive! ~永久stage~」を行う。