「震度3」開幕に荒川良々「“もう少し生きててもいいや”と思える、赤堀雅秋渾身の作品」

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赤堀雅秋プロデュース「震度3」が、本日8月21日に東京・本多劇場で開幕した。

赤堀雅秋プロデュース「震度3」より。(撮影:引地信彦)

赤堀雅秋プロデュース「震度3」より。(撮影:引地信彦)

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本作は、赤堀雅秋が作・演出を手がけ、自ら出演もする最新作。荒川良々が主演を担い、共演者には丸山隆平上白石萌歌のほか、水澤紳吾山下リオ西本竜樹松浦祐也あめくみちこが名を連ねた。都内近郊の住宅街を、別府(荒川)が運転し、小池(丸山)と嶋(水澤)が集積所のゴミを集めるパッカー車がゆっくりと走っていく。小池と嶋は息苦しさで口を開けたまま必死に走り、別府はどこか上の空だった。いつもの仕事の風景は「やめて!」という女の叫び声で中断され……。

赤堀雅秋プロデュース「震度3」より。(撮影:引地信彦)

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赤堀は「素晴らしいスタッフ・キャストと共に、まさに、手作りで原始的な『物作り』をしているといった感じ。難しく考えず(ま、特に難しい作品でもありませんし)、全身全霊で舞台上に生きる役者の息遣いを感じていただけたら幸いです」、荒川は「……劇場は空調がガンガン効いてると思うので、不安な方は羽織りなど持ってきて観劇してください。暑いですし、いろんな事で皆さまイライラされてると思います……その日常を忘れさせられるように演者もスタッフも、ひとえにオモシロい作品を届けたくて稽古してきました。出演してる自分で言うのもナンですが、生きていくのはツラい事がほとんどです。でもこの舞台に出てる人間を観たら『もう少し生きててもいいや』と思える、赤堀雅秋渾身の作品だと思ってます!」とコメント。

赤堀雅秋プロデュース「震度3」より。(撮影:引地信彦)

赤堀雅秋プロデュース「震度3」より。(撮影:引地信彦)[拡大]

丸山は「僕は定期的に赤堀さんの作る演劇に救われて来た人間です。『震度3』、いろんな人間が舞台の上で生きます。あなたの目にどのように映るのか怖いけれど楽しみです。ぜひ、揺れに来て下さいませ」、上白石は「赤堀さんの言葉を自分なりに咀嚼し、探索しつづけるお稽古の時間は苦しくも、とても楽しく贅沢な日々でした。きっと千穐楽を迎えるまで、生き物のように変化し続ける作品になるのではないかと思っています。役として板の上にしっかりと存在し、息を吸っていられるように努めます」と語った。

上演時間は約2時間。東京公演は9月7日まで。本作はその後、10日から16日まで大阪の梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ、19日から21日まで福岡・J:COM北九州芸術劇場 中劇場でも上演される。出演者からのコメントは以下の通り。

赤堀雅秋 コメント

とにかく無我夢中です。

素晴らしいスタッフ・キャストと共に、まさに、手作りで原始的な「物作り」をしているといった感じ。

難しく考えず(ま、特に難しい作品でもありませんし)、全身全霊で舞台上に生きる役者の息遣いを感じていただけたら幸いです。

荒川良々 コメント

いよいよ始まります! いやそれにしても毎日暑いです!

皆さま気をつけてお越しください。

……劇場は空調がガンガン効いてると思うので、不安な方は羽織りなど持ってきて観劇してください。

暑いですし、いろんな事で皆さまイライラされてると思います……その日常を忘れさせられるように演者もスタッフも、ひとえにオモシロい作品を届けたくて稽古してきました。

出演してる自分で言うのもナンですが、生きていくのはツラい事がほとんどです。

でもこの舞台に出てる人間を観たら「もう少し生きててもいいや」と思える、赤堀雅秋渾身の作品だと思ってます!

それでは皆さま劇場でお待ちしてます。

丸山隆平 コメント

久しぶりの赤堀組。舞台上でどれだけ感情柔らかにその場を感じて動けるのか。その場に生々しく存在するために稽古を重ねて重ねてきました。

人間は不安定な生き物で、日々状態は微妙に変わるもの。舞台上でのキャッチボールを毎日新鮮に続け、どんな風に生きていくのか。

稽古の中でようやく「小池」が僕の中に息づいて来ました。

彼を舞台という架空の世界で自由にしてあげる事で、その時間だけは「小池」が実際に存在するわけですから。

ん……、何を言ってるのやら。冷静に自分の文章読んでなんか、今恥ずいです。

ま、取り敢えず、能書はこの辺にして。

まだまだ、暑い日が続くのか、明日はどうなるのか、都市伝説とかニュースとか、何が現実で虚構かもわからない訳で。

自己判断がより大切になってきている気がします。まぁ、いつの時代もそうですけど。

この劇でみなさんの何が揺れるのか、揺れないのか。

もうすでに僕の中で揺れは起こってます。いつからなのかは忘れましたが。

この危機感を麻痺させないように、思考停止しないように大切にいきたいものです。

よく忘れてしまうけど、大切な自分の中の部分を。

僕は定期的に赤堀さんの作る演劇に救われて来た人間です。

「震度3」、いろんな人間が舞台の上で生きます。

あなたの目にどのように映るのか怖いけれど楽しみです。ぜひ、揺れに来て下さいませ。

上白石萌歌 コメント

「震度3」いよいよ開幕を迎えます。

ナマモノである舞台特有の緊張感に身体中がヒリヒリとしています。

赤堀さんの言葉を自分なりに咀嚼し、探索しつづけるお稽古の時間は苦しくも、とても楽しく贅沢な日々でした。きっと千穐楽を迎えるまで、生き物のように変化し続ける作品になるのではないかと思っています。役として板の上にしっかりと存在し、息を吸っていられるように努めます。

ぜひこの作品の世界を肌で感じていただきたいです。劇場でお待ちしております!

あめくみちこ コメント

稽古場で培ったものを大事に、座組の皆さんにパワーをもらいながら、私も全身全霊で本多劇場の空間に立ちたいと思っています。

娘役の萌歌ちゃんとの場面が多いのですが、お互いにたくさん共鳴し合い、お客様に届けたいです。

楽しんでいただけますように!

水澤紳吾 コメント

とにかく、その場に生きていられるように。

そこにいて、息をしている、汗をかいている姿を感じていただけるように。

最後まで稽古場でもがき続けます。

舞台上から劇場へ広がるエネルギーを持って帰っていただけるように頑張ります。

劇場に足を運んでいただけることに感謝しかありません。

赤堀作品の魅力を届けるべくスタッフ、キャスト一丸となっております。

どうぞよろしくお願いいたします。

山下リオ コメント

自分自身では手応えはないですが、美佐として生きて呼吸できるよう、稽古で積み重ねたことを信じて頑張るのみです。

とか言いつつ。「生きるって何だろう」、なんて立ち止まってしまう瞬間があるのですが、この作品の中にもその、一つの答えがある気がします。

日常は続く。今日も生きている。

それが見どころでもあるのではないでしょうか。

是非とも劇場でお会いできることを楽しみにしています。

西本竜樹 コメント

稽古に参加しながら、とてもいい稽古場だなぁと実感していました。

赤堀さんの細やかな演出に応えようとする役者陣の奮闘、泣き、笑い、色々ありました。

稽古で、場面に出ている時も観ている時も「震度3」の世界が立ち上がる、その時その瞬間を感じることが、とても楽しかったです。

いい稽古場だったということは、本番も、ご期待ください!!

松浦祐也 コメント

赤堀さんの演出や共演者の方々の助力で、毎日、濃い稽古時間を過ごせてきました。

登場人物全員がいびつで愛おしく、そんな各人の様を楽しんでいただけたらと思います。

終演後、劇場を出た時の風景がお客様にとって新鮮に映ればいいなぁと思っています。

懸命にやりますので、お楽しみいただけたら幸いです。

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赤堀雅秋プロデュース「震度3」

2025年8月21日(木)〜9月7日(日)
東京都 本多劇場

2025年9月10日(水)〜16日(火)
大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

2025年9月19日(金)〜21日(日)
福岡県 J:COM北九州芸術劇場 中劇場

スタッフ

作・演出:赤堀雅秋

出演

荒川良々 / 丸山隆平 / 上白石萌歌 / 水澤紳吾 / 山下リオ / 西本竜樹 / 松浦祐也 / 赤堀雅秋 / あめくみちこ

※U-25割引あり。

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𝙎𝙐𝙋𝙀𝙍 みのりん🍊 @mnrnsaaaaan

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