本公演では、香港の劇作家・莊梅岩による戯曲が、香港出身で文学座所属のインディー・チャンによる訳・上演台本・演出で立ち上げられる。“このマチ”の学者、モナム教授が行方不明になった。しかし、彼の失踪を調査しようとする大手メディアはどこにもない。それをきっかけに、ベテラン新聞編集長・ユンは、真実を伝えるために新しい新聞社を立ち上げる。ユンの妻・トリシアは、彼の有力部下だったジョニーを“他所のマチ”から呼び戻し、新聞社の設立に協力を求めた。調べていくうち、モナムの失踪はマチの開発プロジェクトに関わっていることが発覚して……。出演者には
本作では初めて文学座の演出を手がけるチャンは「この作品の温度を使って、座組と観客と共に、『報道』『自由』『真実』『知ること』について考え、次のステップを踏み出す時のヒントの一つになれたらと、願っております。『文学座アトリエ』という歴史のある劇場で、次世代とともに歩んでいく道を一緒に想像してみましょう」とコメントした。なお9月11日13:30開演回の終演後には、莊のサイン会が行われる。
インディー・チャン コメント
インターネットの発展とともに、誰もが発信できる時代になっている。何が正しくて、何が間違っているのか、私たちは常に判断しなければならない。
そして、私たちの行動は、実は目にしている情報に動かされている。近年はSNSの働きによって、物事に対する正と反の声が両極端になりつつあって、
善悪二元論的な思考に陥ってしまいがちだ。大きな社会において、いつも見捨てられるのは個人だが、その社会は、一人一人で作られている。
「野良豚 Wild Boar」は、人物間の人間ドラマを深く描き、それぞれの人間の歴史と思いを大切にして、物語を構築している。個人個人をじっくり見つめ、
理想と現実の視点を両方提示したことで、100%の善と100%の悪ではなく、もっと広い視野と柔軟な考え方を教えてくれる作品である。
この作品の温度を使って、座組と観客と共に、「報道」「自由」「真実」「知ること」について考え、次のステップを踏み出す時のヒントの一つになれたらと、願っております。
「文学座アトリエ」という歴史のある劇場で、次世代とともに歩んでいく道を一緒に想像してみましょう。
文学座9月アトリエの会「野良豚 Wild Boar」
2025年9月9日(火)〜21日(日)
東京都
スタッフ
作:莊梅岩
訳・演出:インディ-・チャン
出演
※U-30、高校生以下チケットあり。
※9月14日13:30開演回、18日13:30開演回で鑑賞サポートあり。
ステージナタリー @stage_natalie
香港の劇作家・莊梅岩による戯曲を上演、文学座アトリエの会「野良豚 Wild Boar」(コメントあり)
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