第13回 岩谷時子賞の授賞式が本日11月18日に東京・パレスホテル東京で実施され、
岩谷時子賞は、作詞・翻訳家の岩谷時子の遺志を受け継ぎ、音楽・演劇界の明日を担う人材やその向上・発展に功労のあった人物・団体に授与される賞。第13回では、岩谷時子賞を大竹、奨励賞を海宝、特別賞をクミコ、奨学金制度である“岩谷時子 Foundation for Youth”をバイオリニストの落合真子と東亮汰が受賞した。
授賞式では、選考委員を務めた指揮者の佐渡裕、別所哲也、著作家の村岡恵理が最前列で式の様子を見守ったほか、プレゼンターを
大竹は「良い作品に巡り会えた私は、本当に幸せだなと心から思います。今も井上ひさしさんの『太鼓たたいて笛ふいて』というお芝居をやっているんですけど、井上先生の言葉が客席に染み渡っていくのをひしひしと感じています。私たちは言葉を伝える仕事なので、これからも岩谷先生の言葉や思いを伝えていけるように一生懸命がんばります」とコメントし、ライブパフォーマンスでは、タイトルロールを務めた舞台「ピアフ」より、エディット・ピアフの「水に流して」を披露した。歌唱前に大竹は「ピアフの生涯を描く『ピアフ』で、最後にピアフが亡くなったあと、再生するかのように歌われる楽曲です。人生は何度でもやり直せるという思いを込めて歌いたいと思います」と語った。ピアノ伴奏で坂本昌之、チェロ伴奏で結城貴弘が登壇した。
海宝は「来年で芸能活動30周年を迎えます。初舞台は小学1年生の頃ですが、その前からとにかくミュージカルが好きで、家でもひたすらミュージカルごっこをしていた子供でした」と振り返り、「ずっと憧れの作品だったのがミュージカル『レ・ミゼラブル』、そして子役から大人になる19歳のタイミングで出演させていただいたのが『ミス・サイゴン』です。どちらも岩谷時子さん訳詞の作品ですので、このような賞をいただけたことは本当に光栄です。これからも、守りに入ることなく、攻めの姿勢で進んでまいりたいと思います」と抱負を述べた。授賞式でのライブパフォーマンスについては「来年の作品に向け、喉を休ませているところですので控えさせていただきますけれども、また来年以降、皆様にパフォーマンスでしっかりとお返しできるように精進してまいります」と語った。
「私の人生は賞がある人生ではなかったので、歩んできた道がそんなに間違っていなかったんだと思えました」と喜びを語ったのは、シャンソン歌手として初めての岩谷時子賞受賞となったクミコ。東京・銀座にあったシャンソン喫茶・銀巴里でデビューしたクミコは「私が最初に歌ったシャンソンが『サン・トワ・マミー』で、それしか歌えず銀巴里に入りました。当時、越路吹雪さんの歌が私にとってのシャンソンでしたが、それらの訳詞をすべて書かれたのが岩谷時子さんでした。時子さんの詞は、表では笑って『あなたしかいないわ』と言いつつ裏では『ほかのやつを見つけてやるわ』と言うような、人間の裏面が見えるものがたくさんあり、若い頃の私はそこに惹かれました」と明かす。クミコの歌唱曲はピアフの「愛の讃歌」。ピアノ伴奏を
なお授賞式の様子は、本日11月18日から30日まで映像配信サイト・カーテンコールにて無料アーカイブ配信が行われる。
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【イベントレポート】第13回岩谷時子賞に大竹しのぶ、奨励賞は海宝直人「攻めの姿勢で進んでまいりたい」
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