宝塚歌劇団雪組「蒼穹の昴」東京公演間もなく、“運命は変えられる”彩風咲奈が思い届ける
2022年11月25日 19:31
37 ステージナタリー編集部
宝塚歌劇団雪組の「グランド・ミュージカル『蒼穹の昴』~浅田次郎作『蒼穹の昴』(講談社文庫)より~」東京・宝塚劇場公演が明日11月26日に開幕。それに先駆け、本日25日に公開舞台稽古が行われた。
浅田次郎の同名小説「蒼穹の昴」を原田諒の脚本・演出で立ち上げる本作は、19世紀末、清朝末期の中国・紫禁城を舞台にした歴史絵巻だ。宝塚歌劇版では、老占い師から予言を受けた梁家屯の地主の次男・梁文秀を中心に物語が展開。彼と、同じく予言を受けた貧しい農民の少年・李春児が、西欧諸国の圧力や内部抗争で混迷する清王朝の中枢にそれぞれの立場で関わる様子を、人々の生き様と共に描く。
トップスター・彩風咲奈が演じるのは、光緒帝に仕える官吏となる梁文秀。彩風は、視野広く状況を判断する冷静さと高い志を持ち合わせる優秀な青年をおおらかに体現する。あることをきっかけに“変化”するシーンでは、緩急のある演技で魅せた。
梁文秀と同郷で彼を幼い頃から兄と慕う李春児役の朝美絢は、不幸な少年が宦官に成り上がるさまを情感豊かに演じる。朝美は運命に翻弄される李春児をまっすぐに演じ、京劇の場面は華やかな舞を披露した。また、李春児の妹で梁文秀を慕う李玲玲に扮し、本作をもって宝塚歌劇団を退団するトップ娘役の朝月希和は、少女の清らかさをしなやかに匂い立たせ、豊かな表現力でその花道を飾る。
一方、和希そらは科挙の二等合格者・順桂役を熱さを内にたたえて演じ、縣千は若き皇帝・光緒帝が抱える葛藤を静かに表出させた。また本作には、凪七瑠海をはじめ、京三紗、汝鳥伶、一樹千尋、夏美よう、悠真倫といった専科のメンバーが多数出演し、物語に厚みを加える。彩風率いる出演者たちは、混沌とした時代に命を燃やす人々の姿をステージ上に力強く刻んだ。
公演は12月25日まで。なお既報の通り、千秋楽ではライブビューイングとライブ配信が行われる。
彩風咲奈コメント
無事に初日を迎えられますこと、心より嬉しく思います。
ご覧いただくお客様に、“どんな苦しい時代も、希望をもって行動していれば運命は変えていける”
そんなメッセージをお届けできるよう、出演者一同、心を込めて舞台を努めてまいります。
千秋楽までどうぞよろしくお願い申し上げます。
宝塚歌劇雪組「グランド・ミュージカル『蒼穹の昴』~浅田次郎作『蒼穹の昴』(講談社文庫)より~」
2022年10月1日(土) ~11月7日(月)※公演終了
兵庫県 宝塚大劇場
2022年11月26日(土) ~12月25日(日)
東京都 東京宝塚劇場
脚本・演出:原田諒
出演:彩風咲奈、朝月希和 ほか
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