新国立劇場バレエ団「春の祭典 The Rite of Spring」が、本日11月25日に東京・新国立劇場 中劇場で開幕。これに先駆け昨日24日にゲネプロが行われた。
これは、「春の祭典」と「半獣神の午後」のダブルビル公演。「春の祭典」は、2005年にニジンスキーの振付復元版「春の祭典」でいけにえの乙女を演じた
「春の祭典」では、イーゴリ・ストラヴィンスキーの同名楽曲が2台のピアノにより生演奏される中、
クロード・ドビュッシーと笠松泰洋の音楽でつづられる「半獣神の午後」は、ソロ、デュオ、そして群舞の3つの場面で構成された作品。福田圭吾は、整然と並んだ12名のダンサーの間を走り抜けながら、身体の柔軟性を駆使した官能的なダンスで魅せた。それぞれ赤と紫の衣裳に身を包んだ奥村康祐と中島瑞生は、身体をぴったりと重ね合わせながらポーズを決めるパフォーマンスのほか、音楽の高まりに合わせ、同タイミングでダイナミックな跳躍を披露。そして群舞のシーンでは、宇賀大将、小野寺雄、福田紘也らが、万華鏡の模様が変わっていくように、シンメトリーなダンスを次々と繰り出し、観客の目を楽しませた。
平山は「ドビュッシーとストラヴィンスキー、異なる個性を放つ作曲家の音楽に取り組むことで、この2つの舞踊作品が化学的反応のように相互に交錯し、100年以上前のアートの数奇で濃密な創造エネルギーを、ユニークな視点で現代に蘇らせることができればと思っています」とコメントした。上演時間は、休憩を含む約1時間20分。公演は11月27日まで。
平山素子コメント
ニジンスキー振付復元版でいけにえの乙女を演じた経験が原動力となり、2008年にデュエットという根源的な手法でストラヴィンスキーの「春の祭典」という難曲に挑み、オリジナルの「春の祭典」を柳本雅寛氏と共に創り上げました。今回、この作品が新国立劇場バレエ団のダンサーに受け継がれ、深化していくことは振付家として大きな喜びです。
そして、本公演が初演となる「半獣神の午後」は、新国立劇場バレエ団の男性ダンサーとともに新たに創造する作品です。ドビュッシーの美しく呪術性を帯びた名曲を主軸に、本作はソロ、デュオ、群舞の3つの場面で構成されています。
ドビュッシーとストラヴィンスキー、異なる個性を放つ作曲家の音楽に取り組むことで、この2つの舞踊作品が化学的反応のように相互に交錯し、100年以上前のアートの数奇で濃密な創造エネルギーを、ユニークな視点で現代に蘇らせることができればと思っています。
新国立劇場バレエ団「春の祭典 The Rite of Spring」
2022年11月25日(金)~27日(日)
東京都 新国立劇場 中劇場
演目
「春の祭典」
演出・美術原案:
振付:平山素子、
音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
出演:
演奏:松木詩奈、後藤泉
※米沢唯・福岡雄大ペアは25日と27日公演、池田理沙子・中川賢ペアは26日公演に出演。
「半獣身の午後」
振付:平山素子
音楽:クロード・ドビュッシー、笠松泰洋
出演:奥村康祐、中島瑞生 /
※奥村康祐・中島瑞生ペアは25日と27日公演、渡邊峻郁、木下嘉人ペアは26日公演に出演。
あきかん✍️ミュージカル考察ブロガー @performingart2
うーわ…完全に逃した。こんな公演あるなんて、全然知らなかった。『春の祭典』大好きなのに…。
※ストラヴィンスキー、ニジンスキー辺りが好きな人。あと、バレエ・リュス。
https://t.co/zuJFPvEcGh