新劇交流プロジェクト2「美しきものの伝説」が、6月16日から26日まで東京・俳優座劇場で上演される。また本日5月9日に東京都内で行われた会見にて、本作が
渡辺は1932年、東京都生まれの89歳。劇団俳優座の演劇研究所を卒業したのち、1953年公開の映画「ひめゆりの塔」で映画デビューを果たした。多くの日活映画、新劇作品に出演し、1982年から2010年にかけては井上ひさし作による一人芝居「化粧」「化粧 二幕」に出演。1997年に紫綬褒章、2004年に旭日小綬章を受章、2015年に菊田一夫演劇賞 特別賞、2016年に坪内逍遥大賞を受賞した。
会見に出席した渡辺は「作劇を宮本研さん、演出を鵜山仁さんが手がける『美しきものの伝説』では、新劇女優第1号と言われている松井須磨子さんを演じます。今まで70年近く舞台に出演してきましたが、ちょうど良い機会をいただいたということで、今回を最後にさせていただきたいと思います」と説明。「元気がしぼまないうちに……ということで(舞台出演を最後にすることを)決意いたしました。現在、持病もございませんし、健康です」と笑顔を見せ、「約70年の俳優人生において、一度も休演したことや途中降板をしたことはございません。元気な身体に産んでもらったことを感謝しております」と述べた。
これまでの活動の中で、印象に残っている劇作家や演出家について問われた渡辺は「千田(是也)先生と田中(千禾夫)先生は、芝居というものを教えてくださった“恩師”です」と回答。さらに木村光一、福田善之、井上ひさし、斎藤憐、坂手洋二らの名前を挙げ、「このような方々に育てていただいたと思っています。ですが、女優として育てていただいたというよりも、社会で生きていく人間の姿勢を教えていただいた、と言ったほうが良いかもしれません。皆さんにお会いできていなかったら、今の私はいないと思います」と思いをかみ締めた。
なお、舞台出演に関しては今回が最後になるが、渡辺のライフワークである朗読劇「夏の雲は忘れない」への出演は今後も続けていく予定であること、映画、ドラマなどの映像作品への出演についてはオファーを受ける可能性があることを明かした。
新劇交流プロジェクト2「美しきものの伝説」
2022年6月16日(木)~26日(日)
東京都 俳優座劇場
作:宮本研
演出:鵜山仁
出演
松井須磨子:
先生:鍛治直人
ルパシカ:嶋田翔平
早稲田:桑原泰
音楽学校:小磯聡一朗
学生:古谷陸
クロポトキン:南保大樹
暖村:齊藤尊史
四分六:能登剛
野枝:荒木真有美
モナリザ:増岡裕子 / 安藤みどり
サロメ:古田美奈子 / 畑田麻衣子
尾行:佐々木梅治 / 星野真広
幽然坊:齋藤隆介
突然坊1:尾身美詞
突然坊2:天明屋渚
裏方:原野寛之
男優A:奥山浩
男優B:山田秀人
男優C:山田定世
女優A:中花子
女優B:角田萌果
女給 / 女優C:松平春香
女優D:八代名菜子
女優E:増田あかね
女優F:高宮千尋
※一部Wキャスト
みゆき @yayoi3gatsu
89歳!休演も降板も一度もなし!もったいないけど潔さがカッコいい😍 https://t.co/zQOC7mBE4e