静岡県文化プログラム /
「忠臣蔵2021」は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に合わせて実施される「静岡県文化プログラム」の一環として上演されるもの。昨夏、新型コロナウイルスの影響で公演中止となった本作の幕が、いよいよ上がる。
「忠臣蔵」は主君のあだ討ちのために47名の赤穂浪士が立ち上がり、吉良上野介の首級をあげた江戸時代の事件。これまで、歌舞伎や人形浄瑠璃など、多くの文学・映像・演劇作品に脚色されてきた。1999年、シアター・オリンピックスのために本作を書き下ろした
公演では昨年の中止決定から再集結への軌跡、出演者の葛藤や成長を織り混ぜて紡ぐという。また、振付で
宮城聰コメント
演劇は、絵画や小説あるいは映画と違って形には残りませんが、心の中には残ります。形が残らないからこそ、自分の心のなかに刻まれた感動をなんとか次の世代につないで、2500年もの演劇の歴史は作られてきました。「形のないものを受け継いでいく営み」、これが人類が滅びずに続いてきた理由なんじゃないか、と僕は思ったりします。その営みのひとつとして、今回の「忠臣蔵2021」は大事なものになるだろうと確信しています。
この「忠臣蔵」は、1999年のシアター・オリンピックスのために平田オリザさんに書き下ろしてもらった戯曲です。その1999年、そして2004年の再演を経て、今回僕は総合演出という役回りになり、演出を牧山君と寺内さんの二人に任せました。22年前、僕が120%のエネルギーを出しながら演出していた貴重な場を、二人が踏むことになります。劇場はグランシップ大ホールから野外劇場「有度」に変わり、アイディアもゼロから新しく考えていかなくてはなりません。雲が晴れて富士山が見えていくように、少しずつ形が見えていく。その新しいものが生まれる瞬間を、ぜひ参加者の皆さんとともに目撃し、楽しんでもらいたいと思っています。
静岡県文化プログラム / SPAC「忠臣蔵2021」
2021年6月5日(土)・6日(日) ※高澤利衣の「高」ははしご高が正式表記。
静岡県 舞台芸術公園 野外劇場「有度」
作:
総合演出:
演出:寺内亜矢子、牧山祐大
音楽:棚川寛子
振付:
劇中曲作曲:山貫憲彦
出演:吉植荘一郎、大高浩一、加藤幸夫、貴島豪、大道無門優也、若宮羊市、武石守正、石井萠水、吉見亮、榊原有美 / 大石宣広、蔭山ひさ枝 / 伊藤清美、井上さつき、井上萌、宇佐美順子、内山怜菜、大石夢子、大野博美、小又旭、笠原麻美、片山晴絵、川上司恩、小林清美、小林紅葉、小林玲子、小谷野桂子、佐伯彰彦、澤田唯、柴田彰、白神久吉、高澤利衣、竹内芳、土屋保子、戸塚博之、中川瑛梨、仲澤剛志、中村彩乃、生井みづき、藤江灰(Ash)、藤見花、星善之、細田あい、前田展子、松本真由美、水野樹里、藤崎沙南英、山田としみ、山梨まどか、山本真緒、山本佑次、山本幸恵、湯澤祐美子、吉田美音子
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仲澤 剛志(トツゲキ倶楽部) @c42awazakan
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SPACが“空気を読む”赤穂浪士たち描く「忠臣蔵2021」、総合演出の宮城聰「ゼロから新しく」(コメントあり) https://t.co/wuXUm3k8zo