舞台「時子さんのトキ」開幕、田村孝裕「演劇独自の空間を劇場や配信で」

舞台「時子さんのトキ」が、本日9月11日に東京・よみうり大手町ホールで開幕した。

舞台「時子さんのトキ」は、ONEOR8の田村孝裕が作・演出を手がける新作舞台。離婚後、1人で暮らしている時子は、路上ミュージシャンの翔真に心の隙間を埋めてもらいながら、彼に多額の金を貸していて……。

開幕に際し、田村は「より多くのお客さまに演劇を感じていただきたいと思い私が思う演劇的な手法をふんだんに取り入れています。映画にもテレビにもYouTubeにも小説にもない演劇独自の空間を劇場や配信で体感していただけたら幸いです」とコメント。時子役を演じる高橋由美子は「このような時に演劇を行う事へのご意見もあるかと思いますが、今私にできる事は駆け抜ける事だけ。皆様に楽しみにお運び頂き精一杯お迎え出来るよう精進いたします」と思いを述べ、翔真役と時子の息子・登喜（トキ）役を務める鈴木拡樹は「ご来場の皆様と特別な時間を過ごせる事を嬉しく思います」と語っている。

上演時間は約1時間45分。東京公演は9月21日まで行われ、本作はその後、9月26・27日に阪・サンケイホールブリーゼで上演される。なお本公演では劇場での上演に加え、東京公演期間に収録された映像の配信も実施される。併せてチェックしよう。

田村孝裕コメント

自粛中、廃人になった私。人に触れていないと律せない自分や人に必要とされることへの有り難みを改めて感じ「時子さんのトキ」を書きました。人は人がいないとダメになる。でも人をダメにするのも人である。そんなお芝居になりました。そして今……より多くのお客さまに演劇を感じていただきたいと思い私が思う演劇的な手法をふんだんに取り入れています。映画にもテレビにもYouTubeにも小説にもない演劇独自の空間を劇場や配信で体感していただけたら幸いです。

高橋由美子コメント

コロナウイルスが世界中で猛威をふるう情勢の中、こうしてお芝居の幕を開けさせて頂ける事に心から感謝を申し上げます。このような時に演劇を行う事へのご意見もあるかと思いますが、今私にできる事は駆け抜ける事だけ。皆様に楽しみにお運び頂き精一杯お迎え出来るよう精進いたします。

鈴木拡樹コメント

9月11日から予定通り、舞台「時子さんのトキ」公演を開始致します。ご来場の皆様と特別な時間を過ごせる事を嬉しく思います。また今作はアフタートークショーがある公演回もございます。お時間よろしければアフタートークショーも楽しんでください。

矢部太郎コメント

今、マスクを外しあった他人が会話するところを目にすることは、ほぼなくなってしまいました。それは舞台の上にしか存在しないものかもしれません。でも舞台とは昔からそういうものだったかもしれないですね。はじめてのマスクあり、フェイスシールドあり、ケータリングなし！といった状況で稽古をしまして細心の注意を払いつつ上演します。みなさんは決して真似しないでください。

伊藤修子コメント

年内の演劇公演は難しいのではないかと思っていましたが、思いのほか早く公演にこぎつけることができました。今まで人がひしめき合って稽古する事が多かったのですが、少人数で衛生的で免疫落ちないように考慮された環境も心地よくなってきたりしています。公演中も何かあったら油断はできませんが無事公演を終了できたら……と思っております。

山口森広コメント

公演が無事にやれること、そしてこんなご時世の中、劇場にお越し下さるお客様に感謝致します。このお芝居は、まさに今、この「時」にやるべき作品だと思います。また、お客様によって共感出来る人物が違う気がするので、そこもとても楽しみです。きっと当日は、マスクもしながら、席も離れたり、カメラもあったり、劇場全体に緊張感がすごく漂っていると思いますが、せっかくの観劇の日です！ どうかこの「時子さんのトキ」というヒトトキを、一緒に体感し、楽しんでくれたら嬉しいです！

豊原江理佳コメント

「時子さんのトキ」開幕まで秒読みとなりました。このような状況の中でお稽古が出来たこと、そして劇場に入り、本番を迎えられる事に感謝しかありません。何より、この状況の中で劇場に足を運んでくださる皆様、配信で観 てくださるお客様に、感謝です「時子さんのトキ」は、誰にでも起こりうるストーリーであり、誰の心の中にもある 寂しさを題材にしていると私は思います。状況は違っても、きっと観てくださるお一人お一人の心の中の寂しさ、満たされない気持ちと向き合っていただける作品だと思います。この舞台を観終わった後、お家に帰ってそっと、自分の心を開けてみよう、そう思ってもらえるような作品になったら幸いです。少数精鋭のキャストで一丸となって頑張ります。劇場でお待ちしています！