松尾スズキ「108」完成披露に恐縮、岩井秀人「前貼りしてもらうのに行列が」

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松尾スズキが監督・脚本・主演を務めた映画「108~海馬五郎の復讐と冒険~」の完成披露試写会が、昨日9月24日に東京・TOHOシネマズ 新宿で行われた。

映画「108~海馬五郎の復讐と冒険~」完成披露試写会より。左から土居志央梨、坂井真紀、秋山菜津子、松尾スズキ、中山美穂、岩井秀人、大東駿介。

映画「108~海馬五郎の復讐と冒険~」完成披露試写会より。左から土居志央梨、坂井真紀、秋山菜津子、松尾スズキ、中山美穂、岩井秀人、大東駿介。

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松尾スズキ

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本作は、元女優の妻・綾子の浮気をSNSの投稿で知った脚本家の海馬五郎が、離婚に伴う財産分与で妻に支払わなければならない1000万円を、自らの不貞行為で使い切ろうとする復讐劇。完成披露試写会には松尾をはじめ、出演者から中山美穂秋山菜津子岩井秀人坂井真紀大東駿介土居志央梨が登壇した。

本編上映後、松尾は「私の私による私のための映画を、赤の他人の皆様に観せてしまい……本当にすみませんでした!」と恐縮しつつ、「こんなに大きな映画館でやるもんですかね? ドキドキしています」と率直な心境を口にする。

左から松尾スズキ、中山美穂。

左から松尾スズキ、中山美穂。[拡大]

自身が2度目の結婚をする時期に本作のあらすじを考えたと言う松尾は、「『結婚って何だろう?』としみじみ考えていたら、ふと降りてきた“夫婦の謎の物語”です。後半は脱ぐシーンが多くて、僕自身演じるときは素っ裸。そのまま監督としてモニターを確認しに行くんですが、どうしても何か1枚羽織りたい気持ちがあって。どうせすぐまた脱ぐのに。そういうことの繰り返しで体力をむしばまれました」と、撮影時の苦労を語った。

秋山菜津子

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海馬の妻役を務めた中山は、松尾について「『バリバリの演劇の人かな?』と思っていましたが、撮影中はお静かで。でも演じ始めると熱いパッションが出てくる。日に日に『可愛いな』と思うようになりました」と微笑む。対する松尾は「普通の温度で現場にいらして、淡々と演技して、また普通の温度で帰っていかれる。思っていた大スター像と違って、監督を緊張させない女優さんでした」と中山の印象を語った。

また松尾が「秋山さんとは30年近いお付き合いがあるのですが、“女優・秋山菜津子”の面白さを映画でも知ってほしいと思い、キャスティングしました」と述べると、秋山は「いつもおかしな役を当てて書いてくださって。ありがたいことです」と切り返す。

岩井秀人

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岩井は「前貼りしてもらうのに行列ができる現場は初めてでした(笑)」と会場の笑いを誘いつつ、現場での松尾の様子について、「撮影初日から歌って踊ってカウンターから飛び降りてみたいなことをやっていたので、『とんでもない覚悟があるな』と思って見ていたら、そこでガス欠になって具合が悪そうにしていたので、そこも含めてさすがだなと(笑)」とエピソードを明かした。

最後に松尾は「5年間の構想ののち、ようやく日の目を見ました」と感慨深げに語りつつ、「5年かかって10日で打ち切りとか、死んでも死に切れないので……。SNSが災いとなる映画ではございますが、悪い感想は胸に秘め、SNSが功を奏すような感想を、つぶやくなり“映える”なりしてください!」と来場者に呼びかけた。

映画「108~海馬五郎の復讐と冒険~」は、10月25日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。

※「108~海馬五郎の復讐と冒険~」はR18+指定作品。

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(c)2019「108~海馬五郎の復讐と冒険~」製作委員会

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