失踪した恋人・哲也(竹森巧)を探し、彼の故郷でホステスとして働く、元女優の井野菜緒(
劇団代表の藤馬は「この作品は2016年の6月に初演を行い、約1年後に再演という形となりました。よしもとクリエイティブ・エージェンシーさん、網走市民の皆さんのご協力をいただいての再演です。本当にありがとうございます」と謝辞を述べる。脚本・演出を務めるコウカズヤは再演について「稽古から新しいメンバーの方にもアイデアをいただいたり、初演とはまったく違う作品になったと思います。もう再演ではないです。スーパー初演です!」と熱くコメントした。
阿部は「初演を網走の方に観ていただいて、今回、網走公演が決まりました。みんなでディスカッションしながら、より作品を深められたんじゃないかなと思います」と自信をのぞかせる。竹森は「僕はお笑い芸人なんですけれども、ミュージシャンという役どころです。去年は芸人という肩書きだけだったんですが、今年の5月にCDデビューしまして、ミュージシャンとして、アーティストとして……」と語り出すと、阿部は「アーティストなのでそんな面白くないボケでもいいんです!」とすかさずツッコんだ。
アップダウンの2人同様、北海道出身の川村は「初の主役ですし、小劇場の距離感も初めてで、お客さんの顔もよく見えるので、稽古とはまた違う空気を感じました」とゲネプロ中の緊張感を振り返る。前は川村の演技について「スイッチが入った時の豹変ぶりがすごいです。人格が変わりますね」と評した。北海道の魅力について聞かれると、阿部は「広大な大地、海……本音で言うとカニが美味しいですね。僕の演じる半沢という男は、実際にいらっしゃる半沢さんという網走の農家の方をモデルにした人物なんです」と明かす。続いて竹森は「半沢さんは初対面にも関わらず、僕ら(アップダウン)をお家に泊めてくれたんです。自宅に3台くらいギターがあって、そこで一緒に歌を歌いました」とエピソードを語った。
座組でよく飲みに行くという話になると、スナックのママ・喜世子を演じる
ちすんは「私の演じる千秋は登場まで1時間半ありますので、楽屋で待機してるのがとてもつらいです。満を持して登場するので、空気をぶっ壊して後半にバトンを渡せたらなと思っております」と意気込んだ。これを受けて藤馬は「ちすんさんにビンタされるシーンがあるんですが、ゲネプロでは気持ちが乗っかって、アゴが外れそうなぐらい重たいのがバチコーンきたんで、最後まで立ってられるようにしたいです」と苦笑い。
竹森は「皆さんと絡まない役ですが、お芝居を引き立たせられるような歌が歌えたらなと思っております。うまく歌うのではなく、伝わる歌を歌えたら」と述べる。するとコウカズヤは「ちょっと歌い方を溜める傾向があるよね」と指摘。前は「ミュージシャンの方によくあるコンサートバージョンでやっちゃうみたいなね」と竹森をいじった。最後に川村は「純粋に人を愛して誰かのためにがんばって生きようという役なので、その場その場を全力で生きていこうと思います」と締めくくった。
「アイバノ☆シナリオ」は7月23日までザ・ポケット、8月27日には北海道・網走市民会館で上演される。なおステージナタリーでは「アイバノ☆シナリオ」の特集記事を展開。主人公の菜緒を演じる川村ゆきえと、菜緒に一目惚れする漁師・豊川役の藤馬ゆうやが本作に向けて思いを語る。
関連する特集・インタビュー
BuzzFestTheater プロデュース公演「アイバノ☆シナリオ」
2017年7月19日(水)~23日(日)
東京都 ザ・ポケット
2017年8月27日(日)
北海道 網走市民会館
作・演出:
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