青年団史上もっともくだらない人情喜劇「さよならだけが人生か」16年ぶりの上演

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青年団「さよならだけが人生か」が6月22日から7月2日まで東京・吉祥寺シアターにて上演される。

青年団 第76回公演「さよならだけが人生か」チラシ (c)Norio Kudo&Takahito Sato

青年団 第76回公演「さよならだけが人生か」チラシ (c)Norio Kudo&Takahito Sato

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平田オリザが作・演出を手がける本作は、遺跡が発見されて遅々として工事が進まない、雨が降り続く東京都内某所のとある工事現場を舞台に、そこにだらだらと集う人々を描いた“青年団史上、もっともくだらない人情喜劇”。1992年に初演され、2000年の再演ぶりに上演される。

上演に際し平田は「『さよならだけが人生か』の初演時のことを私は時に思い出す。その、『勝負に出た』作品が、劇団史上でも最も力の抜けた舞台であったことに、ある種の矜持さえも感じる」とコメントしている。なお本作は、2018年1月中旬から2月中旬に長野県長野市、埼玉県富士見市、兵庫県伊丹市、香川県善通寺市他を巡演予定だ。

平田オリザ コメント

「さよならだけが人生か」は、1992年の初演時、それまでこまばアゴラ劇場から、かたくなに外に出なかった私たちが、外部の劇場を借りて公演を行い、一挙に動員を倍増させた記念碑的作品である。それから四半世紀、劇団は、予想を遙かに超えた拡大を続けてきた。それでも、「さよならだけが人生か」の初演時のことを私は時に思い出す。その、「勝負に出た」作品が、劇団史上でも最も力の抜けた舞台であったことに、ある種の矜持さえも感じる。
もう一つの、この作品の思い出は、2000年の再演の時のことだ。この年、いわゆる「旧石器捏造事件」が起きた。私たちは、この事件を「東京ノート」北米公演の旅先で知り、公演中止を考えるほどに動揺した。戯曲の内容があまりにタイムリーすぎて言及するにしてもしないにしても、観客との距離感が取りづらくなってしまうのではないかと思ったからだ。海外にいて、日本の状況が分かりにくかったこともある。
16年ぶりの再演になる。今回は、何も起こらずに無事に初日が迎えられることを祈っている。

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青年団 第76回公演「さよならだけが人生か」

2017年6月22日(木)~7月2日(日)
東京都 吉祥寺シアター

作・演出:平田オリザ
出演:山内健司、小林智、太田宏、石橋亜希子荻野友里、小林亮子、立蔵葉子、森内美由紀、石松太一、伊藤毅井上みなみ小瀧万梨子佐藤滋前原瑞樹串尾一輝藤松祥子大村わたる、寺田凜

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読者の反応

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maehara minori🐲 @minori8823

弟が出演するので、ぜひ観てください٩( ᐛ )و
https://t.co/8hF00ELsg2

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