アヌイの名作「アンチゴーヌ」上演に浅利慶太「シンプルながらも深さ見せたい」

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12月7日から11日まで東京・自由劇場にて開幕する「アンチゴーヌ」。開幕を2週間後に控えた先日11月23日、企画・製作・演出を手がけた浅利慶太が本作の魅力を語った。

インタビューに応じる浅利慶太。(Photo by Theatre at Dawn)

インタビューに応じる浅利慶太。(Photo by Theatre at Dawn)

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インタビューに応じる浅利慶太。(撮影:住川絵理)

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1944年にフランスで初演されたジャン・アヌイの戯曲で、1954年には劇団四季の第2回公演として上演された本作。舞台は古代ギリシャ。オイディプス王の娘アンチゴーヌが、王位をめぐる抗争の果てに死んだ兄の遺体に対して自らの意思を貫こうとする姿が描かれる。

初演時を振り返り、浅利は「当時はカッカしながらやっていましたけど、今はリラックスして穏やかに演出していますよ。もうカッカしながらやるような年齢じゃないですから」と笑う。さらに以前は感情によって演出していた点も、現在は「ここはもう少し思想的に深くやったほうがいいな、というところも見えてきた」と述べ、「(今回は)シンプルに淡々と見せながらも、奥行きや深さを感じられるような、しなやかな形でやりたい」と構想を語った。

「アンチゴーヌ」チラシ

「アンチゴーヌ」チラシ[拡大]

なお本作の自由劇場での上演は約11年ぶり。前回と同じくアンチゴーヌ役を野村玲子、イスメーヌ役を坂本里咲が演じるがこの2役以外のキャストは作品に初挑戦となる。浅利は「今回集まっているメンバーはキャリアもあるので、そういう意味では楽ですね」と信頼を寄せる。

さらに改めて本作の魅力を尋ねられた浅利は「高いレベルを維持している作品は、いつやってもその魅力は変わりませんね。超一流作品は、やる人間にとっても毎回新鮮ですし、何度もご覧になっている方にも新鮮にうつるはずなんです」と作品への思いを口にする。また「あまり長すぎない芝居で主題が深く、感動を受け取ることができる作品です」とアピールし、インタビューを締めくくった。

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「アンチゴーヌ」

2016年12月7日(水)~11日(日)
東京都 自由劇場

作:ジャン・アヌイ
訳:諏訪正
企画・製作・演出:浅利慶太

キャスト

アンチゴーヌ:野村玲子
クレオン:山口嘉三
エモン:松本博之
イスメーヌ:坂本里咲
ユーリディス:齊藤奈々江
乳母:佐藤あかり
クレオンの小姓:古庄美和
衛兵:畠山典之
衛兵:折井洋人
衛兵:山本航輔
伝令:桑島ダンテ
合唱:近藤真行

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※初出時よりキャストの一部が変更になりました。

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