ウィーン国立歌劇場の3作品が今秋上陸、ヤノフスキ「運命的なものを感じた」

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4年ぶりに来日し「ナクソス島のアリアドネ」「ワルキューレ」「フィガロの結婚」を上演するウィーン国立歌劇場が、昨日3月30日に記者会見を開催し、ウィーン国立歌劇場総裁のドミニク・マイヤーが登壇。「ナクソス島のアリアドネ」を指揮するマレク・ヤノフスキも、別演目のリハーサルの合間を縫って駆けつけた。

「ウィーン国立歌劇場2016年日本公演」記者会見の様子。左からマレク・ヤノフスキ、ウィーン国立歌劇場総裁のドミニク・マイヤー。

「ウィーン国立歌劇場2016年日本公演」記者会見の様子。左からマレク・ヤノフスキ、ウィーン国立歌劇場総裁のドミニク・マイヤー。

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「ウィーン国立歌劇場2016年日本公演」チラシ

「ウィーン国立歌劇場2016年日本公演」チラシ[拡大]

マイヤーは「素晴らしい観客が待つ日本に、再び招聘していただけることをとてもうれしく思っています」と挨拶。「海外公演は私たちもしばしば行っていますが、今回のように3つもの作品は、どこへでも持って行けるものではありません」と感慨を述べ「今回は350名ほどのメンバーで来日する予定です」と意気込みを語る。

ウィーン国立歌劇場総裁のドミニク・マイヤー。

ウィーン国立歌劇場総裁のドミニク・マイヤー。[拡大]

ヤノフスキは「一度はオペラを振ることは辞めようと決意した私に、今回マイヤーからお呼びがかかったことを、とてもうれしく大変名誉に思っています」と打ち明けた。また近年上演されているオペラについて「オペラはまず音楽。歌とオーケストラのクオリティが大切で、演劇とオペラとはそういった点で少し違いがあると思います。ただ、今日の演出にはそれに該当しないものが多い」と持論を述べた。それでも今回、バイロイト音楽祭に続き、再び指揮を振る決意をした経緯について「今回のスヴェン=エリック・ベヒトルフ演出版はそうしたものではないと総裁から保証していただき、また、指揮から遠ざかる前、最後にオペラを振ったのも『ナクソス島のアリアドネ』だったので、初めての東京でこの演目を指揮できるということに、何か運命的なものを感じたんです」と感慨深げに語った。

マレク・ヤノフスキ

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「ナクソス島のアリアドネ」については、「喜劇と悲劇の2つの要素が、同時に完璧に入っているシュトラウスの最高作品。また観客としても最も知性を要求される」とヤノフスキがコメント。マイヤーは「ウィーン国立歌劇場の総監督であったリヒャルト・シュトラウスと、ホーフマンスタールによって1916年に初演されてから今年は100周年。このタイミングで東京のみなさんに聴いてもらえることを喜ばしく思います」と笑顔を見せた。本演目のオーケストラは39人編成。「各パートをソリストのように聴いてもらえる、ウィーン・フィルのベストのメンバーによる室内楽のような編成です」と期待を煽った。

「ウィーン国立歌劇場2016年日本公演」記者会見の様子。左からマレク・ヤノフスキ、ウィーン国立歌劇場総裁のドミニク・マイヤー。

「ウィーン国立歌劇場2016年日本公演」記者会見の様子。左からマレク・ヤノフスキ、ウィーン国立歌劇場総裁のドミニク・マイヤー。[拡大]

「ワルキューレ」は、毎年「ニーベルングの指環」を上演しているウィーン国立歌劇場が、厚い信頼を寄せているアダム・フィッシャーが指揮を振る。「フィガロの結婚」を指揮するリッカルド・ムーティからは「この作品は私が初めて指揮をしたモーツァルトのオペラ作品であり、私が特に愛着を持っている作品です」とコメントが寄せられた。2演目・3演目のセットチケットは4月14日21:00よりNBSのWEBチケットにて先行発売される。

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ウィーン国立歌劇場2016年日本公演

ナクソス島のアリアドネ

2016年10月25日(火)、28日(金)、30日(日)
東京都 東京文化会館
作曲:R.シュトラウス
演出:スヴェン=エリック・ベヒトルフ
指揮:マレク・ヤノフスキ

キャスト

プリマドンナ/アリアドネ:グン=ブリット・バークミン
ツェルビネッタ:ダニエラ・ファリー
作曲家:ヴェッセリーナ・カサロヴァ
テノール/バッカス:ヨハン・ボータ

ワルキューレ

2016年11月6日(日)、9日(水)、12日(土)
東京都 東京文化会館
作曲:R.ワーグナー
演出:スヴェン=エリック・ベヒトルフ
指揮:アダム・フィッシャー

キャスト

フリッカ:ミヒャエラ・シュースター
ブリュンヒルデ:ニーナ・シュテンメ
ジークリンデ:ペトラ・ラング
フンディング:アイン・アンガー
ヴォータン:トマス・コニエチュニー
ジークムント:クリストファー・ヴェントリス

フィガロの結婚

2016年11月10日(木)、13日(日)、15日(火)
東京都 東京文化会館
作曲:W.A.モーツァルト
演出:ジャン=ピエール・ポネル
指揮:リッカルド・ムーティ

キャスト

伯爵夫人:エレオノーラ・ブラット
スザンナ:ローザ・フェオーラ
ケルビーノ:マルガリータ・グリシュコヴァ
アルマヴィーヴァ伯爵:イルデブランド・ダルカンジェロ
フィガロ:アレッサンドロ・ルオンゴ

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