Chevon、Zepp Hanedaでファンと完成させた「よしなに」千秋楽「これからも共依存でいこうぜ」

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Chevonのライブツアー「よしなに~全国編~」が、11月15日に東京・Zepp Haneda(TOKYO)で千秋楽を迎えた。

Chevonとサポートメンバーの小林令(Dr)。(撮影:タカギユウスケ)

Chevonとサポートメンバーの小林令(Dr)。(撮影:タカギユウスケ)

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「よしなに」とは?

「よしなに」はChevonが2022年1月に北海道・PLANTにて初ライブとして実施した公演の名称。「よしなに~全国編~」でChevonは、UNISON SQUARE GARDEN、フレデリック、THE ORAL CIGARETTES、須田景凪、indigo la Endという自分たちが影響を受けてきたアーティストたちと熾烈な対バンを繰り広げ、最終目的地であるZepp Hanedaにたどり着いた。

レベルアップしたChevonに沸騰するフロア

フロアも2階席もみっちりと観客で埋め尽くされたこの日のライブは、ホラー味のあるSEが鳴り響く中で、厳かに幕開け。続けてバンドのマスコットキャラクター・しぇぼんくんのぬいぐるみが待つステージに、サポートメンバーの小林令(Dr)が現れ、そして谷絹茉優(Vo)、Ktjm(G)、オオノタツヤ(B)、が現れる。谷絹の「ツアーファイナル、なまら盛り上がれよ!」という言葉に、フロアは早くも狂騒状態に。

Chevon「よしなに~全国編~」Zepp Haneda(TOKYO)公演の様子。(撮影:タカギユウスケ)

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谷絹茉優(Vo)(撮影:タカギユウスケ)

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谷絹はオープニングナンバーの「冥冥」から、変幻自在のカメレオンボイスを駆使しながら、ジェットコースター的な展開を見せるメロディを歌いこなし、Ktjmはさまざまなテクニックを使いつつ、豊かな音像を描く。そして、オオノは指弾きによる、丸みがありながらも重く太いベースでダンサブルなグルーヴを生み出し、ひたすらオーディエンスのボルテージを引き上げ続ける。

Ktjm(G)(撮影:タカギユウスケ)

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オオノタツヤ(B)(撮影:タカギユウスケ)

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序盤のMCで「ようこそ! エライ人たちとやってきたので、かなりレベルアップした我々を見せられることがうれしい」と谷絹が自負していた通り、歴戦によって磨きあげたアンサンブルとボーカルで、進化したChevonの姿を観客の目と耳に刻み付ける。このZepp Haneda(TOKYO)までの5公演では先輩たちと火花を散らしたChevonの3人だったが、最終公演ではオーディエンスと真っ向から対峙。会場の熱気が高まれば高まるほどに、メンバーのパフォーマンスにも気迫がこもっていく。

レアな展開にファン感嘆

中盤では、どこか懐かしいJ-POP感のある新曲から、谷絹の情感たっぷりのアカペラが胸を打つ「ハルキゲニア」につなげるという、ファンを驚かせるレアな流れも。隙のない選曲とパフォーマンスで会場を圧倒する3人だが、平均年齢24歳、まだ結成5年目の新鋭。今回のツアーでは、Chevonが多大な影響を受けた先輩方にボコボコにされ、叩かれることで1本の刀になることを目指したという。「大変だったんだよ……初日からユニゾンに心が折れて……」とボヤく谷絹だが、その顔には笑みが浮かんでおり、ツアーが充実したものだったことを伝えた。

Chevon「よしなに~全国編~」Zepp Haneda(TOKYO)公演の様子。(撮影:タカギユウスケ)

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「ですとらくしょん!!」「革命的ステップの夜」「るてん」というダンスナンバー3曲を連投したあと、「ここから休ませるつもりはありません。ここまでたどり着いたお前らと我々ならやれますよ」と放った谷絹。まずはChevonのライブアンセム「Banquet」で盛大なコールを巻き起こして、揺るぎない一体感を生み出したのち、勢いのまま「FLASH BACK!!!!!!!!」へ。破裂音のようなクラップと、縦横無尽に動き回る照明が苛烈な楽曲を盛り立てた。

谷絹茉優(Vo)(撮影:タカギユウスケ)

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予定調和を嫌うメンバーが最後に贈ったプレゼント

ライブ終盤で谷絹は初ライブとなった2022年の「よしなに」を振り返り、「よくまあ見つけてくれましたよ。コロナ禍に……」と感慨深そうにフロアを見渡す。「あなた方のおかげで、『よしなに』は我々が大きくになるにつれて、大きくなっていく」とバンドとしての更なる飛躍を誓い、「何人が我々と『大行侵』」してくれるでしょうか?」と「大行侵」を歌い上げた。

Chevonにとって始まりの曲である「No.4」、Ktjmとオオノの熾烈な“ギターベースバトル”が展開された「銃電中」を経て、ラストナンバーとして届けられたのは「ダンス・デカダンス」。ライブハウスが上下に激しく揺れるほど踊り狂う観客に、汗だくになりながら躍動する3人。「これからも共依存でいこうぜ。これからもどうぞよろしくー!」と谷絹が叫ぶと、猛々しい歓声がライブハウスに轟いた。

Ktjm(G)(撮影:タカギユウスケ)

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オオノタツヤ(B)(撮影:タカギユウスケ)

オオノタツヤ(B)(撮影:タカギユウスケ) [拡大]

予定調和を嫌うChevonは、大切なツアーの最終公演であってもアンコールはなし。しかし「もっとデカいところで会おうぜ、それも近いうちに!」という本編での谷絹の宣言を回収するように、来春のメジャーデビューと神奈川・横浜アリーナ公演を含むワンマンツアーの開催という特大のプレゼントをファンに贈って、過去最大規模の「よしなに~全国編~」を締めくくった。

Chevon「よしなに~全国編~」Zepp Haneda(TOKYO)公演より横浜アリーナワンマンライブ発表時の様子。(撮影:タカギユウスケ)

Chevon「よしなに~全国編~」Zepp Haneda(TOKYO)公演より横浜アリーナワンマンライブ発表時の様子。(撮影:タカギユウスケ) [拡大]

Chevon「よしなに~全国編~」Zepp Haneda(TOKYO)公演よりメジャーデビュー発表時の様子。(撮影:タカギユウスケ)

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Chevonとサポートメンバーの小林令(Dr)。(撮影:タカギユウスケ)

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セットリスト

Chevon「よしなに~全国編~」2025年11月15日 Zepp Haneda(TOKYO)

01. 冥冥
02. さよならになりました
03. サクラループ
04. ノックブーツ
05. セメテモノダンス
06. 新曲
07. ハルキゲニア
08. ですとらくしょん!!
09. 革命的ステップの夜
10. るてん
11. Banquet
12. FLASH BACK!!!!!!!!
13. 大行侵
14. antlion
15. No.4
16. 銃電中
17. ダンス・デカダンス

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碧空〜よしなに羽田余韻〜 @aozora_kurayagi

あの日が蘇った😭 https://t.co/2Ke9nW6MPL

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