HYBE主催の音楽フェス「2025 Weverse Con Festival」が5月31日と6月1日の2日間にわたって韓国・仁川のインスパイア・エンターテインメント・リゾートにて開催された。
12組+レジェンド
「Weverse Con Festival」は、K-POPを軸に多世代、多ジャンルのアーティストが集うグローバル音楽フェスティバル。芝生が広がる屋外エリアでライブバンド演奏が行われる「Weverse Park Day」「Weverse Park Night」、そして約1.5万人を収容する韓国有数のアリーナ会場・INSPIRE ARENA(インスパイアアリーナ)で行われる屋内の合同コンサート「Weverse Con」という、計3種のライブステージが各日1公演ずつ展開された。本稿では、2日間にわたって行われた「Weverse Con」の模様をレポートする。
DAY1には、82MAJOR、FIFTY FIFTY、
スタンドアップを促して
ヘッドライナーのENHYPENとTOMORROW X TOGETHERを除き、出演アーティストは、4曲から6曲ほどの楽曲をパフォーマンス。それぞれの最新曲や人気曲はもちろんのこと、VIVIZが、2024年に出演したMnetのデビュー済みガールズグループによるサバイバル番組「QUEENDOM 2」でのファイナル楽曲「Red Sun!」を披露したり、P1Harmonyが“ツアーバージョン”の「Follow Me」でオーディエンスの熱気を引き上げたりと、グループごとの個性が色濃く反映されたステージでオフライン、オンライン双方の観客を魅了した。
一般的に韓国のK-POPアーティストによるコンサートでは「着席での鑑賞」が1つの特色として語られることが多い。実際、両日ともに観客は冒頭から着席した状態でライブを見守っていたが、DAY1のTREASUREは、メンバー全員が「Stand up! Stand up!」と陽気に連呼し、観客に向けた“スタンドアップコール”を展開。またDAY2のP1Harmonyも、リーダー・ギホが「次の曲は立って楽しんで! みんな立てる? コンサートだよ! 盛り上がっていこう!」と、明るい口調の英語で観客に呼びかけるなど、立ち上がっての鑑賞を促しながら一体感を高める場面も見られた。
レジェンドBoAの普遍的魅力
昨年の「トリビュートステージ」では、JYPエンタテインメントの代表プロデューサーであり、いちアーティストとしても韓国音楽界に大きく貢献してきた
今回フィーチャーされたBoAは、2000年8月に韓国で、翌2001年5月には日本でデビュー。13歳(韓国年齢で15歳)という若さでキャリアをスタートさせ、ゼロ年代からK-POPの躍進を牽引してきたパイオニア的存在だ。「Weverse Con」の主催は、BoAをトリビュートアーティストに選定した理由について「K-POPという言葉さえまだ馴染みのなかった時代から日本市場に進出し、オリコンチャートを席巻するなど、K-POPの海外進出の可能性をその身をもって証明した、韓国の音楽史における象徴的なアーティストです」と説明している。
トリビュートステージでは、BoA本人による「Only One」「No.1」「Atlantis Princess」といった人気曲6曲のパフォーマンスに加え、DAY1出演のILLITによる「ID; Peace B」、FIFTY FIFTYによる「VALENTI」、DAY2出演のUAUによる「Better」、TWSによる「Amazing Kiss」といったカバーステージも。彼女がリリースしてきた数々の名曲が、次世代アーティストの歌声によって新たな表情を見せ、時を超えても色褪せない、その普遍的な魅力が改めて伝わる時間となった。
ヘッドライナーは15曲超を披露
「Weverse Con」のヘッドライナーを務めたのは、DAY1のENHYPENとDAY2のTOMORROW X TOGETHER。「Coachella Valley Music and Arts Festival(コーチェラ)」や「Lollapalooza(ロラパルーザ)」といった海外の大型フェス出演やワールドツアーを経てライブ力を磨いてきた2組が、15曲を超えるセットリストをバンド編成で披露した。ライブ中は、メインステージ中央と両脇、そして花道の上空に設置されたモニタをフル活用。ENHYPENは荘厳な王宮を、TOMORROW X TOGETHERは花々が咲き誇る高原を思わせる舞台セットなどを用いて、それぞれの世界観を立体的に表現した。
ENHYPENは、「ParadoXXX Invasion」のライブステージを本公演で初披露。さらに、「Blockbuster」「Blind」にはこの日のためにダンスブレイクを加えた特別バージョンで臨んだ。一方、TOMORROW X TOGETHERは、SOOBINとYEONJUNによる「The Killa(I Belong to You)」、BEOMGYU、TAEHYUN、HUENINGKAIによる「Quarter Life」のユニットステージに加え、YEONJUNの「GGUM」、BEOMGYUの「Panic」といったソロステージも展開。単独コンサートさながらの充実した構成、そしてステージと客席が熱気を交わし合う、華やかさと臨場感に満ちたパフォーマンスで、「Weverse Con」を締めくくった。
「Weverse Con」セットリストはこちら
keills @bxnutk9464
2日間で約100曲!HYBE主催「Weverse Con」に13組集結、TXT&ENHYPENがヘッドライナー
https://t.co/cIbrfgQqtP