安室奈美恵「また遊びに来てね！」充実の笑顔でツアー完走

安室奈美恵の全国ツアー「namie amuro LIVE STYLE 2014」が、12月23日の東京・国立代々木競技場第一体育館公演をもって終了した。

全国13都市37公演にて30万人以上を動員した今回の「LIVE STYLE」。安室が馬車から降りてくるオープニングムービーでは、コツコツとヒールで歩く音が徐々に大きくなり、観客の興奮を煽る。そして安室とダンサー12人がスタンバイしたステージにスポットが当たり、1曲目「Ballerina」がスタートした。挑発的な歌詞の「ALARM」、腰をくねらせカップルダンスで魅せる「WANT ME, WANT ME」と、最初のブロックはクールな紫の衣装をまとってビート感の強いダンスナンバーを重ねていく。

5曲目からは、まとめていた髪を下ろして緑のスパンコール付きワンピースに。安室はガーリーな「Big Boys Cry」でファンの歓声を浴びながら花道の先へと進んでいく。センターステージでの「FUNKY TOWN」は、曲中にダンサーと椅子取りゲーム風のダンスを展開し、最後に1つ残った椅子を安室と男性ダンサーで取り合い、結果勝利した安室は両手を挙げて満足気な笑みを見せた。また「グロテスク」ではコラボした平井堅のパートも含めて安室1人で歌唱し、全長3.7メートルの巨大な馬のオブジェの上で鞭を振るう。そのサディスティックなパフォーマンスで会場のボルテージはさらに上昇する。

「SWEET 19 BLUES」で一体感を高めたあと、「TSUKI」からはバラードベストアルバム「Ballada」のジャケットで着用していたブリティッシュな赤チェック柄のドレスに衣装替え。安室の頭上にはクリスタル約400個を使用したシャンデリアも登場し、曲に合わせて全体の形やシャンデリアに組み込まれたLEDの色が変わり幻想的な世界を作り上げた。ドレスからパンツスタイルにマイナーチェンジすると、ハートのオブジェが置かれたメインステージで「Can You Feel This Love」「SWEET KISSES」といったラブリーなナンバーが続く。6曲立て続けに踊ったあとは、歌唱力の高さやスタミナの豊富さを実証するように、屈指の人気バラード「Love Story」をじっくりと届けた。

また、今回のツアーでは日替わりで「Ballada」収録曲を1曲披露するコーナーが設けられた。とある日はクリスマスソング「White Light」、とある日はアルバム曲「Four Seasons」でそのたび大歓声が沸き起こり、最終日は「Let Me Let You Go」をセレクト。白い総レースのドレス、幅3メートルにもなる羽根を広げて歌う安室の姿と映像演出が相まって、荘厳かつ神聖な時間が流れる。このムードを保ったまま最大のヒット曲「CAN YOU CELEBRATE?」へと流れた。

本編ラストのパートは、シルバーのチューブトップに着替え、冒頭同様「LIVE STYLE」の真骨頂ともいえるダンサブルなナンバーで攻める展開。「ROCK U」をドスの効いた声で歌い、「騒ぎ明かせ！」と叫ぶと場内の盛り上がりはピークに達する。クライマックスの「Neonlight Lipstick」では安室とダンサーが大階段のセットの上で踊り倒し、出演者やスタッフの総力を結集した圧巻のステージを見せつけた。

アンコールは、ポニーテールにツアーTシャツとミニスカートというスタイルで現れた安室。彼女はまず1人で最新シングル「BRIGHTER DAY」を届け、ダンサーたちとともに「CAN'T SLEEP, CAN'T EAT, I'M SICK」を披露。アリーナに赤いハート型のバルーンが降りフィナーレを華やかに彩る。最終公演は「NEVER END」が追加され、ファンを歓喜させた。そして最後の1曲は、安室と観客のコール＆レスポンスが名物の「Baby Don't Cry」。彼女は別れを惜しむように、手を振ったり投げキッスをしたりとファンとのコミュニケーションを楽しみ、唯一のMCとして「今日はどうもありがとうございました！ また遊びに来てねー！ バイバーイ!!」という言葉を残してツアーの幕を閉じた。

なお、このツアーの模様は2月11月にDVD / Blu-rayとして発売される。DVD / Blu-rayの豪華盤には日替わりバラードの映像がすべて収録され、本編とあわせると「Ballada」収録曲すべてのライブ映像がコンプリートできる。