長編アニメーション映画「
美術家・日本画家の四宮が手がけた本作は、立ち退きを迫られている老舗の花火工場・帯刀煙火店を舞台にした幻の花火“シュハリ”と若者たちの未来をめぐる2日間の物語。萩原利久が蒸発した父に代わりシュハリを完成させようとする帯刀敬太郎、古川琴音が地元に戻ってきた幼なじみの式森カオルに声を当てた。入野自由、岡部たかしも声のキャストに名を連ねる。
「ひろしまアニメーションシーズン 2024」で本作のワークショップが行われた縁で、「ひろしまアニメーションシーズン 2026」 のプレイベントとして開催された本イベント。会場にはワークショップの参加者や比治山大学短期大学部美術科に通う学生など、100名が集まった。四宮は「花緑青が明ける日に」について「今の時代の新しさを大事にするために、人間が手作業でやっているということを大切にして作った作品です」と魅力をアピール。鋤柄は「監督からはホコリやチリといった予期せぬノイズを残してほしいという指示がありました。それが一番印象に残っています」と振り返った。
2年前のワークショップでは花火シーンの制作が行われ、参加者は白い紙に熊野筆と絵具で赤い線を描く作業と、黒い紙に小さな穴を開ける作業を体験した。参加者から「(この作業は)どんな映像になるのかな?と思っていたが、“あんな大きな見せ場になるとは!”と驚き、とても幻想的でした」と感想が寄せられると、四宮は「(ワークショップの皆さんと作った)あのシーンが花火シーンの中で一番気に入っています。広島の熊野筆もワークショップのためにご用意いただきました。花火からはお盆や終戦を感じると思っていて、そのシーンを広島の皆さんと作れた、ということに縁を感じています」と伝える。鋤柄は「いろんな人が線を描き、穴を開けることで予期せぬ動きをしていくんですね。それは1人の人が手掛けることでは出せない面白味だなということを実感しました」と述べた。
四宮は自ら関西に赴いてオファーしたという鋤柄について「会った際に、作家らしい作家でアーティストだなと思えたんです。水中シーンを一番最初に作ってもらいましたが、すごくよくできていると思えたので安心して任せられました」と称賛。鋤柄は「水中シーンは、まずは監督からカオルの作画を見せてもらったんです。作画から技法を考えるというキャッチボールがとても楽しかった」と思い返す。この言葉を受け四宮は「実は、水中シーンは3倍くらい長くしてもよかったと思っているんです。コンテを描いたときは不安で短めにしてたんですが、鋤柄さんによる出来栄えがあまりによかったので、もっと物語にちりばめたらよかったと思っちゃいました」とたたえた。
「花緑青が明ける日に」は3月6日より全国でロードショー。同作は第76回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に正式出品された。
映画「花緑青が明ける日に」本予告
四宮義俊の映画作品
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【イベントレポート】「花緑青が明ける日に」監督・四宮義俊×特殊映像・鋤柄真希子が語る水中シーンの裏話
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