監督集団「5月」の
本作の音楽を担当したのは関と平瀬の大学院時代の同期である豊田真之。劇伴を作るにあたり、求められたのは“新しい怖さ”だったそう。豊田は「『ジョーズ』でジョン・ウィリアムズがたった2つの音符の繰り返しで恐怖を生み出したように、自分なりの新しい『怖い』『恐ろしい』を発明しようと努めました。また、監督から『不協和音』『不快』というキーワードも繰り返し提示されたのですが、敢えて言い切れば、音楽である以上は不快であると同時に美しくなければならないので、その言葉を裏ごしするようにしてじっくりとスコアに落とし込んでいきました」と語る。
また「概してテレビドラマは視聴者に対して『感じ方』を丁寧にリードする必要があり、音楽も『このシーンは悲しい場面です』といった説明的な役割を担う部分があるため、今作のドラマ版でもその点は意識しました。一方、映画はノイズを遮断した映画館という場所でしっかり集中して観てもらえることを前提に作るので、むしろ説明を減らして解釈に余地を残すこと、そして、温度を低くして魅力的な世界観を再構築することを目指しました」と回想。お気に入りの曲を聞かれると、災いが起こるシーンでかかる「body」を挙げ「ドラマのオンエア時にもSNSで『怖い』『怖すぎ』などと言及してくださった方がたくさんいたので、うまくいったのではないかと思っています。ほかには映画の終盤のあるシーンで流れる音楽も、中村アンさん演じる堂本刑事の中で『男』の実在が大きく揺らいでしまう瞬間を、音楽で効果的に演出できた気がしています」と口にした。
このたび、YouTubeで男と堂本が対面する様子を捉えた本編映像の一部も公開に。堂本と男の接近について、平瀬は「わかりやすく『羊たちの沈黙』を引用しています」と明かす。一方の関は、撮影を担った國井重人と本作のイメージを共有した際のことを振り返り、「参考にしたのはすべて洋画なのですが、例えばヨルゴス・ランティモスの『聖なる鹿殺し』などを観てもらいました」と言及した。
「災 劇場版」は、2月20日より東京・新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国でロードショー。竹原ピストル、宮近海斗(Travis Japan)、中島セナ、松田龍平、内田慈、藤原季節、じろう(シソンヌ)、坂井真紀、安達祐実、井之脇海も出演している。
香川照之の主演映画「災 劇場版」本編映像(ある男と刑事・堂本が対面)
「災 劇場版」本予告
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萧湘山 | Joseph Xiao @xiaojiagongzi
@eiga_natalie 『不快かつ美しい』という劇薬を、この豪華キャストで煮詰める贅沢さ。観客の三半規管と倫理観を同時に削りにくる、最狂の劇場体験になりそうだね。