映画「
西尾潤の小説をもとにした本作では、貧しさから闇ビジネスの世界に足を踏み入れた3人の若者たちの運命と絆の物語が、それぞれの視点を交差して描かれる。主人公のタクヤを北村、タクヤとともに闇ビジネスに手を染めるマモルを林、タクヤの兄貴分的存在・梶谷を綾野が演じ、3人は第30回釜山国際映画祭コンペティション部門でThe Best Actor Award(最優秀俳優賞)を受賞。タクヤの仕事仲間・希沙良に山下が扮した。
北村はTOHOシネマズ 新宿がある新宿・歌舞伎町でオールアップしたことに触れ「お店から酔っ払ってベロベロになった人が出てくる中で、スタッフに囲まれて、『お疲れさまです!』って(笑)。完成してから公開までが長くて。ようやく届けられました!」と喜ぶ。林は「撮影はすごく楽しくて、缶蹴りしたのが思い出です。歌舞伎町であんな本気で缶蹴りするなんて思ってなかった。匠海くんは缶蹴りが強いんですよ!」と紹介。綾野が「缶蹴りってどういうルールだっけ?」と首を傾げると、北村は「無秩序です!」と答え、会場を笑わせた。
山下は北村と林との撮影を振り返り、「お二人はすっごく仲良くて。兄弟に見えるんです。ソファーに隣同士で座ってゲームをしていたり。役を超えて、つながっていて、素敵だなと思っていました」と笑みをこぼす。北村が「(林が)懐いちゃってね!」と言うと、林も「はい! 懐きました」と認めた。キャストたちの話をニコニコと聞いていた永田は「とにかく私はみんながかわいくて! 剛さんはこんなに大きい方なんですけど、演じているのを観ているとなんか愛おしくて。3人グループ(北村、林、山下)もわちゃわちゃしていて、私はどこもかしこも好きで。毎日、いい芝居を撮って帰るぞっていう気持ちで撮影をしていました」と回想した。
イベント中盤には、キャストがお気に入りのシーンを語り合う場面も。綾野はタクヤと梶谷のサービスエリアでのシーンを挙げ、「一番平易な時間だった気がするんです。なんでもない時間が流れていて、逃走しているように見えない。この場面ではタクヤのキャラクターが浮き彫りになっていると思います。ヤバイ状態にもかかわらず、誰よりも気を遣っている。彼みたいな人が抱きしめられなきゃいけないなと思いました」と言及する。北村も同意し「ここはすごく好きな時間。ロードムービー感が出ていたと思います」と続いた。
林がお気に入りに選んだのは、梶谷が汗を流すシーン。ちょうど汗をかき、上着を脱いでいた綾野は照れつつ「増量期なんでどうしても代謝があがっちゃうんですよ」と汗を拭う。林は「ポッドキャストでもお話ししたんですが、剛さんはぬめっとした緊張の汗、爽やかな汗といったように汗を操れるんですよ! そこまで操れる人いるんだ!って」と興奮気味に話す。綾野は「メイクさんの力をお借りしながら、汗は使いわけていますね」と明かした。
続いて、お気に入りのキャラクターに話が及ぶと、北村は「マモルがよくて! 裕太だからこそ描けたマモル像だったと思います」と絶賛する。北村が期待する中、林はタクヤではなく
最後に北村は「僕と剛さんの中では、この映画はマモルのもの、林裕太のものであるとずっと言ってきました。僕らは役者として言語化できないものを授け合いながら、最後に裕太にすべてを任せました。マモルが彼でよかったです」と力説し、「永田監督の素晴らしさが見つかる映画だとも思っています。釜山で僕らが表彰されたということは監督が表彰されたということです。映画というのは擦り切れるほど何度も観られるもの。この作品が皆さんの心にずっとあるものになればいいなと思います」と伝えた。
「愚か者の身分」は全国で上映中。
映画「愚か者の身分」予告編
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市松子 @ichimatsuko
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