映画「
本作では再開発が進む東京・渋谷を舞台に、胡蝶蘭の配送運転手として働く主人公・蓮が、母の死をきっかけに疎遠になった父との関係を見つめ直すさまが描かれる。黒崎が蓮、遠藤がランドスケープデザイナーとして働く父の初を演じ、母・由美子に井川、結婚を控え将来について悩む姉・恵美に木竜が扮した。
第78回カンヌ国際映画祭の監督週間に出品された本作。映画初主演を果たした黒崎は「ありがたいことに、カンヌをはじめいろんな映画祭で上映いただいて。撮影から長いようで短いようで……この日を迎えられてうれしい」と述べる。本作が長編デビュー作となった団塚は「自主映画を作ってきた身からすると、映画が完成すること、上映できること自体が奇跡。すごくうれしいです」と続けた。
遠藤は、27歳の若手監督・団塚のもとで映画作りをするのが楽しかったようで「サッカーボールを蹴りながら電話するシーンがあって。それが楽しくなっちゃって何度もやっていたら『それ以上やらないでください! 笑いになっちゃうので』って言われた。自分の一番ダメなところをガツンと指摘してくれた」と振り返る。団塚は「エンケンさんに舐められたくなかったので」と笑みをこぼした。
井川は「最初に監督とお会いしたときは、すごくシャイで緊張されていた。その純粋さがこの映画の核にもなっている。そしてフレッシュさとは裏腹に鋭く、成熟した視点が素晴らしいなと思いました」と述懐する。木竜は「この映画も、チームの皆さんも大好きになりました。無事に公開できてうれしい。できればまた団塚さんや共演者の皆さんとご一緒したいですね」とはにかんだ。
本作はフランス(カンヌ国際映画祭)を皮切りに、上海、ポーランド、メキシコ、ニュージーランド、オーストラリア、香港、スペイン、カナダの映画祭で上映され、さらにノルウェー、アメリカ、フィリピンの映画祭への出品も決定している。海外での評価に対し、団塚は「想像もしていませんでした。この作品は日本の方々に向けた街の映画でもある。それが世界でも評価されるとは。びっくりしています」と明かした。
イベントでは本作の英題「Brand New Landscape」、直訳して「新しい景色」という意味にちなみ、「今後見てみたい新しい景色はありますか?」との質問が。黒崎は「もう一度カンヌ国際映画祭の景色を見たい」、団塚は「新しい映画を皆さんにいい形で届けたい」と告白した。
「見はらし世代」は全国で上映中。
映画「見はらし世代」予告編
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遠藤憲一「見はらし世代」監督との撮影回想、黒崎煌代はもう一度カンヌの景色を見たい
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