映画「
本作は、再開発が進む東京・渋谷で胡蝶蘭の配送運転手として働く主人公・蓮が、母の死をきっかけに疎遠になった父との関係を見つめ直す物語。黒崎が蓮、遠藤がランドスケープデザイナーの父・初、井川が母の由美子、木竜が結婚を控える姉・恵美を演じる。
団塚と3年程の交流があったという黒崎は「友達の僕にこの役を投げてくれたという事は、そこから変に役作りをすると監督がイメージしたものから遠ざかってしまうと思った。あえて作り込まない作り込み方をしました」と回想。さらに本作で映画初主演を飾った彼は「家族のストーリーで僕が主人公ではありますが、主演だから何かをしたとかはなくて、共演者の皆さんに助けられて過ごした撮影期間でした」と伝えた。
第78回カンヌ国際映画祭の監督週間に出品された本作。日本人史上最年少の26歳で監督作が選出された団塚は「カンヌのプレミアも今日と同じく本編上映前に舞台挨拶に登壇したけれど、今はカンヌのときよりも緊張しています。それは日本の観客の皆さんに観てもらうのを心待ちにしていたからです」と言葉を紡ぐ。遠藤はそんな団塚について「一番下っ端の人だと思ったら……監督だった。こんなにお若い監督とやったことがないから」と率直に語り、「画の作り、カット割り、編集。すべてが今まで経験したことがなくて、正直ビックリした。若いってすごいと思ったけれど、そうではなくて監督に才能があるからだとわかった」と称賛した。
井川は、団塚との撮影を「演出の判断が的確。なぜこの若さでいろいろな人のことがわかるのだろうかと驚きました。繊細だけれど、切り取るところは鋭い。でも現場は和気あいあい」と振り返る。木竜は、自身の趣味であるピラティスがそのまま役柄の設定に反映されたことを明かし、「監督から『その設定で行きましょう』と言われて。菊池さんはそれに合わせてピラティスに通ってくれたそうです」とエピソードを披露。菊池は「私の役がピラティスにそれなりに通っている設定だったので、これは通わねばと。プライベートでやってみようと思ってもなかなか続かないので、やらざるを得ない状況にしてくれてうれしかったです」と述べた。
中山は「黒崎くんが木竜さんや菊池さんにつなげてくれて、黒崎くんと一緒にいたら友達ができそうだと思った」と話し、笑顔を見せる。また団塚は本作のタイトルについて「撮影中は『新しい景色』というタイトルでしたが、それでは固すぎるのではないかと。新しく変わることがテーマとしてあるので、そのイメージを“世代”という言葉に託そうと思った」と説明。最後に黒崎は「本作を観ていただき、僕の代表作だと思っていただけたら」とコメントし、「SNS等で皆さんの“見はらし”の解釈を聞かせていただけたらうれしいです」と呼びかけイベントを締めた。
「見はらし世代」は10月10日に東京・Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館、アップリンク吉祥寺ほか全国で公開。
映画「見はらし世代」予告編
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