高杉真宙主演で「架空の犬と嘘をつく猫」映画化、共演に伊藤万理華、深川麻衣ら

高杉真宙主演で寺地はるなの小説「架空の犬と嘘をつく猫」が映画化。2026年1月9日に公開されることがわかり、ポスタービジュアルと予告編が到着した。

「愛に乱暴」の森ガキ侑大が監督を務め、「浅田家！」の菅野友恵が脚本を手がけた本作は、弟の死により現実を見なくなった母親を筆頭に、”不都合な真実“から目をそらす機能不全の羽猫（はねこ）家の約30年間を描いた物語。“不完全で、やっかいで、でもどこか愛おしい”家族の嘘と絆がつづられる。2024年に原作の舞台である佐賀で全編ロケが行われた。

高杉が演じるのは主人公・羽猫山吹（はねこやまぶき）。伊藤万理華が彼の幼なじみで恋人となる佐藤頼、深川麻衣が山吹の初恋の相手・遠山かな子に扮し、正反対の女性像を表現した。また山吹の母・雪乃役を安藤裕子、姉・紅（べに）役を向里祐香、父・淳吾役を安田顕、祖母役を余貴美子、祖父役を柄本明が務め、ヒコロヒーや佐賀出身のはなわらもキャストに名を連ねた。

YouTubeで公開された予告編は「家族をやめたい人たちへ」という言葉で幕開け。その後、息子の死が受け入れられない雪乃、弟が死んだことをわからせようとする紅、そんな家族から逃げるように愛人と親密な時間を過ごす淳吾の姿などが映し出されていく。

森ガキは「主演の高杉くんをはじめ、全員が本当に生き生きと輝いていて、その姿に何度も心を動かされました」と回想。高杉は「家族のカタチは、それぞれの家庭にあり、他人には見えないだけで、順風満帆なだけのカタチはないと知らないだけで、そこにはそこの苦労があるんだと。それでも家族だから、カタチを維持するために、山吹含め、それぞれが嘘を抱えた家族の物語となっております」と伝えた。

また伊藤は「季節が移り変わる中で、唯一変わらない山吹と頼の2人の時間がとても好きでした」と、深川は「山吹の人生を通して自分まで丸ごと肯定してもらえるような、とてもあたたかい作品です。ぜひ劇場で楽しんでいただけたら嬉しいです」とつづっている。

映画「架空の犬と嘘をつく猫」は東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開。配給はポニーキャニオンが担当する。

映画「架空の犬と嘘をつく猫」予告

森ガキ侑大 コメント

「家族」という集合体は、愛情や安心を与えてくれる存在であると同時に、葛藤や緊張の源にもなる。
私にとってまだ得体の知れない存在です。
そんな「やっかいで愛おしい家族」を、素晴らしいキャストとスタッフと共に佐賀の優しい風と風景の中で紡ぎました。
主演の高杉くんをはじめ、全員が本当に生き生きと輝いていて、その姿に何度も心を動かされました。
この映画は、ゆっくりと流れる川のように「時」が過ぎていく物語です。まさに人生そのもの。
そして、その「時」のほんの一部に、観客のみなさんの人生を重ねていただけたら、これほど幸せなことはありません。ぜひ劇場で体験していただきたいです。
そして、寺地先生に心から感謝しています。この繊細であたたかく、そして少しほろ苦い物語を映画として演出させていただけたこと。

高杉真宙 コメント

家族のカタチは、それぞれの家庭にあり、他人には見えないだけで、
順風満帆なだけのカタチはないと知らないだけで、そこにはそこの苦労があるんだと。
それでも家族だから、カタチを維持するために、山吹含め、それぞれが嘘を抱えた家族の物語となっております。
嘘と愛の物語です。
よろしくお願いいたします。

伊藤万理華 コメント

自然がいっぱいな佐賀の景色は、人と人が関わるヒリヒリとした瞬間もやさしく見守り包んでくれていました。
季節が移り変わる中で、唯一変わらない山吹と頼の2人の時間がとても好きでした。
撮影に戻るたび、おかえり！と笑顔で迎えてくださったチームの皆さまに支えられ、大切に寄り添えた特別な作品です。

深川麻衣 コメント

タイトルに入っている「犬」と「猫」の意味が、読んだあととても愛おしく感じました。
なにが正解でも不正解でもなく、0でも100でもなく、それでいいんだよと、山吹の人生を通して自分まで丸ごと肯定してもらえるような、とてもあたたかい作品です。
ぜひ劇場で楽しんでいただけたら嬉しいです。