寺地はるなの同名小説を映画化した本作は、弟の死により現実を見なくなった母親を筆頭に、“不都合な真実”から目をそらす機能不全の羽猫(はねこ)家の約30年間を描いた物語。高杉が主人公・羽猫山吹(はねこやまぶき)を演じ、伊藤万理華が彼の幼なじみで恋人となる佐藤頼、深川麻衣が山吹の初恋の相手・遠山かな子に扮した。また山吹の母・雪乃役で安藤裕子、姉・紅(べに)役で向里祐香、父・淳吾役で安田顕、祖母役で余貴美子、祖父役で柄本明が出演。「浅田家!」の菅野友恵が脚本を手がけた。
本作がコンペティション部門に出品されているタリン・ブラックナイト映画祭は、エストニアの首都であり最大都市のタリンで開催されるイベント。北欧で唯一の国際映画製作者連盟公認の映画祭として、これまで作家性やメッセージ性の強い作品を積極的に上映してきた。長編デビュー作である「おじいちゃん、死んじゃったって。」が同映画祭のNETPAC AWARD(最優秀アジア映画賞)を受賞している森ガキは「自分の映画人生の原点がこの場所にあるので8年ぶりにまた来ることができて本当にうれしいです」と喜ぶ。
上映後のQ&Aでは、それぞれ嘘をついて生きている羽猫家に触れ「嘘はモラル的にどう思いますか?」と観客から質問が飛んだ。これに森ガキは「嘘をつくことはよくないと思います。でも嘘をつくことによって助けられることだったり、生きやすくなることだってあるというのがテーマでもあります。物事はすべて表裏一体です」と回答。観客からは自然と拍手が起こった。また全編ロケを行った佐賀県に話が及ぶと森ガキは「原作の舞台が佐賀なんです。山吹の心情と感情が佐賀の優しくて静かな土地の空気ととても上手くリンクしていたと思います」と伝えた。なお本作はチケット発売開始とともに即完売。映画祭最大となる約300人を収容できる会場は満席となった。
ポニーキャニオンが配給を担当する映画「架空の犬と嘘をつく猫」は1月9日より、東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開。タリン・ブラックナイト映画祭はエストニアで現地時間の11月23日まで開催される。コンペティション部門の結果は21日に発表される予定だ。

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