映画「
本作は、ある地球の一角を定点観測し、恐竜が駆け回る時代から現代まで、目の前で起こる無数の出来事をつづる物語。
「HERE」では監督の
「監督がこの映画の企画を持ってきたときに言ったんです。『あなたたちとだったら、なんでもやる』って。まるで、バンドの再結成みたいでしたね。かみ合う人と仕事をすると、クリエイティブなアイデアがどんどん出てくるし、そういうのが最高なんです。キャリアの中でも最高の体験でした。『フォレスト・ガンプ』の時もそう思ったけれど、お互いをよく知る人たちと仕事をするのは、今の年齢やキャリアを考えると貴重ですし、もはや家族のようでしたね」。
リチャード・マグワイアのグラフィックノベル「HERE ヒア」を映画のために脚色したのは、「フォレスト・ガンプ」でアカデミー賞を受賞したエリック・ロス。「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」や「DUNE/デューン 砂の惑星」などを手がけ、アカデミー賞に計7回ものノミネートを誇るハリウッドを代表する脚本家の1人だ。
本作の脚本について、ライトは「脚本は今までの中で、もっともオリジナリティのある内容でした。1つの場所を舞台に、そこで生きた幾人もの人生を描いています。人生は一瞬の連続だと言いますが、その考え方には同感しますね。その一瞬一瞬の中で、さまざまな悲劇や喜劇、興奮や奇跡などが起こっている。この映画はそんな世界観を表現しています。生命の循環とも言うべき、人生そのものを描いた作品です」と語る。
ライトが演じたマーガレットは、古い価値観の中で葛藤する女性だ。舞台となる家からの引っ越しを願うが、夫のリチャードは長年住み慣れた家を離れようとしない。そして彼女は夫の両親との同居に不満をつのらせていく。ライトは自身の役について次のように語った。
「マーガレットはリチャードと高校で出会ってすぐ恋に落ち、気が付けが妊娠していました。女性が社会進出を果たしつつあった当時、彼女は弁護士になる夢を持っていたけれど、すべてをリチャードと彼の家族に捧げなければならなくなります。夢破れた彼女は、自分の家と思えない家庭に縛りつけられたと感じ、リチャードを恨むようになります。主婦に甘んじて声を上げることをあきらめてしまっている義母のローズにも、心の中で怒りを感じているんです」。
家に縛り付けられたマーガレットがどのような人生を歩むことになるのか、本編で確かめてほしい。「HERE 時を越えて」は4月4日に東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開。
映画ナタリー @eiga_natalie
家の定点観測から見えてくる“生命の循環”、「HERE」ロビン・ライトがその魅力を語る
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