中国の長編アニメーション「
「アートカレッジ1994」は、1990年代の中国の美術大学を舞台にした群像劇。上映後、リュウ・ジエンは「ご覧いただきありがとうございます」と観客に感謝を述べ、「私は1993年に大学(南京芸術学院)を卒業したのですが、この作品のキャラクターはその頃のたくさんの友達がモデルになっています」と説明する。本映画祭のアーティスティック・ディレクターを務める
リュウ・ジエンは、アニメーション監督として活動しながら、中国美術学院の教授としての顔も持つ。山村の「本作のクレジットを見ると、学生たちや卒業生の名前も確認できました。大学関係のスタッフと外のスタッフ、どんな配置で作り上げていったのでしょうか」という質問に、リュウ・ジエンは「ポストプロダクションなどには映画業界のスタッフを集めましたが、原画やアニメーションといった部分は主に中国美術学院の教師・学生と作りました」と述べた。制作には、脚本開発を含め5年を要したという。
HASでは、昨日8月17日にリュウ・ジエンの監督作「Piercing I」も上映された。山村は「『Piercing I』に通ずるものがあるが『アートカレッジ1994』はよりフィクション性が薄れ、現実味がある作品だと感じました」と感想を伝える。続けて「どちらの作品にもエンディングでロックミュージックがかかりますよね。リュウ先生の大学の教室にエレキギターが置いてあるのを見たことがあるのですが」と話を振ると、リュウ・ジエンは「ロックが好きで、大学のときはロックバンドを組んでいました。でも、演奏は下手です(笑)」と謙遜しつつはにかんだ。
なおリュウ・ジエンは、HASの短編コンペティション部門の審査員も担当した。授賞式は本日行われる。
山村浩二 @Koji_Yamamura
【イベントレポート】「アートカレッジ1994」リュウ・ジエン、劇中の絵画は自身の大学時代の作品がベース https://t.co/Lfs6YESTDb