新しい「鬼平犯科帳」初日、松本幸四郎と市川染五郎が京都での撮影や殺陣芝居を語る

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劇場版 鬼平犯科帳 血闘」の公開記念舞台挨拶が本日5月10日に東京・丸の内ピカデリーで行われ、キャストの松本幸四郎市川染五郎中村ゆり中島瑠菜北村有起哉柄本明、監督を務めた山下智彦が登壇した。

「劇場版 鬼平犯科帳 血闘」公開記念舞台挨拶の様子。観客のフォトセッションでピースサインを見せる松本幸四郎(右)と市川染五郎(左)。

「劇場版 鬼平犯科帳 血闘」公開記念舞台挨拶の様子。観客のフォトセッションでピースサインを見せる松本幸四郎(右)と市川染五郎(左)。

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池波正太郎の時代小説「鬼平犯科帳」を原作に10代目・松本幸四郎を“新たな鬼平”として迎えた全4作品の「鬼平犯科帳」シーズン1。劇場版では鬼平こと長谷川平蔵と、居酒屋の娘・おまさを軸にした物語が展開していく。

左から山下智彦、中島瑠菜、市川染五郎、松本幸四郎、中村ゆり、北村有起哉、柄本明。

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左から市川染五郎、松本幸四郎。

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先んじて放送された2時間スペシャル「鬼平犯科帳 本所・桜屋敷」を鑑賞済みの観客が8割ほどで、多数の鬼平ファンが集った初日。幸四郎は「初日を開けることができました。本当にありがとうございます。我々キャスト・スタッフ、情熱と愛情を持って作り上げました。現場に100%の信頼を持って自分を出し切ることができた。ぜひとも1人でも多くの方にご覧いただきたい」と万感の思いを述べる。若き日の鬼平である長谷川銕三郎を演じた染五郎は「『血闘』には劇場で観ていただくためのスケールがある。『本所・桜屋敷』もドラマとしての色があって、どちらも多くの方に観ていただけるのが純粋にうれしいです」と話した。

柄本明

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鷺原の九平を演じた柄本は「鬼平犯科帳」の大ファンで、「とにかく待ちに待った鬼平でございます。時代劇は日本の文化。それを作るのは日本映画の発祥の地である京都。僕なんかは京都で時代劇をできるのがうれしくてたまりません」と吐露。さらに「幸四郎さんが新しい鬼平をやられると聞いたときは本当にうれしかった。とにかく、この映画はヒットしなくちゃいけない。皆さん今日うちに帰ったら、いろんなところに電話をかけてください。本当によろしくお願いします」と力説した。

中村ゆり

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おまさを演じた中村は、柄本との共演を振り返り「東京の現場でもご一緒したことありましたが、今回が一番ご機嫌でした。やっぱり京都がすごく好きなんだと伝わってきます」と告白。柄本は「やっぱり京都が好きですし、とにかく時代劇は作っていかなくちゃいけない。それは日本という国の責任。そして京都で作る時代劇は特別。京都のスタッフとのお仕事は、僕個人としても宝ですね」と振り返り、幸四郎も「京都で作品を作ってきた方々の歴史がありますから。それは何ものにも代え難い。世界一の職人の皆様が作る作品、それが時代劇。京都だからこそできた作品だと思います」と語った。

北村有起哉

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おじいちゃん子として時代劇を観て育ったという北村は「子供心に感じた当時の時代劇の雰囲気がずっと残ってまして。『鬼平』も大好きな時代劇の1つ。(中村)吉右衛門さんが亡くなったとき、今後はどうなってしまうのか不安を抱えたファンの1人でした」と思い入れを明かす。新シリーズの始動に「ホッとした」と安堵しつつ、「ホッとした途端、自分が網切の甚五郎役で、これにはえっと驚き、喜びました」と述懐。そして「時代劇は日本だけじゃなくて世界にも通じます。昔『アベンジャーズ』という映画の『日本よ、これが映画だ。』といううたい文句がありましたが、この『鬼平犯科帳 血闘』は控えめに啖呵を切っても『日本よ、世界よ。これが時代劇だ。』と言いたいところです」と熱い思いを投げかけた。

左から中島瑠菜、市川染五郎。

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中島瑠菜

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幸四郎の長男である染五郎は京都の松竹撮影所での撮影を振り返り「昔、父の時代劇にちょこっと出たときに伺ったのが最初でした。それ以来、10年ぶりにお邪魔して。そのときのスタッフの方とは違いますが、『おかえりなさい』と言ってもらえたような不思議な居心地の良さを感じました」と言葉を紡ぐ。2006年生まれの中島は、同世代に「鬼平犯科帳」シリーズを勧めるなら?と聞かれ、「ストーリーや人の思いは現代に通じる。時代劇は難しそうという先入観は捨てて、1回観ていただいて。そしたら殺陣がかっこよかったり、風景が素敵だったり。好きなところが見つかると思います」と答えた。

松本幸四郎

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市川染五郎

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大立ち回りも披露した平蔵の殺陣に話題が移ると、幸四郎は「一手一手に意味があると言いますか、会話をしているような感じがしました。ただ刀を振り回すということだけではなく、1つひとつに思いを込めて。最後は鬼になりますけれど、そこでも絶対に一歩も引かない。平蔵はどんどん前に進んでいく。そういうものを刀に込めて殺陣をしていました」と回想。幸四郎の現場での様子について、中村も「殺陣を覚えるの早い!とびっくりしました」と茶目っ気たっぷりに話す。刀ではなく振り棒での立ち回りがあった染五郎は「刀を差してはいるんですが意地でも抜かないのが銕三郎らしいところ。棒もいろいろと試しました。最初に持ったのはすごく重くて、それでは速く動けないですし、軽すぎても迫力が生まれない。何度か作っていただき、しっくりくるものにしていただきました」と明かした。

左から中島瑠菜、市川染五郎、松本幸四郎、中村ゆり。

左から中島瑠菜、市川染五郎、松本幸四郎、中村ゆり。[拡大]

最後に、中村は「鬼平さんの魅力は厳しさと寛容さを両方持っているところ。時代は違えど、今にも通じる人の営みがありました。私も一から時代劇を知っていくところから始まりましたので、時代劇にあまり触れたことがない若い人にもご覧いただきたいです」とアピール。また幸四郎は「『鬼平犯科帳』は人と人の絆やつながり、人と人の出会いによって起こるドラマです。善人もいますし、悪人もいます。しかし、それぞれの人間がいる。ジャンルとしては時代劇ですが、深く深く人を描いた人間ドラマを多くの方にご覧いただきたい。今だからこそ新しい『鬼平犯科帳』が誕生したんだと思います」と言葉に力を込め、イベントを締めくくった。

「劇場版 鬼平犯科帳 血闘」は全国で公開中。なお同作の公開を記念し、「鬼平犯科帳 本所・桜屋敷」が明日5月11日14時からフジテレビほかでオンエアされる。

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映画「劇場版 鬼平犯科帳 血闘」予告編

読者の反応

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viola33 @vividviolet3513

観てきました✨染五郎君がとても良い✨✨✨幸四郎さんは新感線に出ていた頃をふと思い出しました😍

新しい「鬼平犯科帳」初日、松本幸四郎と市川染五郎が京都での撮影や殺陣芝居を語る(写真13枚) https://t.co/qWcFJnVwpI

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