映像流通の新しい仕組みを提供するメディア配信プラットフォーム・Roadstead(ロードステッド)が4月12日19時に正式ローンチ。同時にRoadstead Original映画として製作された
本作は
Roadsteadは映像作品をDVDやBlu-rayと同じように、コレクションする価値のある固有のアイテムとして扱うサービス。世界初の枠組み「Digital Video Trading(DVT)」を提唱し、ユーザーは購入した作品を視聴して楽しむだけでなく、第三者へのリセールやレンタル、非営利の上映といった形でさまざまな利用ができるようになる。出品者にはユーザー同士の取引で生じた収益から権利料を還元。ユーザーは単なる消費者ではなく、作品を広め、出品者の活動を経済面で直接支援することができる仕組みが実現する。
サービスを提供するのは、黒沢の「スパイの妻」をはじめ、濱口竜介の「ドライブ・マイ・カー」や杉田協士の「彼方のうた」の製作に携わったねこじゃらし。代表の川村岬は、その趣旨を「ユーザーの1人ひとりが作品を広めていくプラットフォームにしたい。言わば作品のオーナーになってオンラインで合法的にトレードできる。クリエイターは基本的にノーリスク、ローコストで作品を出品できる」と説明する。そして「最終的に目指しているのは、テクノロジーによって映像作品の流通コストを改善して、その利益をそのままクリエイターに還元すること。そうすることでクリエイターは作品制作の好循環を作ることができるのではないか」と話した。
オリジナル作品の「Chime」は、全世界999個限定のオーナーライセンスを99USドル(1万4850円)で販売。4Kの本編に加え、
オーナーによるリセールの価格は最低価格以上で自由に設定が可能。出品は無料だが、売買成立時にシステム手数料として販売価格の20%がかかり、残りをクリエイターと分配する形となる。レンタルの場合も価格および期間は自由に設定することが可能で、同様の分配を実施。分配率は作品ごとに異なり、クリエイター自ら設定する。なおリセール成立後やレンタル期間中は、出品者の作品視聴はできなくなる。
これらの仕組みの狙いを、川村は「言ってみれば、自分で持っているDVDをどこかで売ってしまったら手元からなくなる。それと同じ形で売った方は視聴ができなくなる。DVDという物理的なものをモデルにしてますが、DVDやBlu-rayは中古で転売されても、著作権者には1円も入らない。Roadsteadの場合は、ユーザー同士の売買が進めば進むほど、権利者にも分配されるのが新しく画期的な仕組みとなっています」と明かした。
なお「Chime」はDVTの販売終了後、一定期間を空けてから今夏にStrangerで先行上映。以降、日本全国、全世界での配給も予定されている。
Roadsteadは今後、「オーファンズ・ブルース」「裸足で鳴らしてみせろ」で知られる
またRoadsteadでは販売する作品を募集中。出品料はかからない。詳しくは「info@roadstead.io」もしくはサイト内のフォームから連絡を。
シネフィルDVD @cinefilDVD
「自分で持っているDVDをどこかで売ってしまったら手元からなくなる。それと同じ形で売った方は視聴ができなくなる。DVDやBlu-rayは中古で転売されても、著作権者には1円も入らない。Roadsteadの場合は、ユーザー同士の売買が進めば進むほど、権利者にも分配される」 https://t.co/lEZ9yuLuqc