ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2021でグランプリを受賞した本作は、“心に傷を抱えた少女”と“アニメの世界に行きたい殺人鬼”の恋愛を描くスプラッターラブストーリー。「田辺・弁慶映画祭セレクション2022」で「PARALLEL」のタイトルで公開された。
奥によるイラストには、劇中に登場するコスプレ殺人鬼が、渋谷のスクランブル交差点に立つさまが捉えられた。奥は「主演の芳村宗治郎さんと楢葉ももなさんも魅力的な美形だし、田中大貴監督のメジャー志向を感じて単に閉じたファンに向けた作品ではなく、今まで見たことない独自のエンタメを撮ってくれるんじゃないかとワクワクした!」とつづっている。そのほか映画監督の
奥浩哉(マンガ家)コメント
冒頭の虐待児童の目に変態殺人鬼がヒーローに映るくだりに心をつかまれた!
主演の芳村宗治郎さんと楢葉ももなさんも魅力的な美形だし、田中大貴監督のメジャー志向を感じて
単に閉じたファンに向けた作品ではなく、今まで見たことない独自のエンタメを撮ってくれるんじゃないかとワクワクした! 監督の次作が楽しみでしょうがない!
深田晃司(映画監督)コメント
そういえば田中作品との出会いは以前も映画祭でした。田辺・弁慶映画祭で出会った前作「FILAMENT」は、その自主映画離れした技術力、通俗を恐れない胆力が異彩を放ち印象に残っていました。「PARALLEL」はその印象を裏切ることなく、さらに世界観を飛躍させ、圧倒的な熱量と娯楽性の高さゆえに問題作と呼びうる快作=怪作に仕上がっていて驚きました。賛否を呼ぶに違いない虚構性の高い物語についてはまずは見て各々が自由に判断をしてもらいたいと願いますが、ひとつ言えることは主演の楢葉ももなさんと芳村宗治郎さんがまさにハマり役で血みどろの世界に輝いていたということです。
氏家譲寿 / ナマニク(映画評論家)コメント
純粋だけど、暴力とゴアで美しく歪んだ恋物語。
止められない殺人衝動と自己破壊願望に心を激しく突き動かされ、感動すら覚えた。傑作だ。
バスティアン・マイレソンヌ(アーティスティックディレクター・映画祭プログラマー・Asian Movies' curator)コメント
映画祭プログラマーの人生は、たくさんの映画を見ることで成り立っています。私自身、毎年1,000本以上のアジア長編映画を、自分のことを棚に上げて、レビューしています。プログラミングは、細心の情熱で作られた仕事であり、レビュアーは唯一無二の「貴重なもの」を限りなく探し求めることになるのです。PARALLELはそのような貴重な宝石の一つです。
観客は非常に不穏なオープニングの時点で釘付けになり、この監督はどうやって最後までこの緊張感を維持することができるのだろうか?と思う。しかし、心配は稀有だ。。最高のスラッシャーであるこの作品は、日本に限らず社会全般、そして私たちが生きている問題の多い現在の世界について多くのことを語っています。
「PARALLEL」は、「悪魔のいけにえ」、「ヒルズ・ハブ・アイズ」、「エクソシスト」のような古典的ジャンルに匹敵する、最新のカルト映画でかつ、釘付けになるような映画で、初めて観た後も何週間も心と体に残り、さらに、再鑑賞するたびに何層もの解釈が頭の中で展開される。それは映画の持つ真の力であり、見る者を無関心にさせない、さまざまな感覚に訴える映画的ジェットコースターです。 真の革命は、無償の暴力ではなく、真の愛によって見出されると説く映画である。映画祭のプログラマーなら誰でも、何百もの年間審査作品の中から、唯一無二の宝石を見つけることを夢見るだろう。(原文和訳)
アオキモトアキ/映画宣伝プロデューサー、他。 @aoaoblue
昨年、このビジュアルが印象に残ってたけど、作品を観そびれていて、たまたま参加した会合で田中監督と会って今回ご一緒しています。アイデアには意味がなく行動こそ真実と言いますが、行動大切。
引き続きよろしくお願いします。 https://t.co/FsnD9GhuvT