第18回大阪アジアン映画祭グランプリは「ライク&シェア」、観客賞は「本日公休」

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第18回大阪アジアン映画祭が昨日3月19日に閉幕。インドネシア映画「ライク&シェア」がコンペティション部門のグランプリ(最優秀作品賞)に輝いた。

「ライク&シェア」場面写真

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「第18回大阪アジアン映画祭」ビジュアル

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ギナ・S・ヌールが監督を務めた「ライク&シェア」は、セクシーな食事シーンの動画配信をする17歳のリサとサラを軸に展開する物語。リサは再婚した母との関係に悩み、ある女性のセックス「流出動画」にハマっている。一方、歳上の男性と知り合い、気になり始めるサラ。劇中では偶然、調理器具の店で流出動画の被害女性を見かけた2人が跡を付けることになる。

映画祭の公式サイトでは受賞理由について「私たち審査委員全員が、この映画の突きつける明確かつ力強いメッセージに心を打たれました。それは若い女性たちの性への好奇心や欲望を肯定しながら性暴力に対しはっきりとNoを唱える、というメッセージです」と述べ、「また、映画の持つスタイルも独創的です。前半、観客を魅了した甘くてポップなムーブは物語が進むにつれダークなものになり、私たちを戦慄させます。強烈なスローガンを見事な演出で表現した本作は、今こそ見られるべき映画です」と説明している。

「本日公休」場面写真

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また観客賞に輝いたのはフー・ティエンユーが監督した台湾映画「本日公休」。同作はキャストのルー・シャオフェンが薬師真珠賞を受賞し2冠となった。映画祭は「理髪店でのハサミの使い方だけで、もう観客の心を惹きつける。そして作品全体にわたる緻密な演技設計。ルー・シャオフェン(陸小芬)という経験豊かな役者の力で、『本日公休』は永遠に人々の記憶に残る名作となりました」とコメントした。

そのほかの受賞結果は下記の通り。コンペティションの審査員には「正義迴廊」「四十四にして死屍死す」の監督ホー・チェクティン、「大いなる餓え」の監督シエ・ペイルー、ライターの月永理絵が名を連ねた。

第18回大阪アジアン映画祭 受賞結果

グランプリ(最優秀作品賞)

ギナ・S・ヌール「ライク&シェア」(インドネシア)

来るべき才能賞

クー・チェンドン(「黒の教育」台湾)

ABCテレビ賞

ホー・チェクティン「四十四にして死屍死す」(香港)

薬師真珠賞

ルー・シャオフェン(「本日公休」台湾)

JAPAN CUTS Award

石橋夕帆朝がくるとむなしくなる」(日本)

芳泉短編賞

リン・モーチ「燕は南に飛ぶ」(アメリカ、カナダ、中国)

芳泉短編賞スペシャル・メンション

パン・カーイン「できちゃった?!」(台湾)

観客賞

フー・ティエンユー「本日公休」(台湾)

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