第35回東京国際映画祭の全ラインナップが明らかに、アンバサダーは2年連続で橋本愛

第35回東京国際映画祭のラインナップ発表記者会見が本日9月21日に東京・日比谷三井カンファレンスで行われ、フェスティバルアンバサダーを務める橋本愛、映画監督の今泉力哉、福永壮志、松永大司らが出席した。

「飛躍」をテーマに開催される第35回東京国際映画祭では、上映会場、上映本数、海外ゲスト招聘の拡大に力が入れられた。日本と海外の映画交流のシンボルとして映画祭を盛り上げたいという思いを込めて、14年ぶりに黒澤明賞が復活。受賞者は現在選考中で、会期中に晩餐会形式で授賞式を挙行する予定だ。本映画祭のチェアマン・安藤裕康は、外国からの来場者について触れながら「2年前に発足した交流ラウンジを今年はさらに充実させた。ゲストのトークのほか、自由で忌憚のない意見交換の場にしたい」と語る。

続いて、昨年に引き続きフェスティバルアンバサダーを務める橋本が登壇。橋本は「役目を果たさなければと背筋が伸びる思いです。今年は映画祭に関わる人間として、日本の映画界が抱える課題について自分の気持ちをお話ししたい」と伝え、「（上の世代と下の世代が）歩み寄って、もっと素敵な映画づくりの環境になったらいいなと思います」と述べる。昨年東京国際映画祭に参加した感想を尋ねられると、「お祭りが大好きなので映画祭の雰囲気も大好き。海外の監督や女優さんとお話しする機会があって、自分の語学力のつたなさに絶望しました。映画を通してつながるコミュニケーション能力を身に付けていかなければと考えるきっかけになりました」と振り返った。

ジュリー・テイモアが国際審査委員長を務める今年のコンペティション部門には、2022年1月以降に完成した長編映画を対象に、107の国と地域から1695本の応募があり、その中から計15作品が上映される。日本からは「窓辺にて」「山女」「エゴイスト」がラインナップに並んだ。

「窓辺にて」の監督を務めた今泉はコンペティション部門について「海外の映画祭に参加するのと一緒で、いろんな国の作品と並んで観ていただけることが作品にとってもプラスになる」と言及。「山女」の監督である福永は、初の東京国際映画祭への参加を「大変うれしく光栄です」と喜ぶ。松永は監督作「エゴイスト」に関して「企画プロデューサーから声をかけていただいて、原作を読んで挑戦しがいのある内容だと思いました」と説明した。

Nippon Cinema Nowでは、2022年3月に死去した映画監督・青山真治の特集上映が行われる。プログラミング・ディレクターの市山尚三は「青山監督の追悼と、新しい世代にとっての再発見になれば」と伝えた。

第35回東京国際映画祭は10月24日から11月2日に東京の日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催。チケットは10月15日10時より、部門別に順次一般販売される。先行抽選販売の作品もあるためご注意を。

第35回東京国際映画祭

2022年10月24日（月）～11月2日（水）東京都 日比谷・有楽町・銀座地区

オープニング作品

「ラーゲリより愛を込めて」

クロージング作品

「生きる LIVING」

コンペティション

「窓辺にて」
「1976」
「エゴイスト」
「アシュカル」
「ファビュラスな人たち」
「ザ・ビースト」
「輝やかしき灰」
「カイマック」
「孔雀の嘆き」
「ライフ」
「テルアビブ・ベイルート」
「マンティコア」
「This Is What I Remember」（英題）
「山女」
「第三次世界大戦」

アジアの未来

「クローブとカーネーション」
「へその緒」
「アルトマン・メソッド」
「i ai」
「蝶の命は一日限り」
「消えゆく燈火」
「アヘン」
「私たちの場所」
「少女は卒業しない」
「突然に」

ガラ・セレクション

「アムステルダム」
「そして僕は途方に暮れる」
「フェアリーテイル」
「イニシェリン島の精霊」
「ザ・メニュー」
「バルド、偽りの記録と一握りの真実」
「母性」
「神探大戦」
「ノースマン 導かれし復讐者」
「ドント・ウォーリー・ダーリン」
「月の満ち欠け」
「あちらにいる鬼」
「ホワイト・ノイズ」

ガラ・セレクション特別上映

「モリコーネ 映画が恋した音楽家」

ワールド・フォーカス

「セカンド・チャンス」
「コンビニエンスストア」
「R.M.N」
「タバコは咳の原因になる」
「スパルタ」
「クロンダイク」
「波が去るとき」
「エドワード・ヤンの恋愛時代（レストア版）」

第19回ラテンビート映画祭 IN TIFF

「ラ・ハウリア」
「パシフィクション」
「この通りはどこ？ あるいは、今ここに過去はない」
「鬼火」

ツァイ・ミンリャン監督デビュー30周年記念特集

「青春神話」
「楽日」
「西遊」

ツァイ・ミンリャン短編集

「秋日」
「光」
「月と樹」
「その夜」

東京フィルメックス 共催上映

「ふたつの時、ふたりの時間」
「西瓜」
「ヴィザージュ」

Nippon Cinema Now

「アイ アム ア コメディアン」
「あつい胸さわぎ」
「彼方の閃光」
「ケイコ 目を澄ませて」
「雑魚どもよ、大志を抱け！」
「わたしのお母さん」
「はだかのゆめ」
「ひとりぼっちじゃない」
「百花」

監督特集＜追悼 青山真治＞

「EUREKA（ユリイカ）」
「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」

ジャパニーズ・アニメーション

アニメーションで世界を創る

「雨を告げる漂流団地」
「夏へのトンネル、さよならの出口」
「ぼくらのよあけ」

アニメと東京

「幻魔大戦」
「メガゾーン23」
「機動警察パトレイバー2 the Movie」※サウンドリニューアル版
「劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-」

「ウルトラセブン」55周年記念上映「対話」

「ダーク・ゾーン」
「宇宙囚人303」
「盗まれたウルトラ・アイ」
「ノルマントの使者」

「ウルトラセブン」55周年記念上映「特撮」

「湖のひみつ」
「ウルトラ警備隊西へ（前編）」
「ウルトラ警備隊西へ（後編）」
「超兵器R1号」

「ウルトラセブン」55周年記念上映「ヒーロー」

「セブン暗殺計画（前編）」
「セブン暗殺計画（後編）」
「史上最大の侵略（前編）」
「史上最大の侵略（後編）」

ユース

TIFFティーンズ

「セルヴィアム ―私は仕える―」
「ヌズーフ／魂、水、人々の移動」
「ザ・ウォーター」

TIFFチルドレン

山崎バニラの活弁小絵巻2022
「のらくろ二等兵～教練の巻・演習の巻」
「ノックアウト」
「海辺の恋人たち」
「にぎやか雑貨店」

TIFFティーンズ映画教室2022

青チーム

「これで良かった、かな。」

赤チーム

「夏を覗く」

黄チーム

「おばけとぼくと」

TIFFシリーズ

「ガンニバル」
「仮面ライダーBLACK SUN」
「イルマ・ヴェップ」

日本映画クラシックス

「台風クラブ」
「光る女 修復版」
「DOOR（デジタルリマスター版）」
「地獄の警備員（デジタルリマスター版）」

黒澤明賞

黒澤明の愛した映画

「黄金狂時代」
「ミツバチのささやき」
「晩春（4Kデジタル修復版）」
「フィツカラルド」
「カルメン故郷に帰る（デジタル修復版）」
「隠し砦の三悪人（4Kデジタルリマスター版）」
「西鶴一代女（4Kデジタルリマスター版）」

交流ラウンジ

ミルチョ・マンチェフスキ
ツァイ・ミンリャン×深田晃司
ブイ・タック・チュエン×藤元明緒

TIFFスペシャルトークセッション

ケリング「ウーマン・イン・モーション」
「街と映画」TIFF×STORY STUDY
スーパー戦隊スペシャルトークショー in TIFF
日本映画、その海外での可能性

東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場

東京国際映画祭 屋外上映会2022

「コーダ あいのうた」
「スパイダーマン：ノー・ウェイ・ホーム」
「ウルトラマントリガー エピソードZ」

国立映画アーカイブ共催 長谷川和彦とディレクターズ・カンパニー＋追悼：青山真治

「長谷川和彦とディレクターズ・カンパニー」上映作品

「青春の殺人者」
「人魚伝説」
「犬死にせしもの」
「死霊の罠」
「真夏の地球」
「太陽を盗んだ男」
「逆噴射家族」
「永遠の1/2」
「危ない話-夢幻物語-」

「追悼：青山真治」上映作品

「チンピラ」
「シェイディー・グローヴ」

共催・提携企画

「PFFアワード2022」グランプリ受賞作品上映
「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022」受賞作品上映（「ダブル・ライフ」）
Grand Voyage with アフリカ
第19回文化庁映画週間
日本映画監督協会新人賞 上映とシンポジウム
MPAセミナー
第2回みなとシネマフェスタ
第23回東京フィルメックス
京都フィルムメーカーズラボ
2022東京・中国映画週間
第19回ラテンビート映画祭
第16回 田辺・弁慶映画祭
MPTE AWARDS 2022 第75回表彰式
映文連 国際短編映像祭 映文連アワード2022
ショートショート フィルムフェスティバル＆アジア2022秋の国際短編映画祭