写真家W・ユージン・スミスがジャズミュージシャンを8年追った記録映画、全国で上映

写真家ウィリアム・ユージン・スミスによる記録素材をもとに構成した音楽ドキュメンタリー「ジャズ・ロフト」が、10月15日より東京のBunkamura ル・シネマほか全国で順次上映される。

戦場カメラマンとして活動したのち雑誌ライフなどで作品を数多く発表し、1970年代には水俣病患者を捉えた写真集を出したことで知られるスミス。彼が1950年代半ばから住んでいた米マンハッタンのロフトには、連日連夜さまざまなジャズミュージシャンが出入りし、セッションを繰り広げていた。本作ではスミスがそこで8年にわたって録音、撮影したミュージシャンの姿や彼らの自由奔放な演奏を楽しむことができる。スミスの複雑なパーソナリティに関する証言者のコメント、セロニアス・モンクとホール・オーバートンによるリハーサルや打ち合わせ風景など、今まで公になってこなかった貴重なやり取りも収録された。

出演に名を連ねたのはサム・スティーブンソン、カーラ・ブレイ、スティーヴ・ライヒ、ビル・クロウ、デイヴィッド・アムラム、ジェイソン・モラン、ビル・ピアース。さらに写真や声のみでの出演として、スミス、モンク、ズート・シムズ、オーバートンも。サラ・フィシュコが監督を務めた。