「おめでとう」緒方恵美が「シン・エヴァンゲリオン劇場版」庵野秀明をねぎらう

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シン・エヴァンゲリオン劇場版」の来場御礼舞台挨拶が本日3月28日に東京・新宿バルト9で開催され、声優陣14名が登壇した。

「シン・エヴァンゲリオン劇場版」来場御礼舞台挨拶の様子。

「シン・エヴァンゲリオン劇場版」来場御礼舞台挨拶の様子。

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上段左から山口由里子、三石琴乃。下段左から林原めぐみ、緒方恵美。

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庵野秀明が原作、脚本、総監督を担当した本作は、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズの完結編。今回イベントには緒方恵美林原めぐみ宮村優子三石琴乃山口由里子石田彰立木文彦岩永哲哉岩男潤子長沢美樹優希比呂伊瀬茉莉也勝杏里山寺宏一が登壇した。シリーズとしては24年ぶりだという舞台挨拶に喜びをにじませた緒方は、「これだけのメンバーがそろうのは最初にして最後の機会だと思います。私たちもここへ来るのをとても楽しみにしていました」と挨拶をして席に着く。

まずMCから、完成作を観た感想を尋ねられた登壇者たち。緒方はキャストがそろっての収録は少なかったと言い、「ほかの方がどういうふうに芝居しているのかよくわからず、完成版を観て『こうなったのか』と知りました。すべてのクリエイターやスタッフの皆様にお疲れ様ですと言いたかったです」と述べる。林原は「長いエンドテロップを見ながら、『これだけの人たちが集結したのだな』と改めて感慨深いものがありました。おそらく30代以降の方々にとってはここが1つの終わりであり、10代の人にとっては入口になるのかもしれないなと思いました。この無限ループの中を漂う人も、一度抜けてまた帰ってくる人もいて、『エヴァンゲリオン』という世界が存在していたんだと噛み締める思いです」としみじみ語った。

上段左から山寺宏一、石田彰。下段左から宮村優子、岩永哲哉、岩男潤子。

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2回観たという宮村は「昔『エヴァンゲリオン』が社会現象になったときは考察本が出ていましたね。今回も自分で考えたり、ほかの考察を見たり聞いたりしてまた観に行きたくなりました」と話す。三石は「人物たちの気持ちは心にグッと迫るものがあって涙したりもしました。そのほか細かい設定や地球がどうなっているのかというのはわからないままでしたが(笑)」と言って観客の笑いを誘い、「ミサトとしては大切な役割を担っていたので本当にうれしく、一生懸命やりました」とコメントした。

山口は「台本を読んだときは感動して30分ぐらい泣きました。本当に動けないくらいの感動で」と回想。「映画は初日にバルト9の後ろのほうで、こっそり観ました」と言い、「エンドロールが終わって一瞬シン……と間があったあと、ブワッと拍手が起こったのが忘れられません」とエピソードを披露する。

「作品に翻弄されました」と吐露したのは石田。「一種異様とも言える映像を見せられて、これをどう解釈したらと。細かな設定に理解が及ばないことが多すぎて、物語をどのように捉えれば……と思いましたが、シンジとゲンドウの会話をきっちり追えば話自体はわかるようになってるのかなという気がします」と話しつつ「あるタイミングでゲンドウがシンジに『大人になったな』と言うのですが、『お前が言うな!!』と思いました。そういう作品です(笑)」と冗談を飛ばすシーンも。

その言葉を受け「そう来ますか」と笑った立木は「すべての役に対して愛があるし、本当にみんなが好きになった」「庵野監督と同世代であり、この映画に到達するまでやれた。1つの区切りを付けられたのは言ってみれば、僕の『Beautiful World』ですね」とコメント。優希は「人間関係が複雑で、難しいセリフが多いんです。バラバラに収録して相手がいないのに、よくこれが言えるよなと感動していました。なんてすごい声優たちなんだろうと」とキャスト陣をたたえた。

「エヴァンゲリオン」にちなんだネイルを披露する長沢美樹(中央)。

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長沢は3月22日に放送されたテレビ番組「プロフェッショナル 仕事の流儀 庵野秀明スペシャル」に言及し、「監督は『欠けている存在のほうが魅力を感じる』とおっしゃっていました。私が演じた伊吹マヤは嵐のように個性的な人たちの中では普通の、整った存在だったんじゃないかと思うんです」と分析。しかし演出により彼女の整った部分が無理やり壊されるような瞬間があったことに触れ、「そこに監督が大事にしていることの一端が見えるのでは」と話した。

上段左から伊瀬茉莉也、優希比呂。下段左から勝杏里、立木文彦。

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また「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」で初めて本シリーズに触れたという伊瀬は「初めて観たときに衝撃があって、そのあとに『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のオーディションで役が決まってから、テレビシリーズを一気見したんです。最終章まで関わることができて光栄です」と述べる。勝は「すごく涙が出て、金縛りのように動けない状態になった」と鑑賞時を振り返り、「10代でテレビシリーズに触れて、業界に入る前からファンでした。作品に携わることができ、さらにそれが最後を迎えたというのがすごく大きくて……」と思い入れの深さを垣間見せた。

山寺も「庵野さん、そしてたくさんのスタッフが命を削って作った唯一無二の作品。この作品と加持リョウジという役に携われてよかった」と感慨深げ。そして加持の声色で「葛城、本当によくがんばったな。俺の〇〇を〇〇してくれて本当にありがとう」とネタバレ部分を高音ボイスで回避しながらメッセージを発し、会場に笑いを起こした。

話題は“第3村”についても及び、緒方は「『エヴァンゲリオン』でこんなにほのぼのとした展開が長いなんて……」と予想外な世界観に驚いたことを伝える。岩永は「あそこ素敵ですよね! 希望がありました。ジオラマを作ってほしいです」と続け、「相田ケンスケに『ケンケン』というニックネームが26年目にして付きました(笑)」とうれしそうに話す。岩男も「今日お会いしたときも『ケンケン』と言ってしまいそうでした」と乗っかり、「中学生だった私たちが、すっかり落ち着いた大人になって……」と年月に思いを馳せた。

上段左から山口由里子、三石琴乃、山寺宏一、石田彰。下段左から林原めぐみ、緒方恵美、宮村優子、岩永哲哉、岩男潤子。

上段左から山口由里子、三石琴乃、山寺宏一、石田彰。下段左から林原めぐみ、緒方恵美、宮村優子、岩永哲哉、岩男潤子。[拡大]

上段左から伊瀬茉莉也、優希比呂、長沢美樹、山口由里子。下段左から勝杏里、立木文彦、林原めぐみ。

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最後に庵野へのメッセージを聞かれた緒方。「今作は“送り出す”ことがシンジの作業でした。観終わったあと、『庵野さんおめでとう』と送り出した気持ちになりましたね」と静かに話し出す。そして「テレビシリーズの最終回でシンジが輪の中心になってみんなに『おめでとう』と言われていたのとは違い、今回は自分から離れていく皆さんに『おめでとう』と声を掛けて、そして自分が残ったような……。本当に『庵野さんお疲れ様でした』という気持ちでいっぱいです」と思いを口にした。

「シン・エヴァンゲリオン劇場版」は全国で公開中。

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