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池松壮亮、蒼井優、井浦新、一ノ瀬ワタルが「宮本から君へ」撮影を振り返る

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左から井浦新、池松壮亮。

左から井浦新、池松壮亮。

宮本から君へ」のトークイベントが、10月18日から20日に東京で行われた。

新井英樹のマンガを「ディストラクション・ベイビーズ」の真利子哲也が映画化した本作。池松壮亮演じる宮本浩と蒼井優扮する中野靖子が“究極の愛の試練”にさらされる。

18日にユーロスペースで行われたイベントには池松と、靖子の元恋人・裕二を演じた井浦新が登壇した。井浦は池松との映画での共演について「念願でした」と話すも、「撮影初日は行くのが嫌だった」と告白。「宮本の池松くんでしょ、面倒くさいだろうなって(笑)。ワクワクと嫌な気持ちが入り混じっていました」と明かす。

しかし井浦は自身の撮影初日、池松と会った瞬間に思わずハグしてしまったという。池松は「撮影3日目でボロボロに疲れていたので、1時間ぐらい抱かれたいなと思った(笑)」と回想。「裕二はものすごく大好き。新さんに決まってうれしかった。新さんと裕二のコンビネーションが素晴らしくて、現場で観ていて惚れ惚れしました。日に日にエンジンをかけてきて、面白かったです」と続ける。

井浦は「原作と新井先生に対しての敬意をどう表していくか考えていました。原作通りにやりたい自分と、原作をギュッと絞ったときに出てくるぐちゃぐちゃになったカスをどうやったら届けられるか。新井先生に喜んでもらえるような脱線ができるか考えていたんです」と述懐。高架下で裕二が宮本に放つあるセリフや、裕二が宮本に蹴られ“泡を吹く”くだりは井浦のアイデアだったが、当の本人は覚えておらず「自分が言っちゃったんだ」と茶目っ気を見せる。

「撮影3日目ですでにのどが潰れていて、その状態で叫び続けて最後までやりきった池松くんは“役者バカ”」と池松を称賛する井浦。そんな彼を池松は「こういう人が暴れている姿を見るととても刺激になりますし、世の中捨てたもんじゃないなと思えるんです。出会った頃から今の今まで“聖なる反逆者”という感じ」と表現した。

19日に新宿バルト9で行われた応援上映には、宮本の強敵・真淵拓馬役の一ノ瀬ワタルが参加。上映後、劇中さながらのラガーマンの格好で現れた彼は「映画を観ていただいたあとに皆さんの前に立つのは心苦しいものがありますね」と恐縮しつつ、「宮本を応援するかと思っていましたが、やはり拓馬側に立ってしまいました」と笑顔を見せる。

さらに一ノ瀬は「『みんなに嫌われたらお前の勝ちや』と言われていたんですが、道端で女性から『お前のほうが気持ち悪いんだよ』と言われて。うれしいことなんですが、結構傷付きました(笑)」と報告。一ノ瀬に原作を薦めた先輩・桐谷健太から「お前、よかったで。ええやん」と声を掛けられたそうで、「この映画は桐谷さんに観てもらわないと完成しないと思っていたので」とうれしそうに語った。

また、クライマックスにおける宮本と拓馬の決闘シーンにも言及。高層階の非常階段の手すりにワイヤーでつるされ、ノースタントで敢行した撮影を「カットがかかると、池松さんがすぐに抱きしめてくれて。めっちゃ優しいんですよ。俺、池松さんめっちゃ好きなんです」と池松愛をあらわにしつつ振り返った。

20日にはユーロスペースで、蒼井とプロデューサーの佐藤順子がトーク。蒼井は「靖子は面倒くささの極みみたいな人。監督は真利子さんだし、宮本は池松くんだし、自分が演じることが想像できない役だったので、やってみようかなって」と出演を決めた経緯を振り返る。

蒼井は座長・池松を「この映画を背負うんだという覚悟が見えて、勉強になりました。純粋に尊敬しています」とたたえ、自身の役作りについては「手放してはいけない地図のように原作を持ち歩いてました」と説明。ほとんどのセリフが好きだが、中でも「今になってこたえてきた」というフレーズがお気に入りだと話し、「前に進むんだけど心が追い付かなくて、あるとき急にワッとなる感覚を大事にしないといけないんじゃないかな、と」と語った。

最後に蒼井は「どんなことがあっても恥ずかしくない映画を作ったなという喜びがあります。一生懸命作った作品なので、体温を少しでも理解していただけたらうれしい。帰り道、電柱があっても腕立てしないように」と、劇中の宮本の行動に触れて笑いを誘った。

「宮本から君へ」は全国で公開中。

※「宮本から君へ」はR15+指定作品

(c)2019「宮本から君へ」製作委員会

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