「マイティ・ソー バトルロイヤル」で知られる
ナチス政権下のドイツで暮らし、アドルフ・ヒトラーを空想上の親友とする少年ジョジョを主人公にした本作。ある日、母親がユダヤ人の少女を匿うことを決め、ジョジョは自身の愛国心と向き合わざるを得なくなる。プレミアには自らヒトラーを演じたワイティティをはじめ、ジョジョ役のローマン・グリフィン・デイビス、ユダヤの少女エルサ役のトーマサイン・マッケンジー、ジョジョの親友ヨーキー役のアーチー・イェーツ、次官フィンケル役の
およそ300人のファンが集まったレッドカーペットイベントは、ドイツの行進曲とともにスタート。デイビスは次々と舞い込むテレビ取材やファンからの声援に応えるのに大忙しの中、撮影で仲良くなったイェーツを見つけるとじゃれ合うなど子供らしい一面を見せる。母親を演じたスカーレット・ヨハンソンとの共演については「彼女自身もお母さんだし、キャリアも子役からスタートしている。だから新参者としてセットに来てナーバスになっていた僕のことを励ましてくれた。面白くてクリエイティブな人だよ!」と信頼感を明かした。
ワイティティは、これまでの監督作と比較し「ここまで強烈なメッセージを持つ映画はなかったと思うし、もっとも成熟した作品であるのは確か」と自信をのぞかせる。作品の根底にあったのは、「大人が正気を失い戦争になったとき、子供はいったい何を見るのか」という思いだという。自身も父親であるワイティティは「子供たちは大人のやることを見て学ぶ。それが彼らの成長を左右し、どのような大人になるかを決めてしまう。僕たちには彼らの人生を台無しにしてはいけないという重要な役割があるんだ」と力説した。
先日行われた第44回トロント国際映画祭では観客賞を獲得しており、「トロントの観客にあんなふうに反応してもらって……。少なくとも僕が参加した2回の上映は心強い反応だった。これからもずっと映画を作り続けていいんだと思えたよ(笑)」とワイティティが振り返る場面も。マッケンジーも映画の題材から「気に入ってくれるだろうか」「気分を害するのでは」と、観客の反応にナーバスになっていたという。そして「トロントで認めてもらえたことにとても興奮している。みんながあの出来事を思い出し、それについて話していたのがとてもうれしかった」と明かし、「エルサとジョジョの関係は希望を象徴しているの」とはにかんだ。
「ジョジョ・ラビット」は2020年1月17日より全国ロードショー。なお本作は、10月28日から11月5日にかけて行われる第32回東京国際映画祭で特別招待作品として上映される。
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タイカ・ワイティティの映画作品
リンク
- 「ジョジョ・ラビット」公式サイト
- 「ジョジョ・ラビット」特報
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