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「マイティ・ソー バトルロイヤル」の
レッドカーペットには、ジョジョの空想上の友達アドルフ・ヒトラー役で出演もしたワイティティ、ジョジョ役のローマン・グリフィン・デイビス、ユダヤ人少女エルサ役のトーマサイン・マッケンジー、ジョジョの母ロージー役の
ワイティティは「第2次世界大戦の時代が舞台となっていて、シリアス要素もある作品だ。僕らは物語を語り続け、心にとどめておかなければならない。過去に何が起きて、将来何を起こしてはならないのかということをね」とコメント。「過激さとコメディ要素の両方を入れてみた。アドルフを親しみやすいキャラクターとして演じることができたのはうれしかったよ。そして、ジョジョを演じたローマンはとても繊細で素晴らしい役者だった」とデイビスを称賛する。
これに対してデイビスは「タイカはたくさんのことを僕に教えてくれたし、彼のエネルギッシュさや脚本の面白さ、演出の付け方は、とても興味深かった。それに彼はユーモラスで、クレバーなんだ」と応える。マッケンジーは「歴史の一部が、誰も想像していない方向にユニークに描かれていくの。ローマンとの撮影はとても楽しくて、素晴らしかった! 10歳の男の子なのに、彼の演技は驚きの連続だった。大人びていて、感情が豊かなの」とデイビスとの共演を振り返りった。
ヨハンソンは「誰もが作れる映画じゃないわ。タイカ自身が繊細であり、情熱的な人間だから作れたのよ。そして彼はユーモアで人々を引き寄せて、一体にさせる力があると思う。驚くほど賢い人よ」とワイティティに惜しみない賛辞を贈る。ヒトラーユーゲントの教官を演じたロックウェルは「タイカは特別だと思うよ。脚本を書けて、監督もできて、演じることもできるからね」と語った。
ユーゲントの次官役のアレンは「映画には子供の兵士が登場する。手榴弾の投げ方を教えたり……今思えば信じられないけど、本当にあったことだ。そんな時代で、ジョジョは父親という存在を知らなかった。そして、タイカが演じたアドルフといつも一緒にいるんだ。この映画は面白い作品だけど、同時に心に響く作品でもある」と述懐。ナチスの大尉を演じたマーチャントは「この映画では、ナチスの信念を植え付けられた男の子がたくさんのことに気付いて成長していく様子が描かれている。とても美しいし、勇気があって、面白くて、エモーショナルなストーリーだよ」と本作の見どころを明かした。
舞台挨拶では、ワイティティが「ある日母親が『Caging Skies』という小説の物語を教えてくれたんだけど、とても面白くて映画のアイデアとしてピッタリだと思った。実際に本を読むと素晴らしい物語だった。母親の説明とはまったく違っていたんだけど(笑)」と回想。「この映画は、僕が母親に書いたラブレターでもある。僕はジョジョと同じようにシングルマザーに育てられたんだ」と述べた。
最後にワイティティは「毎日毎週、何気なくある小さな間違いを見過ごしていると、気が付いたときには手遅れになり、恐ろしい結果を招く。大したことではないからと見過ごし、少数派の言っていることだからと放置していると過去の大戦のようなことが起こり、取り返しのつかない過ちが起こってしまう」と発言。「無知をそのままにして忘れてしまう傲慢さこそが、人間の罪で過ちなんだ。この出来事を決して忘れないために、何度も何度も語り継ぐことが僕らの役割なんだと考えているよ」と本作に込めたメッセージに触れ、スタンディングオベーションを巻き起こした。
「ジョジョ・ラビット」は2020年1月より全国で公開。
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