東京で日々仕事に明け暮れる30歳のCMディレクター砂田が、病気の祖母を見舞うため大嫌いな地元・茨城に帰郷するさまを描いた本作。夏帆が砂田、シム・ウンギョンが砂田に同行する友人・清浦を演じた。
映画祭最終日のクロージングを飾った上映会場は、熱気あふれる観客で満席に。「登場人物1人ひとりのキャラクターが強い」という感想を受けると、夏帆は「事前に箱田監督とお会いして、お互いのことをたくさん話し合いました。ちょうど1年前にニューヨークでタイミングよくウンギョンちゃんと会う機会があったので、いろいろお話をしました。撮影期間が短いこともあり、撮影前に役を作り上げるようにコミュニケーションを取っていきました」と振り返る。また「監督自身を投影している物語でもあったので、ロケハンで監督の地元・茨城へ一緒に行ったときや撮影中は、監督をずっと観察していました」と明かすと、箱田は「ずっと見られていました。すべて見透かされている気がします」と恥ずかしそうなそぶりを見せた。
ウンギョンも「監督が話をする時間をたくさん設けてくれました」と役作りについて明かす。現在上映中の「新聞記者」にも出演しており、「もともと俳優として勉強することを大切にしたかったので、チャンスをもらったらいろいろな国で活動したいと思っていました。日本の映画にたくさん影響されたので、日本で仕事ができることは夢でした。本当にラッキーだと思っています。貴重な経験をもらいました」と感謝。そして今後の展望について「俳優として、アメリカでもいつか仕事ができればと思っています」と真摯に語った。
また主人公が“いろいろな意味で強い女性”として描かれている理由を問われると、箱田は「“今”を描きたいと思った。現代の女性のリアルってなんだろうってずっと考えていたので、突拍子もないキャラクターではなく『こういう人、近くにいるよな』と身近に感じ取れる主人公を描きたかった」と述べる。「砂田の心の悲しさを埋める存在として清浦がいて、当たり前のような存在だけど、自然とお互いを支え合っている。寂しさをはらむ物語ではありますが、誰にでも大切な存在がいるということに気付いてもらいたいというメッセージを受け取っていただければうれしいです」と本作のテーマを伝えた。
「ブルーアワーにぶっ飛ばす」は、10月11日より東京・テアトル新宿、ユーロスペースほか全国でロードショー。
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