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30歳のCMディレクター砂田が、病気の祖母を見舞うため大嫌いな地元・茨城に帰る姿を描いた本作。夏帆が砂田、シム・ウンギョンが砂田に同行する友人・清浦を演じた。本作で第22回上海国際映画祭アジア新人部門の最優秀監督賞を受賞した箱田は「本当に素晴らしいメンバーに恵まれました。自画自賛ですが、完成した作品は面白かったです」と述懐。「テアトル新宿は10代の頃から通い詰めていまして、初めてステージに立って皆さんのお顔を見ていると、泣きそう!」と感動しきりの様子だった。
砂田を「やりたかった役」と語る夏帆は「時間との向き合い方や、過去の自分、そして今の自分への思いなど、砂田の抱える葛藤が撮影当時の自分に重なるところがあったんです」とコメント。「完成した作品には、ものすごく等身大の自分を収めていただいたなと思いました。正直、『今の私はこれか……』と思って、初見のときはへこんだんですよ(笑)。でも今はとても幸せなことだと思いますし、あのときの私じゃないと演じられない役だと思います」と自信を見せた。
シム・ウンギョンは昨夏に行われた撮影を振り返り「暑さに圧倒されました。一生分の汗をかいたかもしれません」と苦笑。「2週間という短い期間でどうやってキャラクターを作れるのか心配だったので、監督といろいろ話しました。そして実際に現場で、この作品に対する皆さんの熱量を感じて、私も楽しく芝居をすることができました」と感謝する。続けて「劇中で実は食べられないものを食べているシーンがあるんです。がんばって食べたので確認してみてください」と語ると、箱田が「そのシーン、私すごく好きだから!」と笑った。
本作での印象的なシーンを問われた箱田は、少し考えたのちに「初監督作品ですし、撮影はめちゃめちゃ駆け抜けた感じがあったので、頭が真っ白で全然思い出せないんです。今回、夏帆ちゃんには『夏帆100%』でやってもらいました。今まで見たことがない一面が観られると思います」と述べる。箱田のコメントを受けて夏帆が「そうですよ、だから落ち込んだんですよ。『夏帆100%』じゃんって」と苦笑すると、箱田は「それも含めてうれしい時間を一緒に共有できたなと思っています。今しか撮れないことはなんなのかということを突き詰めて撮れたことと、素晴らしいキャスト、スタッフの皆さんとあの夏の短い期間を過ごせたことが素晴らしいと思いました。フィルムにもそれが焼きついているといいなと思います」と語った。
イベントでは、タイトルにちなみ夏帆、シム・ウンギョン、渡辺が「今モヤモヤしていること」を叫びながらパンチングマシンを殴るというコーナーも。今年の夏は本作の宣伝に尽力したという夏帆は「この映画が公開されるのが寂しい!」と叫び、渡辺の254kg、シム・ウンギョンの42kgを抑えて271kgという記録をたたき出す。最後に夏帆は「お話をいただいてから、ずっとこの作品のことを考えていて、撮影が終わってからもずっとこの作品が私の中にありました。こうして公開が近づいていることは、寂しくもありうれしくもあり、今とても複雑な心境なんですが、公開に向けてもっともっと盛り上げていきます」と意気込みを語った。
「ブルーアワーにぶっ飛ばす」は、10月11日より東京・テアトル新宿、ユーロスペースほか全国でロードショー。
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- 「ブルーアワーにぶっ飛ばす」公式サイト
- 「ブルーアワーにぶっ飛ばす」予告編
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おおとも ひさし @tekuriha
"「ブルーアワーにぶっ飛ばす」の完成披露プレミア上映会が本日9月30日に東京・テアトル新宿で行われ、キャストの夏帆、シム・ウンギョン、渡辺大知、黒田大輔、でんでん、監督を務めた箱田優子が登壇した。
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