「止められるか、俺たちを」釜山映画祭に出品決定、メイキング映像&絶賛コメント解禁

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白石和彌が監督を務め、門脇麦井浦新が共演する「止められるか、俺たちを」が第23回釜山国際映画祭アジア映画の窓部門に出品され、キム・ジソク賞にノミネートされることが決定。あわせて本作のメイキング映像がYouTubeで公開された。

「止められるか、俺たちを」メインビジュアル

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本作は、故・若松孝二が設立した若松プロダクション(以下、若松プロ)の再始動1作目として製作された青春映画。1969年に若松プロの門をたたいた助監督・吉積めぐみの目を通して、若松とともに“ここではないどこか”を探し続けた映画人たちの姿が描かれる。

白石和彌

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映画祭への出品とノミネート決定に際し、白石は「いろんな思いが過りますが、みんなで釜山映画祭の参加を楽しんできます。釜山には若松監督の手形もあるので、仲間たちと触りに行きます」と喜びのコメント。メイキング映像には若松役の井浦、めぐみ役の門脇ほか、若松プロの仲間に扮した役者陣が白石と話し合いを重ねながら撮影に臨む様子が収められている。

「止められるか、俺たちを」中面

「止められるか、俺たちを」中面[拡大]

また本作を鑑賞した著名人たちのコメントが解禁に。斎藤工は自身のブログにて「またしても傑作かよ!!」と絶賛の言葉をつづった。さらに麿赤兒阪本順治行定勲品川ヒロシ金子修介町田康、町山智浩といった面々からコメントが寄せられている。

「止められるか、俺たちを」オリジナルサウンドトラック

「止められるか、俺たちを」オリジナルサウンドトラック[拡大]

なお今回、曽我部恵一が書き下ろした主題歌「なんだっけ?」を収録した本作のサウンドトラックが10月13日に発売されることも決定した。

9月20日には本作の完成披露上映会が東京・テアトル新宿で開催。門脇、井浦、白石が登壇予定だ。9月13日19時より劇場の公式サイトでチケットの予約販売が開始となる。

「止められるか、俺たちを」は10月13日より東京・テアトル新宿ほか全国で順次公開。

白石和彌 コメント

若松監督が生前最後に参加した釜山映画祭でプレミア上映できる事、心から嬉しく思います。釜山映画祭は私自身も毎作品呼んで頂いているとても重要な映画祭です。しかも昨年から創設されたキム・ジソク賞にノミネートとのことで大変驚いています。デビュー作の「ロストパラダイス・イン・トーキョー」で初めて釜山映画祭に参加して、ジソクさんにお酒をたくさん飲ませて頂いた事、昨日のように覚えています。いろんな思いが過りますが、みんなで釜山映画祭の参加を楽しんできます。釜山には若松監督の手形もあるので、仲間たちと触りに行きます。

斎藤工 コメント

※ブログより引用
またしても傑作かよ!!
こんな塊のような熱波が映画に宿るのは
ひとえに若松孝二愛を胸に集まりし映画人達のなせる技
追悼でも鎮魂でも無く
寧ろ未来への狼煙の様な作品
誰も 白石和彌を止められない

麿赤兒 コメント

権力の風圧が強大であればあるほど、彼等は胆力と知力、そして大いなる諧謔で切り裂いていく表現者達であった。その血は今も脈々と受けつがれている。

阪本順治 コメント

井浦新が自分にはないものに近づこうとするその凄さに若松孝二そのものを感じ、門脇麦が睡眠薬をボリボリ噛むのはいつかのオレだよな、と。白石和彌はいつも愛の底を描く。こんなややこしくも愛おしい人たちを観よ!

行定勲 コメント

観ている間、私の青春も回帰されるような映画への憧憬が飽和した作品だった。映画で世界を変えようと真剣に向き合っている若者たちの姿を忘れてはいけない。そう思わせてくれる必見の映画だ。

品川ヒロシ コメント

当たり前なんだけど、俺が生まれる前から、映画があって、新宿があって、タバコ吸って、酒を飲み、笑ったり、汗と涙を流して、青春をしていた。しかも今よりも温度が高い。その熱量がこの映画に携わっているスタッフと、俳優に伝染して、スクリーンから青春がこぼれ出してくる。

金子修介 コメント

若松さんも含めて顔見知りの人たちの昔が再現されているので、とても客観的には見られず、あれはこういう意味だったのか?……と対していると、いつの間にか自分を重ねて共感し、時代を振り返っている。「熱い人たち」を暑苦しく無く描いて風通しが良いから、知らない人が見ても面白いはずだ。

佐々木譲 コメント

遠山美枝子が登場した場面で、あらためて映画が描く時代を意識する。
あのころの自分には、ときどき若松孝二監督の映画を観るという、誰にも教えない憂さ晴らしがあった。
いま、作品中に出てくる若松監督作品を、もう一度観なおしたくなっている。

町田康 コメント

正しさと優しさに覆いつくされて見えなくなってしまった人間の悲しみ、涙、純粋な思いがこの映画のなかにあった。若松監督のなかにあった。

古田泰子 コメント

1969年、若松孝二監督を中心に繰り広げられた映画というフィルターを通しての革命青春ドキュメンタリー。
2018年の今、当時を組みほどきながら若松イズムを継承する数少ない遺伝子達が情熱をすり合わせる。
私達はもがいているか、何かと戦っているか! すみません、監督!

荒木啓子 コメント

迷いながら惑いながら頑張った1970年前後の女の子たち。
いつだってやりたいことをやってみるのは、簡単じゃない。
でも「大丈夫。怖れずにすすめ」と若松孝二は明るく笑う。
勇ましいタイトルだが、こよなく優しい映画。今必要な映画だ。

町山智浩 コメント

若松孝二は問いかける。「お前は何をぶち壊したい?」と。「映画の中では何をしても自由だ!」そう! だから俺は映画が好きになったんだ!
ああ、こんな時代はもう来ないのか!

四方田犬彦 コメント

「止められるか、俺たちを」は簡単にいうと、新撰組の映画である。いろんな若衆が出てくる。みんな個性的で、酒を呑み、喧嘩をし、集まっては別れていく。新撰組にとって剣の道とは、若松プロにとって映画の道だ。
もちろん新撰組と若松プロは違う。新撰組は維新の志士を暗殺した白色テロ組織であり、若松プロは既成の映画界どころか体制までの転覆をめざす赤色アートだ。だがもし<1968>という転形期を幕末に重ね合わしてみれば、この二つの男たちの集団の間には、イデオロギーを越えて不思議な共通点が横たわっている。

安藤紘平 コメント

これは、映画という魔性の世界に魅せられて熱く青春を燃やした若者たちの物語である。その中心に居たのは監督若松孝二だが、寧ろ、一人の少女の時代への想いと燃え尽きた青春を映像に焼き付けたところが尊い。

佐藤信 コメント

私たちにとって若松映画、そしてそれを引き継ぐ本作は、群像劇であり映画論であると同時に、肉体論でもある。そう考えたとき、50年の時を超えて、若松プロはいまでも肉体で生きる私たちにヤイバを向けているし、そのヤイバは私たちなりに最前線を生き直す一助となるはずである。

「止められるか、俺たちを」舞台挨拶付き完成披露上映会

2018年9月20日(木)東京都 テアトル新宿
開場 17:55 / 開演 18:15
料金:1800円均一
<登壇者(予定)>
門脇麦 / 井浦新 / 白石和彌

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(c)2018 若松プロダクション

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鳴海慧 @kei_narumi

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