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「止め俺」井浦新、白石和彌らが若松孝二に向け「監督ー!」と熱く叫ぶ

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「止められるか、俺たちを」初日舞台挨拶の様子。左から山本浩司、井浦新、大西信満。

「止められるか、俺たちを」初日舞台挨拶の様子。左から山本浩司、井浦新、大西信満。

止められるか、俺たちを」の初日舞台挨拶が本日10月13日、東京・テアトル新宿にて行われ、キャストの井浦新山本浩司大西信満岡部尚タモト清嵐伊島空外山将平藤原季節上川周作中澤梓佐、柴田鷹雄、高岡蒼佑、脚本を手がけた井上淳一、監督の白石和彌が登壇した。

本作は、故・若松孝二が設立した若松プロダクション(以下、若松プロ)の再始動1作目として製作された青春映画。1969年に若松プロの門をたたいた助監督・吉積めぐみの目を通して、若松とともに“ここではないどこか”を探し続けた映画人たちの姿が描かれる。

2008年に公開された「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」以来、5本の若松作品に出演し、本作では若松自身を演じた井浦。「自分の役者人生の中で、恩師を演じることが起きるとは思いませんでした。自分の実体験として見てきた、自分だけの若松監督を芝居をもって皆さんに観ていただいて、皆さんのもとに若松プロダクションが届いたことをうれしく思います」と感慨をにじませる。自身の主演作「断食芸人」のメガホンを取った足立正生を演じた山本は「自分なりの足立監督をできたんじゃないかなと思います。この映画には若松プロのキラキラした青春もありますが、おじさんたちのギラギラした青春も好きです」と述べた。

大島渚役の高岡は「若松監督が亡くなってから、止まったと錯覚するような時間があったと思うんですけど、実は少しずつゆっくりと歩を進めていたんだなと感慨深かったです。若松さんがいないからできた作品だと思います」と称賛。続けて「新さんが演じた若松監督が愛情深い若松監督になってて感動しました」と賛辞を贈ると、井浦は「ありがとう!」と返した。

撮影監督の高間賢治を演じた伊島は「今回が初めての若松プロ。当時は現場の経験もあまりなく、すごい先輩たちに囲まれてすごいところに足を踏み入れてしまったと圧倒されていました。反省もありましたが、当時の高間さんの感覚とも近かったなと思い、お芝居しているというよりは自分の感じたことをそのまま出せたんじゃないかなと思います」と述べる。ここで、客席でイベントを鑑賞していた高間が急遽登壇し、伊島と固く握手を交わした。イベントに参加できなかった吉積役の門脇はビデオメッセージで参加し「この映画は若松監督と映画への愛が詰まった素敵な作品になっています。この時代にもどんな人にも共通する青春ムービーになってます」とアピールした。

白石は「若松さんは自分が映画になるとは1mmも思ってないでしょうから、『お前ら何やってんだバカヤロー!』ってたぶんまんざらでもない顔しながら怒ってくれるだろうと思います」と笑顔を見せる。「映画界全体で見ると小さな映画かもしれないけど、魂を込めた作品ですので応援していただければと思います。若松プロの映画は、カメラを止めるという選択肢は、はなからない!」と語り、会場の笑いを誘う。そして宙を仰ぎ、若松に届けるように「監督ー!」と叫ぶと、キャストたちも呼応するように「監督ー!」と叫びながら手を振った。

最後に井浦は「ここにいるみんなの顔を覚えておいてください」と切り出し、客席に向けて「今、僕たちが若松プロダクションの最前線にいます。これからそれぞれの仕事をしながらどんどん飛んでいきます。皆さん、若松プロダクションの送り出す映画まだまだ観たいですか?」と問いかけると、万雷の拍手が起きる。それを満足そうに聞いた井浦から「監督、観たいそうですよ!」と水を向けられた白石は、「もちろんでございます!」と大声で答えた。井浦は「若松監督の意志を受け継いだ監督はまだまだいますし、撮りたくてうずうずしている名優たちもいっぱいいます。大西信満版の若松監督も観られるかもしれない!」と期待を込めてイベントを締めくくった。

「止められるか、俺たちを」は全国でロードショー。

(c)2018 若松プロダクション

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