妻夫木聡「愚行録」ラストシーンの表情に苦心、撮影裏話明かす

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本日3月28日、東京・新宿ピカデリーにて「愚行録」の大ヒット御礼舞台挨拶が行われ、主演の妻夫木聡と監督の石川慶が登壇した。

「愚行録」舞台挨拶の様子。左から妻夫木聡、石川慶。

「愚行録」舞台挨拶の様子。左から妻夫木聡、石川慶。

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「愚行録」は、貫井徳郎の同名小説をもとにした群像ミステリー。一家惨殺事件の真相を探る週刊誌記者・田中武志が、理想的な夫婦という世間のイメージとはかけ離れた被害者の実像を暴いていくさまを描く。まず司会より映画の反響を聞かれた石川は「胸糞悪い!とか、週末が台無し!とか褒め言葉に聞こえないような褒め言葉を皆さんおっしゃってくれて(笑)。でも伝えたいことが伝わってるからこそ聞ける感想が多くて本当にうれしい」と公開から1カ月以上経った現在の心境を吐露した。

妻夫木聡

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続いて始まったティーチインでは、満島ひかりと特殊な兄妹関係を演じるうえで気を付けた点を聞かれた妻夫木が「いろいろ相談を受けたりする仲だが、現場ではなるべく心を通わせないようにしていた」とあえて微妙な距離感を作っていたことを打ち明けた。「でも満島さんは普通に元気?とか話しかけてきたけど」と付け加えて笑う。

石川慶

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さらに作り手として原作小説で一番衝撃を受けた部分を聞かれた石川は「愚行録っていう泥沼に3年ぐらい浸かっているから思い出すのに時間が掛かる」と前置きし、「原作を読んだときから、ラストに明かされる武志と光子の関係性をどう受け止めていいかわからなかった」と述懐。該当のシーンを撮る際、満島から言われた「これってボニー&クライドの関係性と思ってもいいですよね?」という言葉をきっかけに、その答えが見い出せたと明かした。

さらに妻夫木は同場面の撮影で自らの表情に苦心したと語る。「観客にわかりやすいよう泣いても笑ってもよかったけど、その中間のすごく曖昧な表情にして観客に想像してもらいたかった」と述べ、「それが今でも正解だったのかはわからない」と演技に対する姿勢がうかがえるコメントも。公開直前まで石川に「あの表情でよかったんですかね……」とメールをしていたという。

舞台挨拶の最後、妻夫木は「愚行ってなんだろう、いい悪いってなんだろうという思いが、観た人全員の心の中で渦巻いてくれたら本当にうれしい」とイベントを締めくくった。

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(c)2017「愚行録」製作委員会

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