東京・東宝スタジオで行われた撮影には山崎のほか空条承太郎役の伊勢谷が参加。すでに発表されている独特な衣装で撮影に臨んだ山崎は「こんなにカッコいい衣装と頭でやれるのは『ジョジョ』しかない。この格好をすると気合いが入る」と述べ、お気に入りな様子を見せる。伊勢谷は「白の上下は恥ずかしい」と照れを覗かせながらも、特徴的な帽子について「どこから髪の毛なのか、そこにも注目してほしい」とアピールした。
スタジオ内に作られた東方家のセットで撮影されたのは、山田演じる“アンジェロ”こと片桐安十郎が仗助と承太郎に襲いかかるシーン。水分と同化できるアンジェロのスタンド“アクア・ネックレス”を、水蒸気を使ってスタッフが表現していく。凶悪な連続殺人犯であるアンジェロの内面を意識してか、片栗粉を溶いた粘着質な水を使用するこだわりよう。
山崎と伊勢谷はセッティング中に小声で動きのタイミングを相談するなど真剣な表情を見せるだけでなく、スタッフを交えて談笑したり、上着で水蒸気を払う遊びに興じたりし、撮影を楽しんでいた。その一方で、「誰がどう仕切っているかわからなくて、フニャフニャで気持ち悪い」と三池が声を張り上げ、緊張が走る場面も。
撮影の合間に行われた囲み取材の中で山崎は「三池さんの演出を受け、日々1つひとつ作り上げている。素敵なセットの中で、共演者の方々と力を合わせて出せるだけの力を出し切っている」と思いを明かす。原作の大ファンだと言う伊勢谷は「僕が承太郎を意識しすぎてしまっているのに対し、山崎さんはオンタイムで原作を読んでいなかったからか自由に仗助として動いているように見える。それがうらやましい」と山崎の演技への感想を述べる。
三池は「大作を預かっているという自覚はあるが、自主制作のような自由さも感じさせてくれる作品」と原作を絶賛。スペインでロケ撮影を行った理由について報道陣から聞かれると「その自由を得るためには、日常と切り離したほうがいいと思った。そのためにスペインで撮った」と答えた。
「監督には、完成した映像が見えています。だから、僕らは監督がおっしゃったことをそのまま実行していけばいい」と三池への信頼を明かす伊勢谷。実写化について三池は「クリエイティブなものは原作の中にある。『こう思う』という僕個人の思いは邪魔で不純。僕らは『ジョジョ』をリスペクトして、『ジョジョ』を作る」と力強く語った。
「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」は、8月4日より全国ロードショー。
※山崎賢人の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記
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