「ゼロの未来」は代表作「未来世紀ブラジル」「12モンキーズ」同様、ギリアム監督お得意の近未来が舞台。孤独に暮らす天才プログラマーのコーエンが恋や友情を知ったことで、彼の人生が大きく変わっていくさまを描く。ギリアム監督は「コーエンの生きる原動力となったものに対しては“Drive”という単語をあてたんだ」と説明。コーエンの場合は魅力的な女性との恋が1つの“Drive”になり、ギリアム監督自身も「恋は非常に重要なもの」とおどけてみせた。しかし続けて、「他人を思う気持ちを知ったコーエンは人間の心を取り戻した。なのに僕は冷酷になって、彼に悲劇的な判断をさせてしまったんだ」と意味深な発言。本作が一筋縄ではいかない物語であることをほのめかした。
難解な数式「ゼロ」に挑むコーエンは、ものごとを複雑に考えがちな現代人の象徴。シンプルに生きる方法についてギリアム監督に尋ねると「僕だってわからない!」と嘆いた。「人生にはいろんな瞬間があるから、そのどれかを自分でつかんで楽しむことがきっと鍵なんだ。嫌なことも起こったりするけど、映画と同じで素晴らしいシーンは自分の中にずっと刻まれる。だから模索し続けるってことなのかな、人間は」と語るギリアム監督は、来日中に比叡山へ行くことを非常に楽しみにしている様子であった。
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